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孔子に学ぶ患者へ注意

わがままや身勝手な患者への注意、どうする。

回復期病棟にはこっそり病棟を抜け出し、お酒を飲む。トイレに隠れてタバコを吸う。きれいめな看護師のお尻を触っちゃう。等々、いわゆるはっちゃけすぎる患者もいる。

そういうときなんと伝えるべきか、時々カンファレンスでの話題になることもある。

そんなときは、孔子の教え

子曰く、これを導くに政を以てし、これを齊うるに刑を以てすれば、民免れて恥ずること無し。
これを道びくに徳を以てし、これを齊うるに礼を以てすれば、恥ありて且つ格し。

→厳しい刑罰で統制しようとすれば、民は恥じることなく、法の網の目をくぐろうとする。
道徳や礼儀で統制すれば、それを反する行為は恥ずかしいことなので、自然と民は道徳や礼儀に従うようになる。

という意味。病院内でも同じで、監視や規則が厳しすぎると、単に規則を破るだけでなく面白がって違反する人も出てくる。

ではどのように声をかけるのか。

【常套句】
◯◯は◯◯なため、良識にお任せします。
◯◯が◯◯なため、ご配慮願えたら助かります。

【もっと具体的に】
・病棟を抜け出した
→ご家族を始め、病院で関わるスタッフ全員が心配するため、良識のある対応をお願いできますか。

・タバコを吸った
→煙に感知器が作動することがあるため、ご配慮お願いできますか。
→呼吸機能が著しく悪い患者さんもいるため、人助けだと思ってご配慮願えますか。

・お尻を触った。
→(シンプルに目を合わせて)良識のある行動をお願いします。(語気強め)

1度目は元気の証、2度目はチャンスの裏切り

患者の立場になってみると、病院生活は暇でしょうがない。暇だと色々考えちゃう、それが1人だと突拍子もない行動に移っちゃうのもなんとなく分かる気がする。
だから1度目は、
抜け出しちゃうくらい動けるようになったんだ。
隠れて吸うくらい機転が利くようなったんだ。
元気の証。許しましょう。
だがここは知らない人同士の集団生活の場。
次はない。そんな感じで考えてます。

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