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「名言との対話」12.月20日。ウィリアム・エドワーズ・デミング「あなたの仕事は何ですか?」

ウィリアム・エドワーズ・デミング(英語:William Edwards Deming、1900年10月14日 - 1993年12月20日)は、アメリカ合衆国の統計学者、著述家、講演者、コンサルタントである。

ワイオミング大学で理学士、コロラド大学で数学と物理の修士号、エール大学で物理学博士号を取得した。 1927年農務省に勤める。国連統計委員を経て1942年〜53年まで大統領府予算局統計基準部標本調査顧問官を務めた。1948年にはニューヨーク大学教授に就任し、統計学を教える。1950年に再来日。サンプリングの理論と実際の権威で、統計的品質管理の創始者。1951年にデミング賞を創設した。著書に「Statistical adjustment of data」(’43年)、「Theory of sampling」(’49年)。日本政府から外国人への最高の栄誉である勲二等が授与されている。

1994年刊行の『デミングで甦ったアメリカ企業』(アンドレア・ガポール)を読んだ。

第二次世界大戦後、統計学的手法を応用した品質管理法を日本の企業経営者に伝え、その後の経済復興へ多大なる貢献をした学者である。現場第一主義の思想で、指導を受けた日本企業の地道な改善努力は、世界にひろがり「カイゼン」になった。製品のバラツキをなくすために、不良の原因を探り当ててつぶしていく問題解決の手法である。提唱したPDCAサイクルは有名だ。デミング賞は1951年から1993年まで、あらゆる業種の160社が受賞して、日本の品質管理ブームを牽引した。

そして1980年代に凋落の一途だったアメリカの産業界は、デミングの品質管理を日本からの逆輸入によって、アメリカ製品の品質は著しく向上し、1990年代に入ってフォード、フロリダ電力、ゼロックス、GM、、などの目覚ましい復活を見せた。デミングは「品質管理の父」となった。

「あなたがプロセスとして何をしているのかを言葉にできないのならあなたは何をしているのかを分かっていない」とするデミングは、「管理職の80%はこれらの一見単純な質問に答えることができません」として、「あなたの仕事は何ですか?」「何が一番重要ですか?」と問いかける。デミングの品質管理ついてはビジネスマン時代に学んでいたが、今回改めてデミングの考えを探る中で、「あなたの仕事は何ですか?」という問いを見つけた。私が行ってきた図解セミナーでの問いかけと同じである。何のために仕事をしているのか、この問いこそ、根源なのだ。

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