日本サルスエラ協会を応援しています
【※セミナーが終了しましたので、記事の一部(セミナー参加の情報に関する部分)を変更しました。ご購入くださった皆さん、本当にありがとうございました。】
日本ではクリスマスから一夜明けて、東京はよく晴れた穏やかな土曜日です。おはようございます。本橋です。
年の瀬が迫り、今年の最初のころのことを思い返すと、コロナがまだ大きな騒ぎにはなっていなかったころのことが、はるか遠い昔のことのように思えます。
そんなはるか昔のことのようなつい1年前のこと、昨年から今年のはじめにかけて、スペインの伝統舞台「サルスエラ」を、”スペイン本国で”、”日本人によって”、”スペイン語で公演する”というなんともすごい挑戦をしていた団体があります。日本サルスエラ協会です。
今年の3月中旬が、まさに出国の予定でした。メンバーたちが「遠征中止」という苦渋の決断をしたその数日後に、日本からスペインへの入国は禁止されました。
日本サルスエラ協会の主催する舞台に、私も立たせていただいたことがあります。2018年の7月7日、セルバンテス文化センターでのスペイン語公演に出てほしいと依頼され、自分にとってはもちろん大きな挑戦でしたが、そのころの私は、イスパニカという会社を引き継いだ直後のことで、“日本とスペイン語圏との架け橋”になるならどんなことでもやろうと必死になっていたころでした。
日本サルスエラ協会代表の桜田ゆみさんから誘われ、私が出演を承諾したことで、ゆみさんはとても喜んでくださいましたが、台本を手渡され、練習に参加してみてすぐに、自分の浅はかさを死ぬほど後悔しました。ちょっとスペイン語が分かるからといって、スペイン語の歌とセリフと動きを伴う舞台に立つなどというのは、おこがましいという言葉ではとても表せないほど、無謀なことでした。
厳しいゆみさんの稽古。歌えないどころか、セリフも覚えられない私。お芝居のタイミングをつかめない私。いらいらするゆみさん。減っていくお稽古の時間。
申し訳ない、と思いつつ、私はどうしたらいいのか…と絶望的な気分でいたところに、ゆみさんから檄を飛ばされ、ガーンとショックを受けました。
「スペインの歌を聴かせるだけなら私がひとりで歌えばいい。だけど私は歌とお芝居が一緒になったサルスエラがしたい。スペインのサルスエラを日本で公演したい。それは私ひとりじゃできないの! 私ひとりで歌うだけなら、その方がどれだけ簡単なことか!!」
“ひとりじゃできない”ことをしている。“ひとりじゃできない”ことだからこそ、檄を飛ばす。
そのゆみさんの姿勢に、私は気持ちが入れ替わりました。そして、たくさんの人たちが葛藤や失望、確執や和解など、多くの多くのドラマを経て受け継いできたのであろうサルスエラというものに、とても深い敬服の気持ちが芽生えました。
この記事のカバー写真は、セルバンテスでの舞台でのものです。左がゆみさん、真ん中が私(guapoでしょ(笑))、右の朝妃さんはこの公演の後、ヨーロッパへ声楽の勉強に行かれました。
2018年のこの公演以来、私は日本サルスエラ協会を応援しています。今年のスペイン遠征が中止になったときは、本当に悔しくて、胸が苦しくて、涙が止まりませんでした。
でも、その一方で、ゆみさんがこんなことでくじける人ではないということも知っていました。逆境も、挫折も、すべてをばねにして、「次の遠征までにもっといい舞台に仕上げるわよ」と笑う人だろうと思いました。
その直感は正しかったと思います。ゆみさんからイスパニカでの「月に1回のオンラインサルスエラセミナー」を提案され、第1回が実現したのが5月23日のことです。それ以来、月に1回のセミナーは毎回、多くの人をに笑いと感動、そしてスペインやサルスエラについての知識を与えてくれています。
今日、12月26日のセミナーは、サルスエラからちょっと離れて、スペインのクリスマスソング、“ビジャンシーコス”をみんなで歌います。ZOOMでの歌唱指導は、どんな様子になるでしょうか!?
こちらは、今日のセミナーで使用するホワイトボードだそうです。これを見ながら、みんなで歌います。
よければご一緒に、どうですか?
そして、日本サルスエラ協会を一緒に応援しませんか?
この記事の購読料は、手数料を引いたすべてを日本サルスエラ協会に寄付いたします。
ぜひ、あなたも日本とスペイン語圏の架け橋になってください。
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お読みいただき、ありがとうございます。私は書くことが好きです。伝えることが好きです。私が書いて伝えることを続けるためのサポートを、あなたからしていただけたら、とてもうれしいです。(本橋)