見出し画像

「名言との対話」9月22日。遠山一「ダークダックス」

遠山一(とおやま はじめ 1930年5月26日ー2023年9月22日)

は歌手。ボーカルグループのダークダックスの一員。

東京都出身。湘南高校を経て、慶應義塾大学経済学部卒。東京芸大中退。パクさんの愛称で知られる高見澤宏、マンガさんと呼ばれた佐々木行、ゲタさんの喜早哲慶應のメンバーと「ダークダックス」を結成。バスを担当する右端のメガネの遠山はゾウさんと呼ばれた。

高見澤宏の弟は、JAL時代の数年先輩だったこともあり、ダークダックスの話は時々、聞いていた。

1957年、「夜霧の彼方へ」から始まるロシア民謡「ともしび」がヒットし人気がでて、歌謡界にコーラスブームが起こる。1958年からがNHK紅白歌合戦でのグループによる初出場を果たし、以後連続14回出場する。このグループは当時のソ連に5回にわたり長期の公演旅行を行った。

ダークダックスは、長い間私たちを楽しませてくれた。代表作は、「ともしび」「カチュー者」「トロイカ」「赤いサラファン」「すずらん」「エーデルワイス」「山男の歌」「銀色の道」「あんな娘がいいな」」などがある。タイトルをみているだけで、彼らの歌声が聞こえてくるようだ。

全員が慶應経済の出身で、世界財界との縁が深く、三菱電機など協賛企業には恵まれた。ゾウさんこと遠山は象印マホービンの「押すだけポットぞうさん」のイメージキャラクターに起用された。また、遠山は1984年のテレビドラマ「パパになりたかった犬」では、マスティフ犬・ヨサクの声を担当している。

1987年には日本でもっとも長期にわたりメンバーが固定されているコーラスグループとしてギネス世界記録に認定された。1993年には史上初のグループ全員で紫綬褒章を授与されている。

高見澤は2011年に77歳で没し、喜早と佐々木は2016年のそれぞれ85歳、84歳で亡くなった。ただ一人残された遠山は、2016年の解散後も音楽活動を重ねていたが、2023年に93歳で永眠した。この年、日本レコード大賞特別功労賞を受賞している。名言はやはり「ダークダックス」だろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?