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UXディベート〜デザインシンキングは使えるか?使えないか?〜 に行って来た。

この文章は

第1回 UXディベート〜デザインシンキングは使えるか?使えないか?〜 に参加してきたので、その体験記です。

なんで行こうと思ったか

理由1 「お題が ”デザインシンキング(デザイン思考)” だったから」

デザイン思考については、本やネットで学習してみたり、過去にワークショップに参加してお財布を作ったり、通勤電車の体験デザインをしたりした経験はあるのですが、

分かるような...分からんような......なんかそんなに大仰に言うことなのだろうか....

という、いまいち実感を持って語れない、頭では分かっていても心がついていかない、これって恋かな?なところがあり、これを機に理解をさらに深めようと思ったからです。

理由2「論理的に考え、伝える力を磨きたいから」

そもそも筆者は過去の経験から、ディベート自体にあまり良い印象を持っておらず、

答えのないものに白黒つけるってナンセンスじゃね?
行動に結びつかない議論などノーバリュー。
あらゆる手段を使って相手からYESを取るのが仕事でしょうが。正論で論破(ドヤァ)したいだけなら小学校でディベートでもやってなさいよ。

という、親の仇かというぐらいディベートに対する偏見が激しい武闘派だったのですが、「ともあれ論理的思考力と説明能力は大事なのであるからして、鍛える機会は積極的に持っていきたいぜ。」という理由から、ディベートに対して閉じた心をもう一度開いてみようと思ったのです。

そんなわけで、高校生以来のディベートに参加してみました〜。

 UXディベートの主旨・目的


当日のスライドはこちら

開催の経緯
- 日本では色んな手法が流行るのは早いが、上辺だけの流行に見える。
- 思考を深めるために企画した。
ディベートで身につくこと
- 物事を深く考える思考が身につく
- 相手の話を聞いて、考えて、まとめて、伝える力
UXディベートの目的
- UXの理解を深め、現場に活かす力を身につける
- 複眼思考を身につける
- ファシリテーション・コミュニケーション力の向上

ディベート内容ダイジェスト


隣の人とジャンケンをして、勝ったほうが賛成派、負けた方が反対派に分かれます。筆者は負けたので反対派でした。

①定義・立論

賛成派

デザイン思考とは、

(ちょっと記憶がないですすみません...。)

です。

デザイン思考は使えます。なぜなら、

- 最終目的への失敗の可能性を低くできる
- ふわっとしたまま作っているプロダクトの仮説検証ができる
- 結果的に低コストを実現できる

からです。

反対派
デザイン思考とは、

ユーザー視点で問題解決をするためのフレームワーク

です。

デザイン思考は使えません。なぜなら、

- デザイン思考自体を正しく理解するのが難しい、かつ、理解度を測れない
- 導入すべきか判断が難しい、導入しても浸透しない
- チームメンバーに左右される/属人化する
- ディベートに慣れていない日本人には合わない

からです。

②質問 ・反駁
各2回ずつありましたがダイジェストまとめます。


賛成派

- 導入が難しい、というのは導入のミスであって、デザイン思考のミスではない。
- デザイン思考を難しく考えすぎている。普段から当たり前にやっていることだ。
- おもてなし文化のある日本人に、合わないということはない。
- 日本人に合わない、ならば、日本人は変わらなくて良いのか?
- デザイン思考は、これからさらに複雑化・多様化していく社会に対応できる。
- デザイン思考で成功している企業はある
- Apple :イノベーションを起こした
- メルカリ:すぐリリースしてすぐフィードバックをもらう、仮説検証プロセスを高速で回して成功した
- IBM
- 成功の定義は、ゴール設定をしっかりすればいいだけだ。
- LeanUXはビジネスモデル検証であって、デザイン思考はプロダクトの検証。

反対派

- 結果的に低コスト、とはどうして言えるのか?別のところでコストはかかっているかもしれない。
- デザイン思考を深く理解している人が必要、その人件費、とか。
- Appleの起こしたイノベーションは、デザイン思考というかジョブズの力では?
- メルカリは、組織が巨大になって最近は開発スピード落ちているという噂。
- デザイン思考は組織が巨大化すると維持が大変。つまり組織に依存する。
- (IBMは具体例がなかったので反駁スルー)
- デザイン思考を導入していない企業が、ふわっとした仮説のまま作っているとは言えない。マーケティング調査など、事前調査はしているはずだ。
- どうしたらデザイン思考は成功したと言えるのか?
- LeanUXとの違いは?

③最終意見

賛成派

10年後、20年後、長期的な視点で見ると、複雑化・多様化する社会に適応できる。
長期的な視点で見ると導入した方が良い。

反対派

導入にハードルが高いというのは、フレームワークとして大きな欠陥である。
だから使えない。

④結果発表
3名の判定者が投票します。
判定者は、 どちらの方が論理的だったか で判定します。

賛成派:1票

日本人このままでいいのか、という問題提起がよかった

反対派:2票

コストの論点の中で反駁していた
主張が一貫していた

というわけで、今回は 反対派に軍配が上がりました。

勝敗を分けたものは...?

これは筆者の主観ですが、勝敗を分けたのは

「相手はこう来るだろう」というヨミ

だと思っています。

反対派は導入ハードルの高さを立論としているので、賛成派から冒頭に ”複雑化し多様化する社会への対応” や ”日本人は変わらなくていいのか” 論を出されていたら厳しかったかなと。

あるいはデザイン思考をコンパクトに導入した成功事例などを出されていたら、ほぼアウトだったと思います。

逆に反対派にとっては、賛成派は "ユーザー視点" をグイグイ前に出して来るのかと思っていたらば意外とコスト感でプッシュしてきたので、そこは反駁しやすかったように思います。

反対派はヨミが外れて逆にラッキーだったのかな、と思っています。

(ちなみに双方ともに客観的な裏付けが薄いのは、Wi-Fiが解放されてなかったのでデータ収集がそんなにできなかったからです。えへ。)

ディベート総評


印象深かったのコメントを抜粋。

デザイン思考をテーマにしたディベートに積極的に参加している人(興味がある、学んでいる、業務で実践している)の間で、これだけ話してもまだデザイン思考の定義が揃ってないというのが、まず興味深いことだと思います。

導入に関して言うと、"デザイン思考を導入したい"と企業さんからよく相談を受けます。

デザイン思考を"商品"として、導入企業を"人"として考えてみる。
どうやったら商品が売れるのか、考えますよね?
どういうニーズがあるのか分からないまま商品を売ろうとしても、売れないですよね?
お客さんのことを知ろうと思いますよね?

相談してくる企業さんは、その視点が抜けていることが多い。
まず自分の会社の中のことをよく知らないと、売れないです。

UXデザインするときも、うまくいく条件、というのを調査し明らかにしますよね?
それと全く同じ構造なんですね。

まとめ


デザイン思考について理解が深まった?

テーマについて知らないと賛成も反対もできないので、知識という面でも改めて学ぶ機会になりました。

また、賛成反対の2つの光が当てられることにより、「なんだかすごい素晴らしいもの」から、等身大のデザイン思考のようなものが垣間見えたように思います。

「結局チミは何なのだ...?」から、
「チミのいいところもダメなところも、全部受け入れるょ...?」という度量が得られたかなと。

これはまさにディベートの効能かなと。知は受容を助けるのですね。

高校生ぶりのディベートどうだった?

初対面の14名(反対派)が一枚岩なわけもなく 「どうなっちまうんだこれ...。」 とドキドキする部分もありましたが、こういうインスタントな場でこそ気付けることや身に付くこともあるように思います。

いかに "我" を捨てて "場" を作っていき、戦略としてまとめ上げるかという試される大地...。精進しようと思いました。

「いまいちよく分からんなぁ...。」というものには、いきなり俯瞰して理解しようとするんじゃなくて、まずはどちらか一方に偏ってみる、というのは理解を進める良い手法だなと思います。

複眼視点を持って深く思考するという、ディベートの目的を少しは吸収できたように思います。

"分かったふりをしない" というのを座右の銘の1つとして置いているのですが、「分からん分からん」ばかり言っていてもしょうがないので、見て聞いてやってみて、これからも体当たりで学んでいきたいと思いまっす〜。

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UのXやUのIをE感じにする人。 特技は聞き間違いと忘れ物。