見出し画像

デキるビジネスパーソンKPI運用3つのポイント

KPIうまく作れていますか?何となく会社や組織で決まっているものを、漫然と使っていたり報告していませんか?KPI管理はサラリーマンの武器です。武器は自分で選ぶべきですし、うまく使わないといけないですよね。
今日紹介するラクスルの優秀な決算資料からKPIの立て方と評価の方法を学んでいきましょう。

1.設計はシンプルに

皆さんの組織にKPIってたくさんありません?「あれも見ないと、これも見ないと、あ、そうそう忘れちゃいけないのが、、」とあっという間にKPIばかりが増えていって、同じようなKPIが別の部署でも運用されていたり、、
もはや、これは何のために見ているのだろうかというKPIが存在したり、、要はグチャグチャになっていませんか?何も意識しないと、どんどん増殖していってしまういますよね。私はKPI爆発と呼んでいます。
KPIはMECEを意識したうえで足し算か掛け算がゴール(売上の拡大・利益の拡大etc)とイコールになるように設計すべきではあるのですが、あまりに数が多いと、それを追いかける組織のリソースが間に合わなかったり、MECEではあるけど無意味・コントロール不可能で運任せなKPIが出来上がってしまいます。
ですので、理想としては全社員・部署全員が簡単に暗記できるくらいの数にとどめつつすべてをコントロール可能なものにするべきなのです。ラクスルの例を見てみましょう。

画像1

ラクスルは売り上げのKPI指標が3つ、売上総利益率(粗利)のKPIが2つと、合計でつ5つのKPIを公表しています。
売上が顧客数×購入回数×単価で表され、粗利率は付加価値化による価格増と原価低減で表されているわけです。
非常にシンプルですよね?これなら全社員が認識できますし、自分がどのKPIを改善するために取り組んでいるか、常に意識できているはずです。
KPI設計は設計だけして自己満足してはダメで必ず組織に浸透させる必要があります。そのためにはシンプルな設計にしてあげて社内共通語になるくらいの必要があるわけです。

2.売上増減をKPIの良し悪しで語る

さて、あなたの会社・部署の売上が成長しました。あなたは、どうやって説明しますか?「芸能人が紹介してくれたので伸びました」「広告を打った効果です」なんて説明していませんか?KPIで説明してみましょう。

画像2

ラクスルは先ほどの売上KPIそれぞれについて、上記のスライドを毎回公表しています。このスライドで売上の増減がKPIで簡単に理解できるわけです。
「今期の売上は平均注文回数は減ったものの購入者数の増加と平均注文単価増の実現により成長を実現いたしました。また、平均注文回数は新型コロナウイルスの影響を受けたものでありライトユーザの一時的な離反の結果でございます。法人ユーザの顧客ベースでの成長は2桁成長と力強い成長を実現しており中長期的な見通しは問題ございません。」
と、すっきり説明することができます。社内においてもKPIで取り組みの良し悪しを評価・報告できるようになると「お、こいつデキるな」と差別化することが可能です。
また、注目してほしいのは3つあるラクスルのKPIは取り組みによってコントロール可能なものとなっています。ユーザ数はTVCM他プロモーションによる顧客獲得施策、平均注文回数はリテンション・カスタマーサクセス施策、注文単価増はアップセル・クロスセル提案・付加価値商品開発、といった形です。


その結果、社内的にどの部署の、どの取り組みが、どのKPIに影響している・していないを評価することが可能です。決算説明という形で投資家説明に使いつつ、それを社内でのマネジメントにも利用できるため、トップマネジメント自らKPIに触れているのは優秀だなと思っています。(実態としてラクスルのようにKPIを公表していない企業も多いです。個人的には経営者が理解していない可能性があると思っています。こうしてKPIを明確に公表している企業は好感が持てます。)

3.サブKPIは突っ込みに対するカウンターとして持っておく

冒頭でKPI爆発していませんか?と書きましたが、KPIもただ直接的にその数字だけを見ていてもダメなのも事実です。ですので、KPIの良し悪しを評価するためのサブKPIがたくさんできるわけです。
そんなサブKPIですが、小出しにしていきましょう。

例えばラクスルの先ほどのKPI説明の場合、平均注文回数が下がっていました。それを見た投資家は「おいおい、大丈夫かいな」と思うわけです。それに対して、しっかり説明するサブKPIの公表もしています。

画像3

いわゆるコホートの変形verのグラフです。このグラフで「緊急事態宣言以降、既存ユーザの利用が減っていましたが10月現在、緊急事態宣言以前の水準に戻っております。」と、しっかり説明しているのです。

これを聞けば「ふむ、なるほど」と投資家も理解・整理できますよね。こういうKPIに対する「あれっ?」という反応に対するカウンターとして「こういうことになっています」とサブKPIをサッと差し出すのです。すると、「こやつ、かなりデキるな」となるわけです。

ダメな例は、計測しているサブKPIを1から10まで、バーッと畳みかけることですね。「うん、要は何なん?」と思われて終わりです。.自慢をさりげなく入れておく

4.自慢をさりげなく入れておく

ここまでラクスルのように説明を受けてくると「こやつ、かなりデキるな」と信頼を持ってもらえた状態でオススメするのが、さりげない自慢です。

信頼された状態で聞かないと自慢は刺さりません。「聞いてねーし」となるだけです。ラクスルの例を見てみましょう。

画像4

こちらのスライドでさりげなく言っているのは、
「粗利率、全事業で改善してまして、将来に向けたの収益性をしっかり改善しています。」
になります。「コロナで売上が必ずしも楽でない中で収益性を全事業で改善ってお前なんてできた奴なんだ。惚れてまうやろー。」なわけです。

皆さんも、「わたし、こんなことやってるんです!」だけ言っても「うん、頑張ってね」で終わりだと思うんですが、できるやつ認定された後だと「わたし、最近こんな取り組み始めていまして、、」「そんなことまで気にしていたのか、さすがやね」となるわけです。

本日のサマリです。

・KPIは社内共通語になるくらいシンプルに設計しよう
・売上の増減の説明は必ずKPIの組み立てで説明しよう
・サブKPIは突っ込みに対するカウンターとして使おう
・KPIマスターになり信頼を得てから自己PRしていこう


お読みいただきありがとうございました。投稿内容へのリクエストは気軽にコメント・DMいただければと思います。
ビジネスパーソンが成功できるようなコンテンツを提供していきますのでフォローよろしくお願いします!

以下オススメ記事です。

自分を変える7つのテクニック
自分の適材適所、チームの適材適所ってどうやって決めたら良いの?
自分色にKPI設計せよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?