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鏡のなかの言葉(定期購読)

映画監督松井久子が編集長となり、生き方、暮し、アート、映画、表現等について4人のプロが書くコラムと、映画づくり、ライティング、YOGA等のワークショップ、そして編集長がお勧めする… もっと読む
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2020年8月の記事一覧

自分史という視点の楽しみ方06:「パーソナルブランディングと自分史」

みなさんこんにちは。お久しぶりですがいかがお過ごしですか? 私は熱中症というものに、記憶するかぎり初めて本格的にかかり、ここ10年来なかった体調不良で1週間ほど無力化していました。 まあとにかく頭痛がひどく、熱がこもってダルい。まさに身体全体がオーバーヒートするのが熱中症なのだと実感しました。 妻が作ってくれた自家製ポカリスウェットを1日1リットル以上飲み、夜中に3回もトイレに行きながら氷枕で冷やしながら寝るという日々が毎日続いて本当にキツかったです。 今日はようやくこれも

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つくり手であること 06*さらし使い

少し前にこちらの記事を書きました。 内容は、キッチンで使い捨てのプラスチックを減らす一例として、炊いたご飯を冷凍する時はラップではなく「晒し」が使えるよ、という視点をまとめたもの。家庭から出るプラスチックゴミを無くすほんの小さな手法ではありますが、視野は大きく、いつか世界の海洋汚染が解決することへの願いを込めて書いています。 現代の暮らしでプラスチックを減らすということは、便利なアイテムを手放すこととほぼ同意です。私自身は目的優先型の性格でもあり、こういう話を聞くと、知っ

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稲木紫織のアート・コラムArts&Contemporary Vol.6

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子「鴻池朋子 ちゅうがえり」展をアーティゾン美術館で堪能。地球に抱かれる心地よさと生きる力強さに覚醒する  世界的に活躍する現代美術家の鴻池朋子さんを思う時、真っ先に浮かぶのは“原初”という言葉だ。“ピュア”や“プリミティヴ”という言葉では包括しきれない野生、ダウントゥーアースな野太い世界観、宇宙観を何にたとえたらいいだろう。狼に育てられた少女のような、手垢のつかない濁りのなさと、それでいて、現代社会を鋭く見据える、人間愛に満ち

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つれづれ日記12 希望と躊躇いが半々のなかで

こんにちは。連日のうだるような暑さが、一向に和らぐ気配がないですね。 皆さま、いかがお過ごしですか? しばらくの間、投稿の間があいてしまいました。毎月購読料をいただいているのに申し訳ありません! 実は、前にも少しだけお伝えした記憶がありますが、コロナが始まる前の去年の秋から今年の頭にかけて、はじめて小説を書きました。 それがある出版社から、出版に前向きな反応をいただき、編集者の要望で直しの作業にとりかかったものの思いのほか難航して、noteの投稿が不本意に滞ってしまいました。

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自分史という視点の楽しみ方05

もう聞き飽きたし言い飽きたでしょうけども、本当に暑いですね。 夕方になると雷とゲリラ豪雨が発生しやすくなるうえに、こういう年は台風がまとめて秋に来るとか。気候変動の影響を実感する日々です。 さて、自分史という視点の楽しみ方もすでに5回目になりました。 時代の転換期である今こそ、私たちがどう生きたかを残すことが、自分だけでなく親しい人、そして社会に大きな価値があるとお伝えしてきました。 しかし日々忙しく生きていると、そうした視点をつい忘れがち。 常に自分の周りで起きているこ

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稲木紫織のアート・コラムArts&Contemporary Vol.5

「フランス6人組」結成100周年記念ミニコンサート&ライヴ配信を、両国門天ホールで聴いて 1920年パリ。友人同士であった作曲家のダリウス・ミヨー(1892-1974)、アルチュール・オネゲル(1892-1955)、ルイ・デュレ(1888-1979)、ジェルメーヌ・タイユフェル(1892-1983)、フランシス・プーランク(1899-1963)、ジョルジュ・オーリック(1899-1983)は、作曲家グループ「フランス6人組」としてデビューする。  「ロシア5人組」になぞら

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映画を見せる、広げる 01

戦後日本の復興の歩みと同じ速度と歩幅で成長期を過ごしてきた、私たち団塊世代の庶民にとって、映画は、暮らしのなかで特に身近に親しむことのできる数少ない娯楽のひとつだった。 子どもの頃は浅草に映画を観に行くのが家族のハレの行事だったことや、町の広場に張られた布のスクリーンで、ジイジイと鳴る映写機の音を耳にしながら観る映画が、暮らしのなかに当たり前にあった頃を、今もときどき懐かしく思い出す。 幼い頃大好きだった美空ひばりや大川橋蔵の娯楽映画には小学校の高学年になると物足りなさを感

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MomokaのYoga Lesson-5

こんにちは。 梅雨が明け、厳しい暑さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか? 今回のレッスンは、前回よりも少し難易度を下げ、より多くの皆さんに気軽に参加して頂けるようなクラスにしました。 ところどころ休憩をしたり、室内にいながらもしっかりと熱中症対策としてこまめに水分補給をしながら心地よく動いていきましょう! また、夏はいつも以上に発汗量が増えることが多いので、水分を摂る場合にはスポーツドリンクなどもおすすめです。 汗によって鉄分などのミネラルも同時に失われ

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つくり手であること 05*納豆

好ききらいが分かれやすい食材、納豆。 結論からいうと、私は実母にまで「納豆で大きくなった」といわれる納豆人間で、今日は手づくり納豆について書きます。 もしも、目にすることもできないほど納豆が無理!という方は、今回のコラムをスキップしていただく方がいいかもしれません...苦手と感じるものを無理に摂るほど体にわるいことはないと思うのです。 ただもしもあなたが、今は苦手なんだけどでも納豆の魅力は理解したい..!と心の奥底に秘めているようでしたら、ぜひとも今日もお付き合いください。

つれづれ日記 11  追悼・渡哲也さん

渡哲也さんが亡くなった。2020年8月10日の午後6時30分だったという。 その事実が世間に報じられたのは3日後の14日の夕刻。故人の遺志によって、ご家族だけの密葬が行われた後のことだった。 とうとう…。 ずっと、たくさんの大病をされては乗り越えてこられたので、いつかくるだろうその日のことを、何度も怖れながら想像しては心に覚悟を促してきた方だった。 最近、長年CMに出演され続けた宝酒造の新しいコマーシャルの映像がテレビに映し出され、ナレーションの声を聞いて、何故か久しぶりに

オンラインショップ・セレクション ひなた農園03

7月は梅雨が長く本当に厳しい月でした。そして梅雨が明けたと思ったら、今度は雨が全く降りません。本当に、毎年のように天気に左右させられていて、大きな気候変動の流れの中で私たちは生きているのだなぁ...と感じます。今の気候は、人類の活動の影響、気候の長期的変動の双方の影響を受けて、大きく変化していく時期に入ろうとしていることがデータから読み取れるそうです。 ここ志和では、雨の被害が大きかった地域のような激しい雨は降っていませんが、それでも相当な量が降りました。昨年は、雨が少なかっ

つれづれ日記 10   I miss him…

「パパはね、子ども時代世界中で流行ったCovid-19という感染ウイルスで、家を一歩も出られない日が半年くらいあったんだよ」 孫のNeoは、いつか自分の子にそう語って聞かせるのでしょうか。 それともウイルスとの共生が当たり前な時代を迎えているのでしょうか。

映画をつくる 17  終章・異邦人としての映画製作

前回まで、デビュー作『ユキエ 』の企画立ち上げから映画の完成・公開までの経緯を16回にわたって綴ってきた。 そして最終章は、私の映画づくりにはどんな特異性があったかを、自分なりに分析して、このテーマを終わりたいと思う。 私の映画の特異性を考えていて、最初に浮かんだのが「異邦人」という言葉だった。その意味は、日本人の私が海外で映画を作ったからの異邦性でなく、日本の狭い映画界おいて、①女性であり、②50歳から始めた仕事であり、③どこの組織にも属さない人間であり、そして④有名でない

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映画をつくる 16  ついに劇場公開!

緊張いっぱいの新藤試写映画が完成して最初の、そして最大のハードルがシナリオを書いてくださった新藤兼人監督に作品を観ていただき、了解をいただくことだった。 新藤先生のシナリオへのリスペクトを証明するのはとにかく勝手にさわらないことだと心して日本を出たものの、正直、太平洋を渡った後に変えてしまったところがいくつかあった。 変えようと決心するたびに、昔テレビ局のプロデューサーと共に見た先生の厳しいお顔が思い出された。それでも私はそのつど自分の意思で、確信犯的に変更の判断をしたのだっ

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