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プロダクト開発における技術優位性の考え方とアーキテクチャ

こんにちは、OPEN8 CTOの @hisatake です。OPEN8の役員陣がこぞってnoteを始めたので僕も負けじとnote再開しました。再開といえど、以前書いてたのは、名店紹介シリーズなので今回は毛色を変えてちょっと真面目に書いてみます。(名店紹介シリーズもそのうちやろう)

TL;DR

プロダクト開発における事業優位性はよっぽどのことが無い限りは技術単体では成立し得ない。プロダクトの価格・UI/UX・技術・サポートの総合的な指標でプロダクトの提供価値は決定される。ただ、その中でも技術優位性は重要だし、実現するためにVIDEO BRAINのアーキテクチャはゆるーいマイクロサービスでやってるよという話。

事業優位性と技術優位性の関係

CTOとしての立場で社外の人とあっているとよく聞かれるのが、「御社のプロダクトの技術優位性はなんですか?」という質問です。

この質問の答えとして、「弊社は〇〇という技術を保有しており、このコアの技術は他社が多額の資金を投入したとしても、今後10年は真似できないものであり、この技術によって弊社の事業優位性は作られています。」という単純明快かつ爽快な答えを期待されているのかもしれないです。

ただ、すべからくアプリケーション開発においては、「事業優位性技術優位性ではなく「事業優位性 ⊂ 技術優位性」だと思っています。殆どの場合、特定の技術単体が事業全体の銀の弾丸になることはありえません。

事業優位性は、プロダクトの価格・UI/UX・技術・サポートなどなど様々な要因によって成り立っています。

技術優位性の作り方

こういう前置きをすると、技術優位性を軽視してるなんて言われそうですがそんなことは無いですw プロダクトの価値及び、事業の価値においては技術優位性は非常に重要なファクターで有ることは間違いないですし、CTOとして常に事業を支える技術優位性については考えています。

VIDEO BRAINも様々な優位性を保有してます。リリースをだしたばかりの長尺の対応などもそうですし、その他も様々な優位性を実現しています。

ムーンショットとしての技術優位性の実現を目指すのも重要ですが、ビジネスをやる上では再現性も重要です。

ゆるいマイクロサービス

VIDEO BRAINでは再現性を持った技術優位性を考えるにあたって、ゆるいマイクロサービスを採用しています。

プロダクトの開発初期〜中期のフェーズだとPMFもまだできてないなか、サービス自体も何度も小さいピボットを繰り返しながら進んでいきます。特に「動画編集クラウド」のような新しい概念のプロダクトを作る際には多分に不確実性をはらんだ中で進まないといけません。

VIDEO BRAINはレンダリングエンジンも自作しており、現在、5つのサービスで動いております。そして、サービスを開始して1年強で何度もサービス単位でスクラッチでのリニューアルを行ってきました。

とはいえ、全てをかっちりとしたマイクロサービスにしようとすると今度は開発組織の話になり、1つのサービスに専任チームを置くなどとなり、少ない人数で開発をしているベンチャーではなかなか実現が難しいです。

どこに新規性があり、どこに不確実性をよりはらんでおり、どこがより捨てたくなるかを意識してサービスを分割し、時には思い切って捨てることができるかに主眼を置き、あまり原理主義的にマイクロサービスをするのではなく、捨てる勇気を持てる単位での切り出しぐらいの温度感でのサービスの切り分けを行っています。

このゆるいマイクロサービスによって、いつでも捨てる覚悟とともに、小さな技術革新を起こし続け、それが複合的に技術優位性およびその先の事業優位性を作る事ができると考えてます。

最後に

THE 宣伝ですが、真面目な話とご飯の話を混ぜながらnoteを更新してくので良かったらフォローしてください。

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