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【医師直伝】間違いだらけの新型コロナウイルス〜いま日本人が知っておくべき6つのこと。

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(この記事は2020年2月17日の段階で最新情報に加筆・更新しています)

(さらに2020年2月23日の段階で最新情報に加筆・更新しています)

(さらに2020年2月28日の段階で最新情報に加筆・更新しています)

(さらに2020年3月7日の段階で最新情報に加筆・更新しています)

 


こんにちは、医師の森田です。

新型コロナウイルス、ついに臨時休校が決定しましたね。
対応に追われておられる方々も多いと思います。我が家も小中学生が3人居ますので、てんやわんやです…。(子どもたちは大喜びですが)

ということで、今回はコロナウイルスについて現時点でわかっていること、間違いやすいポイント、その対策などをわかりやすく6つのポイントで解説しようと思います。




その① 感染者の多くが無症状〜軽症!


日に日に感染者が増加している新型肺炎。
本日3月6日現在の最新情報がこんなところです。


■世界の状況

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出典:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年3月6日版)(令和2年3月7日12時00分現在)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10022.html


中国では感染者8万人!死者3000人!

日本人も6名の方が亡くなられています!


((((;゚Д゚))))ノツ 怖ーっ!!!


と思うのが普通だと思います。死者が続々と出ている「新型」のウイルスなのですから、それも当然の反応ですね。


たしかに正体のわからないものは怖いもの。しかしそれは「疑心暗鬼」かもしれません。暗闇を一人で歩いていれば、柳が揺れるのも幽霊に、ただの街路樹も鬼に思えてしまいます…。そう、疑心暗鬼から抜け出すには、鬼の正体を正確に見極めればいいのです。

では、我々が今「鬼」に思えてしまう新型コロナウイルスの正体は何なのか?


実は厚生労働省からこんな発表もあります。

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出典:厚生労働省・新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解(2020年2月24日 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00006.html



これはデータにも表れています。
先日クルーズ船の乗客・乗員の詳細なデータが報告されましたが、


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NIID国立感染症研究所/現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例 (2020年2月19日掲載) https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9410-covid-dp-01.html


これ、簡単に言いますと、



乗客・乗員   3711名
_____________
 うち検査陽性  531名
_____________
  症状のある人 276名
  症状のない人 255名



ということです。つまり、



検査陽性の方のうち約半数が軽症にすらならない「無症状 (Asymptomatic confirmed cases)」



ということですね。

上記の厚労省の見解と合わせると、



実際に感染しても半数は無症状で、たとえ症状が出ても殆どの方は軽症



ということが言えると思います。


死者数や感染者数の報道が連日繰り返されるなかで、実は検査陽性になっても症状すら出ない方、軽症で治ってしまう方が多数おられるということはなかなか報道されにくく、必要以上の不安がまして言ってしまうのではないかな、と思います。



…とはいえ、中国ではすでに3千人以上が亡くなっているとのこと。日本でもすでに6名の方が亡くなられています。そう簡単に安心は出来ない!と思うのも当然です。


ではどんな方々が亡くなられているのでしょう?感染しても無症状・軽症で終わってしまう人と、重症〜死亡まで至ってしまう人は何が違うのでしょう?


実は、中国での死者はほとんど高齢者やそもそも病弱だった人など、と報告されています。


さきほどの厚労省の発表にもこう書いてあります。


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出典:厚生労働省・新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解(2020年2月24日 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00006.html


実は、コロナの影に隠れて全然報道されなくなっちゃったインフルエンザですが一昨年(2018年)の日本人の死亡者は3000人以上です…。でも皆さんの中でインフルエンザ=死亡!と言うイメージはないですよね。そう、それは、インフルエンザの死亡例もやはり高齢者や病弱な人が中心で、病院や施設で生活している方が多いからなのです。

ということは、もうおわかりですね。



「普通に元気な人なら免疫力で対処できて症状すら出ない人も多い、症状が出ても軽症で治まる病気」



ということでしょう。


で・・・その『免疫力』が次のポイントとなります。





その② 自分の免疫力を落とさない!


ここが今回最も重要なポイント。
一般の方にはイメージが薄いと思いますが、実は、ばい菌やウイルスはそこら中に居るのです。

普通のイメージだと、インフルエンザもノロウイルスも、罹ってる人にはウイルスが居るけど、それ以外のところは居ない。こんなイメージですよね。でもそれは違う。

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ある研究では、「健康な人」の便を調べたら12%の割合でノロウイルスが検出されたらしいです。これはインフルエンザでも同じ。元気な無症状の人にもウイルスが居るのです。ということは、こういうイメージですね。

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結局のところ、症状が出るでない、軽症で済むか、重症に至るか、そのへんのことって、


自分の免疫力とウイルスの感染性とのせめぎ合いで決まる。


ということなんですね。


これについては、抗がん剤や免疫抑制剤またはHIVなどで免疫力が落ちた状態(免疫不全)状態になった人がいかにばい菌やウイルスに弱いかを考えれば容易に想像できるところだと思います。


普段、自分の免疫がどれだけ仕事をしてくれているのか、感謝しないといけないですね。


2月23日現在、日本の全国各地で新型コロナウイルスの感染者が続々と報告され「市中感染」が発生している状況です。感染しても無症状の方が多いことを考えると、もはや「封じ込め」が困難な段階になりつつあると言っていいでしょう。もうしばらくしたら、インフルエンザやノロウイルスのように「その辺に当たり前にいるウイルス」として日本中に蔓延する日も遠くないと思っておいたほうが良いのかもしれません。そう考えると、


自分の免疫力を落とさない!


これがいかに大事なことか、がよくわかります。


そのためには、

・夜更かしをしない。
・暴飲暴食をしない。
・過重労働をしない。
・ストレスを溜め込まない


など規則正しい睡眠・食生活など、普通のことを心がけたいところです。


※免疫力を「上げる」ではなく「落とさない」と表現したのは理由があります。色々なサプリやら食品やら商品やらが今回の騒ぎに便乗して「免疫力を上げる!」と言わんばかりに宣伝をしていますが、実は免疫力を上げる方法って確かな確証のあるものはわかっていないんです。(腸内細菌に関してはかなり確からしいデータが出つつありますが、それにしても個人差が大きく一つの栄養素や食べ物などの解決策には結びつきにくいようです。)
その辺のことはこの記事に詳しく書かれています。




その③ 重症と軽症、見分けるポイント


多くの人が軽症とはいえ一部の人は重症になりえます。また、上記の通りご高齢の方やすでに病気を持たれている方は重症になりやすい…。その場合は早く病院に行って治療すべきです。


2月23日現在における国の正式なアナウンスでは、「相談・受診の目安」は以下のようになっています。


重要なのは、まず帰国者・接触者相談センターに相談すること。直接医療機関を受診しても対応は困難なのでご注意下さい


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新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安についてhttps://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000597108.pdf


各都道府県の「帰国者・接触者相談センター」はこちら↓↓

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html



では、もし感染してしまった場合、何日くらいでどのような症状が出るのでしょうか? この画像が参考になると思います。


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これを見ると、最初は軽症でも1週間してから重症になるケースも多いようです。では、そのとき『重症と軽症を見分けるポイント』はあるのでしょうか?



実は、肺炎の重症度は医師でなくてもなんとなくわかる範囲でわかるといえばわかります(注1)。それは日本呼吸器学会が、成人市中肺炎診療ガイドライン2017としてまとめていまして、その中に「肺炎の重症度判定法(A-DROP)」という項目があるのです。

(注1)厳密に言えば、今回の新型コロナウイルス肺炎についてはまだ新しすぎて詳しいことはわかっていないので詳細は不明というのが本当のところなのですが…ま、そうは言っても肺炎は肺炎ですし、少なくとも何も情報がない状態より、こうした考え方があることを知っておいてもいいと思います。


それがこちら。



 ■ A-DROP


はい/いいえ でお答え下さい。

 ・男性なら70歳以上? 女性なら75歳以上?

 ・舌が乾燥している?もしくは手の甲の皮膚をつまんでも2秒以上もどらない?(脱水症状)

 ・酸素飽和度が90%以下?(注2)

 ・意識が朦朧としている?

 ・血圧の上の数字が90以下?

出典:成人肺炎診療ガイドライン2017 https://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=94
(上記A-DROPはご家庭でも分かる範囲のもののみ記載しています)



これで「はい」が

・3個あったら、重症の可能性が高い状態です。

・1〜2個なら微妙。

・0個なら軽症の可能性が高いでしょう。


(注2)酸素飽和度は自宅でも簡単に計測できます。指にクリップのようなものを挟むだけですから(全然痛くないです)。もちろん、Amazonなどの通販で購入できます。今回のコロナウイルスの肺炎では重症化の兆候として「呼吸苦」が出ることが多いようですので、「呼吸苦」という曖昧な症状を数字で見ることが出来る「酸素飽和度」は貴重な情報となります。5000円もしないので、ご高齢の方だったりそもそも肺の疾患をお持ちの方などは購入しておいてもいいと思います。


こうした、簡易的な判定法をブックマークしておくと、いざと言うときに安心ですね。







その④ 手洗いをこまめに!マスクはそこそこで。


では今回の新型コロナ、どうやったら予防が出来るのでしょうか?

コロナウイルスの感染経路は「接触感染」・「飛沫感染」と言われています。


 ■接触感染

接触感染の経路は様々です。電車の吊り革、エレベーターのボタン、階段の手すりなど、人の手が触れることの多いところはすべて感染経路になりえます。

とはいえ、最終経路はほとんどが「自分の手」です。

自分の手が、
自分の口や鼻に触れることで、
自分に感染するわけですね。

ですから、



こまめに手を洗う。



これが接触感染を防止する最も有効な手段となります。
単純なようで最も効果がある予防法なので、ここはぜひとも抑えておいて下さい。これはインフルエンザとか他の感染症でも大体同じことが言えます。


手洗いの方法はこちらを参考にして下さい。


動画:東京都福祉保健局「正しい手洗い方法」


 ■飛沫感染

あともう一つの感染経路が「飛沫感染」です。

「飛沫感染」ということはつまり、くしゃみなどで飛沫が飛ぶ範囲(だいたい2mくらい)しかウイルスは飛ばない、ということ。

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ですので、咳エチケットは最低限守りましょう!

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出典:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html



ちなみに、たんぽぽの綿毛のようにふわふわと風にのって空気中を飛んでいって感染することを「空気感染」といいいますが、いまのところ新型コロナウイルスは空気感染はしないと言われています。

飛沫感染と空気感染の中間のような「エアロゾル感染」というものがありますが、厚生労働省の見解は「『飛沫が空気中で混ざり合ってエアロゾルを形成し、これを吸引して感染する』というもので、空気感染ではなく、飛沫感染に相当すると考えられます。」とのことですので、現時点ではあまり考えなくていいと思います。

出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q7




つまり、通常ではウイルスは空気中に飛んでないので、マスクは感染防御的にはあまり効果がないということですね(ま、たとえ空気感染するとしてもN95マスクのような密閉されるタイプのもの以外のマスクは意味ないみたいので、推奨できませんが)。

マスクはむしろ、自分が感染しているときに「他人にうつさない」という意味で有効です。マスクで飛沫を飛ばさない、ということですね。

特に、「何も症状がないときにマスクを買いだめ」するような行為は厳に慎みましょう。感染して本当にマスクが必要な人に行き渡らなくなれば、社会全体に悪影響が及びますから。




その⑤ ミッション遂行のためにウイルス検査は必要なのか。



韓国では7万件以上ウイルス検査をしているのに、日本はまだ数千件…。


なんで日本は検査をもっとしないんだ!

感染件数を減らしたいための検査控えでは?



という悲痛な声がツイッターなどSNSで飛びかっています。

これについてはどう考えればいいのでしょうか。


コロナウイルスへの疑心暗鬼を解くにはその正体を見ることが大事だったように、今回も「検査」というものの真の姿を正確に捉えることで、「検査」への考え方もわかると思います。

コロナウイルスの検査はPCR検査という、細胞の中の遺伝子を見つけ出す検査です。インフルエンザのように病院で検査したらその場で10分で結果が出るというものではなく、検体を地方衛生研究所または国立感染症研究所など専門の検査機関に送ったうえで遺伝子を見つけ出す作業に入るため、結果が出るまで数日かかるのが通常です。

これはあまり知られていないことかもしれませんが、実はPCR検査は特異度は高い検査なのですが、感度は高くないのです。

これ、超簡単に言うと、



「陽性」と言う結果は信頼性が高いものの、

「陰性」と言う結果は信頼性が低い、



ということ。



クルーズ船の乗員・乗客の中で検査陰性の結果が出たのに、その後陽性になった人が何人もおられましたが(感染初期では検査陽性にならない)、これも「陰性」という結果の信頼性が低いことを示しています。



『検査結果は「陰性」でしたが、でもまだ陽性の可能性があります』



というのが本当の説明で、ということは陰性でも結局、発熱やら咳などの症状がある人は全員、自宅安静、出勤停止が妥当な判断。ということになるわけですね。


結果が同じなら検査する意味あるのかな?

というところはしっかり考えるべき課題です。



「結果が同じ」と言うのは「陽性」の結果でもそう。

たとえ陽性の結果が出ても、今現在コロナウイルスに対する根本治療薬は 開発されていません。(エイズウイルスの薬やインフルエンザの薬が効くかもしれないという報告は出つつありますが、まだ症例が少なく本当に効くのかはわかりません。)

ということは、検査が陽性でも陰性でも治療としては以下のような同じ対応をとることになります。


■大多数の軽症患者さんに対しては解熱剤や咳止めなどでの対症療法


■少数の中等症〜重症以上の方は人工呼吸での呼吸管理や点滴などでの水分・栄養管理などの対症療法




治療法がわかっていない現時点では、決して


「検査が陽性だったらよりよい治療を受けられる」


ということでも、

「早めに陽性の結果が出たほうが万全の医療を受けられる」

ということでもないのです。



実は日本の人口あたり病床数は世界一。
最善の治療が受けられる可能性は世界一高いはずです。


そしてそれは、検査が陽性でも陰性でも無検査でも結局は同じ治療なのです。

後述の通り、重症の場合は日本でも積極的な検査が推奨されていますので、重症で命の危険がある場合は検査のうえで、副作用を度外視してでもエイズウイルスの薬なども使用されることもあるでしょう。




一方、検査をすることでのデメリットもあります。

■検査を増やせば増やすほど「偽陰性」として漏れてしまう例も増える

■検査を希望する患者さんが病院に殺到する(マグネット効果)ことで、病院自体がウイルスの増殖・拡散基地になりかねない。

■重症患者の救命というより優先度の高いミッションにもまして、一日数万件という膨大な検査の方に医療従事者の労働力が偏ってしまいかねない。



いまの我々のミッションとは何でしょうか?


言うまでもなく、それは


「コロナウイルスによる健康被害(特に後遺症を残すような重症化や死亡例)を極力減らし、この危機を乗り切ること」


です。

そのためには韓国のように


「一日何万件でも検査をして徹底的に患者を洗い出す」

と言う方法もあれば、


「そもそも検査は信頼性が高くないので全員を検査対象にはせず対象を限定し、その代わり重症症例への対応を万全にする」


と言う方法もあります。

事実、2月27日現在、厚生労働省からはこうした通知で


重症者には積極的に検査をする


ように通知されています。


厚労省事務連絡
「新型コロナウイルス感染症に関する行政検査について」



疑似症患者(渡航歴や濃厚接触歴があり症状がある人など)の定義とは別に、 以下の場合についても行政検査を行うこと。

・ 37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、入院を要する肺炎が疑われる(特に高 齢者又は基礎疾患があるものについては、積極的に考慮する)

・ 新型コロナウイルス感染症以外の一般的な呼吸器感染症の病原体検査で陽性とな った者であって、その治療への反応が乏しく症状が増悪した場合に、新型コロナウ イルス感染症が疑われる

・ 医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う

出典:https://www.mhlw.go.jp/content/000601420.pdf (令和2年2月27日)


韓国と日本、どちらが正解か、それはその国の医療事情や国民感情にもよるでしょうし、一概には言えません。

しかし、


「検査を増やせばすべてがうまくいくという単純なものではない」


ということは強調しておきたいところです。




その⑥ 常備薬(市販薬)を持っておくと安心


最後の6番目、「検査」から話を戻しましょう。

多くの方が感染しても無症状〜軽症ということでしたね。ということは、病院に行かなくても治る可能性がかなり高いということです。

また、現在のところたとえ発熱や咳が出始めた、と言ってもまだまだコロナウイルス感染は少数です。
確率的には、インフルエンザや普通の風邪のほうが圧倒的に高いですね。


となると、軽い症状ならまずは自宅で様子を見るというのが現実的な対応です。



そんな時便利なのが、薬局や通販・Amazonで買える市販薬の常備薬。実は病院でもらう薬と全く同じ成分の薬もたくさんあります。

今回は特に軽症のコロナウイルス感染で使えそうな薬(病院でもらうのと同じ成分のもの)を紹介しておきます。



 ■頭痛・発熱


今回の新型コロナウイルスも通常の風邪や肺炎と同様に、発熱や頭痛の症状が出ることが多いようです。

で、辛い頭痛・発熱のときに使える解熱鎮痛剤の定番といえばカロナール。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)と比較すると効果はマイルドですが、副作用も少なく比較的安全性の高い薬です。

こちらの「ノーシンAC」は、成分が「アセトアミノフェン」のみで、病院でもらう「カロナール」とまったく同じ成分です(含有量は25%ほど少なくなっています)。


◎ノーシンAC(1錠中アセトアミノフェン150mg、成人は1回で2錠)



   小児用
小児用はこちら。こちらも「アセトアミノフェン」のみで構成されてるという意味では、病院でもらうカロナールと同じです。しかも、オレンジ味の上、口の中で溶けるので錠剤を飲むのが苦手な小さな子も飲みやすい。

急な発熱などは子供にはよくあることですので、お子さんがおられるご家庭なら常備されていてもいいのではないかと思います。

◎小児用バファリンチュアブル(1錠中アセトアミノフェン50mg)



 ■葛根湯

「風邪に漢方薬・葛根湯」でお馴染みの葛根湯です。風邪の初期症状などには有効だと思います。こちらも一般的な病院で出る「ツムラの葛根湯」と同じくツムラさんから出ています。



 ■去痰薬

風邪をひくと、痰絡みの咳が出ることがありますね。病院でよく出るのが「ムコダイン」と「ビソルボン」。これらは薬局・通販の市販薬で買えます。しかも、合剤(2つの成分が1つの薬に入っている)で。ちなみに、含有量は病院の薬の半分くらいですが。




以上、

【医師直伝】間違いだらけの新型コロナウイルス。〜いま日本人が知っておくべき6つのこと


でした。



注:この記事は投げ銭形式です。

医療は誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」、
という信念なので医療情報は基本的に無償で提供いたします。
でも投げ銭は大歓迎!\(^o^)/
いつも診療の合間に一人で寂しく原稿を書いているので、
皆様の投げ銭から大いなる勇気を頂いております!
ありがとうございますm(_ _)m



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夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)