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井上ひさしさんの言葉にはっとする・笑いを享受するだけの日々になっていないかな?

ほぼ半世紀前のお話で恐縮です。
井上ひさしさん(劇作家)が脚本を担当されていた「ひょっこりひょうたん島」という人形劇がNHKで放映されていました。

この頃はテレビジョンすら新鮮でした。
テレビという箱が紙芝居の代わりに人形劇を見せてくれるなんて!
子供たちが夢中にならないはずはありませんでした。
(ちなみに私は再放送でリアルに見ていた世代だと思います)

テレビの普及で情報が一斉に流れはじめた時代から、「伝える側」の立場で脚本を書いていらした井上ひさしさんからは、その著書からもたくさん学ぶことがあるなと思っています。
(*´ω`)


井上ひさしさんが「笑いとは何か」についてこのように書かれていました。

「笑いとは、人間が作るしかないもの
それは、一人ではできない
人と関わって、お互いに共有しないと
意味がないものでもある」

僕の芝居には必ずといっていいほどユーモアや笑いが入っています。
それは、笑いは人間が作るしかないものだからです。
「生きていく」そのものの中に、苦しみや悲しみなどが全部詰まっているのですが、「笑い」は入っていないのです。
笑いは人の内側にないものなので、人が外と関わって作らないと生まれないものなのです。


そういえば、最近はリモートワークになってなんとなく笑う機会が減った気がする方もいらっしゃるのではないでしょうか?
社内の雑談が減ったことで、コミュニケーションがとりにくくなったことを憂う声も多くなってきました。

顕在的には「雑談が少なくなった」という現象ですが、潜在的には「雑談に伴う笑いが少なくなった」ことが、コミュニケーション減を危ぶむ根っこなのではないかと思いました。

人間が能動的に作り出す笑いが、ストレスの解消や心の大らかさに繋がり、また人と人との関係性を強める要素になっているかもしれませんね。


ニューノーマルな生活では、対面で人と関わる機会が今までよりも減ることになるでしょうか。

私も一日中、誰とも会わない日には、ついお笑い番組などに心惹かれてしまう時間があります。
テレビやSNSで受動的な「ひとり笑い」を起こすことはいつでも簡単にできるようになりましたね。


井上ひさしさんの言葉にふれて、
「能動的に笑いを作る機会を持ちたい」
と思いました。

オンライン・オフライン関わらず、人と会う機会が今まで以上に大切になりそうだと、自分事として最近気づきました。
(*´ω`)

井上ひさしさんは1934年生まれ、2010年に逝去されています。

人に向けるまなざしがやさしく、お芝居や文章で「大切だと思うことを人に伝える」ことを体現されていた方だと思います。

残された書籍などから、そのエッセンスをもう少し学んでみたいです。
(^-^)



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