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その アクアマリンの街へ…🎐🐈

ARIAという作品をご存知だろうか。
「ベネチア風の街並みで、ゴンドラを漕ぐ白い制服にピンク髪の少女と、おマヌケな顔の大きな猫」と言えば、貴方がオタクであればどこかで見かけた気がする筈だ。天野こずえ先生の代表作ARIAは、もう10年以上も前の漫画作品である。にもかかわらず、今年23回目の夏を迎える私は、まるで夏服を引っ張り出すかのように本棚からARIAを引き抜いた。


時は今日から300年程先の未来。宇宙開発により水の惑星AQUAに作られた、地球のベネチアを再現した都市ネオ・ヴェネツィアが舞台だ。地球生まれの主人公、水無灯里(みずなしあかり)は、憧れの水先案内人「ウンディーネ」として日々励んでいる。街の美しさや友との絆に触れながら、毎日を大事に生きる彼女の世界は涼やかながらとても温かい。


昨今疲れたオタクの需要によりヒーリング作品は数を増しているが、ARIAはその中でも常に水のきらめきを放ち続けている。

さて…

ここまで漫画の話をしてきたが、何を言いたいのかと言うと、「お願いしますとりあえず流し見でもいいのでアニメを数話見て下さい」ということだ。
どうか美少女萌えアニメだと思い違いをしないで欲しい。あれはあれで良いものがあるが、本作はそういった萌えを燃料とするエナジードリンクではなく、貴方のオタク観にじんわり染みる"水"なのだ。


流し見でもと先述した理由は、この作品のbgmにある。カフェ等癒しの空間演出にはボサノバミュージックが付き物だが、ARIAのbgmは全編を通してボサノバ調だ。まずは是非、YouTubeで作業用bgmに選んでみて欲しい。https://youtu.be/-a8gwhPn8pc
かく言う私もiTunesでサントラを購入してからは、聞く度に見える世界がワントーン明るくなったものだ。そう、これはダイレクトマーケティングである。


願わくば漫画を手に取り、天野こずえ先生の色とりどりの繊細な細工の様な画風を楽しんでもらいたい。一方で、私はARIAのアニメ作品の美しさ、音楽の沁み方も愛しくて仕方が無い。ついては漫画でもアニメでも、bgmからでもいい、貴方が朱里ちゃんと出会えることを、オタク心の底から願っている。

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