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聴いて、オッ!と思ってからはじめてデータを見てみる程度でいい

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https://open.spotify.com/playlist/6xKlUyiXfTZgRtWBXqslA1?si=3XIBxv9gQQ2Hpy_NpwdFEw

アンジー・ストーンにしろクリス・デイヴィスにしろ Soggy Cheerios にしろどれにしろすべて、ぼくのばあい音楽はまずとりあえず聴いてみるわけです。それでオッこの声は、このソロは、だれ?!ってなって、知りたくなったからはじめて調べたり CD 買ったりするわけで、第一回目に聴きながら読んだりはしません。ましてや聴く前からパーソネルを確認したりなんてありえないですね。

音による感慨や感想、感動がまず第一にあるものだというのがぼくの考えで、っていうかぼくだけでなくみなさん同様でしょう。しかしたとえばパーソネルや録音年月日などのデータを重視していると、ややもすれば音そのものを聴いてというより、このミュージシャンだから云々…、といった「データで音を判断する」傾向が生じる可能性だってあります。これは我が身をふりかえって言っていることなんです。

特にレコードや CD などがてもとにあれば、いっそうそうなりやすいんじゃないかという気がするんですね。見えちゃいますからね、人間、見られるとなれば見てしまうものです。だから、まずサウンド・ファーストの態度を徹底するならば、見られないようにしてしまえばいいんですね。CD を買わないこと、これがいちばんです。CD 買ったらそれにいろいろと書いてあるでしょう、それがいけません。

すみませんちょっと言いすぎました。音楽 CD はどんどん買えばいいんですけど、まず何回か聴いてみてからはじめてジャケット裏やブックレットに目を通す程度にしたらどうかと思うんですね。ぼくはそうしています。さらにいえば、最近ぼくはどんどん CD から離れつつありますからね。CD をほとんど買わなくなっているんです、Spotify で聴けるものは。これがかえって音そのものだけに集中できる結果になっていますから、なにが幸いするかわからないですね。

Spotify などストリーミングで聴くのだと、主役の歌手名音楽家名、アルバム名、曲名といった程度しかだいたいわかりません。それくらいだったらまず第一回目に聴く際に見えてもいいんじゃないでしょうか。だからほぼデータなし、の状態ですよね。先入観なしで音だけに向き合えるのがストリーミング聴きのよさで、その意味でもメリットはあります。

先入観なしで「音」に向き合えるということはとっても大切なことだと確信していますからね。それで聴いてみて、感動したり感心したり、逆にちょっとガッカリしたり、など体験した上でなら、各種録音データも冷静にながめ考え考慮に入れることができます。この順序が逆だと、名前、ブランドで音を判断するというような事態にならないともかぎらないでしょう。

とまあでもここまで今日書いてきたことはすべて後付けの屁理屈で、正直な事情としては経済的な理由で CD などをあまり買えなくなっているからです。だから買わずに Spotify でどんどん聴いている毎日だから、ということがあります。Spotify で聴いて、いくらこのギター・ソロはいい!だれ?と思っても、どうにもわかりませんからね。二名のヴォーカリストがいるばあい、いまどっちが歌ってるの?みたいなことだって見当つきません。

そんなことでソギー・チェリオスについては CD を二枚だけ買いました(彼らの作品は三枚あるけれど、最初の一枚は個人的にイマイチ)。このユニットは鈴木惣一朗と直枝政広のデュオ・ユニットで、だいたいの楽器をこの二名で多重録音してあるらしいというのはネットで調べてわかっていましたが、やっぱりちゃんとどんな楽器をどう、だれが、担当しているのか、正確に知りたかったんですね。

それで CD ブックレットにしっかりぜんぶ載っていたのを見て、なにかわかったか or とくに変化なしか、それはまた聴きなおし考えて文章にしたいと思います。しかしこんなことそんなこと諸々すべて、まず「音」だけにくりかえししっかり向き合って一定の感想をいだけるようになったあとだから可能だったことなんです。

まず第一に音、データ類は二の次です。

(written 2020.1.31)

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