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気になるスタートアップ5選 vol.9 :: #インフルエンサー #物流 #キャンプ #D2C #ファッション


✔︎ インフルエンサー動画販売「Cameo」
✔︎ 味覚VR「VAQSO」
✔︎ 物流マーケットプレイス「Sennder」
✔︎ キャンプ場マーケットプレイス「Hipcamp」
✔︎ インナーウェアブランド「Lively」

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#インフルエンサー #動画

Cameoはシカゴを拠点に2017年に設立されたスタートアップ。5ドルから3000ドルまでの価格で著名人に希望の内容でメッセージ動画をリクエストすることができる。

使い方は様々で誕生日や結婚式にてサプライズ動画として使うケースが多いが、自分を鼓舞するため、営業や求人にてPRのためなどに使われている。今回調達調達した資金はモバイルアプリの機能強化に加えて、グローバル展開の強化に用いる。既にロンドンとオーストラリアに支社を設けており、タレント獲得のための人員を強化している。
今回取り上げたCameoは多種多様なタレントが参加しており、中にはスーパースター級のタレントも参加していますが、多くはSNSのフォロワー数が1万人周辺のインフルエンサーが多いです。Cameoが今後拡充したいタレントのセグメントは、CEOや投資家などビジネスで大きな影響力を持っている層です。彼らもプロスポーツ選手や芸能人に比べて影響範囲は狭いので、同じくフォロワー数万人ほどのタレントという位置づけになるでしょう。

インフルエンサーのマネタイズは、YouTube広告、企業タイアップ、投げ銭など、限られている。

トッププレイヤーになれば、近年ではD2Cの新ブランド立ち上げなど幅広いチャンスが訪れるが、そこから少しでも下の層になれば中々マネタイズは難しくなる。

人々の趣味嗜好が多様化し、インフルエンサーの活躍するSNSプラットフォームも分散する中で、マネタイズ手法へアプローチするサービスは面白いし、ビジネスチャンスになり得る。

#VR #味覚 #HumanHack

VR体験に香りを加えるデバイス「VAQSO VR」を開発するVAQSOは7月30日、VRコンテンツを制作するORENDAと共同で味覚VR体験を可能とする「フローズンの味が変わるVR」を開発したと発表。

VAQSO VRはVR映像と連動した最大5種類の匂いを感じることのできるデバイス。今回発表された味覚VR体験でもこのVAQSO VRを使用する。
フローズンの味が変わるVRでは、五味で作られたベースであるフローズンに、VAQSO VRを使用し風味を加え、味を再構築する。

人体をハックする。

人間の味覚は、香りが9割だが、視覚だけでも脳は十分に錯覚を起こす。豚骨ラーメンの映像をみながら素麺を食べると、脳は豚骨ラーメンを食べていると錯覚する。

つまり、香りと視覚、それに食感さえ再現できれば、本物を食べずとも本物を食べた満足感が味わえるということだ。

この技術の活用範囲は広い。記事にあるように宇宙空間などの物理的に制約がある場所や、病気で食事を制限しなければならない人、もっと手前ではダイエット中の人などが、感情の上だけではその制約を感じずに食事を採ることができるようになる。

人間にとって食事とは、栄養摂取という「機能性」と、味・匂いはもちろん、雰囲気やコミュニケーションのきっかけとする「娯楽性」の二面が存在する。

それを切り分けてそれぞれを提供し、その間をVR、ARなどで繋ぎこむことができれば、それこそ人間をハックすることと同義だ。

最後に、映画「マトリックス」のモーフィアスの言葉を紹介する。

「君はどうやって“現実”を定義するんだね?もし君が自分で感じることのできるもの、君が匂いを嗅いだり、味わったり、見たりすることのできるものの話をしているのなら、そのときは“現実”とは君の脳が解釈した電気的信号に過ぎない」

#物流 #マーケットプレイス #ロジスティクス

2016年にベルリンで設立された Sennder は自らを「デジタルな道路運送業者」であるとしており、同社のプラットフォームは伝統的に紙や電話、ファックスに頼っている業界を現代化および自動化しようとしている。このプラットフォームにはドライバーが荷物をチェックしたり請け負ったりすることができるモバイルアプリ、トラック企業向けの全車両管理ツール、荷主向けのロジスティクス管理スマートなど様々なツールがある。

ユーザは Sennder を通じて自分の荷物の正確な位置情報を含むリアルタイムな到着情報を見ることができ、渋滞やその他の予期せぬ状況による配達遅延の自動通知を受け取ることもできる。

Sennder はヨーロッパ市場の道路運送業界が4,000億米ドル相当であるとして、今のところはここに正面から取り組み注力しているが、歴史的に非効率な業界をデジタル化しようとする動きは、同社を含め世界中で起きている。

ロジスティクスは、どうしても非効率にならざるを得ない。「リアルにモノを運ぶ」という行為にはまだまだアナログに人力に頼る必要があるし、人の細やかなケア(モノに対しても、人に対しても)が必要だからだ。

だからこそ、トッププレイヤー含め寡占企業各社が自前主義に拘り続ける限り、そこにビジネスチャンスはある。

独占/寡占によるエコシステムや経済圏よりもオープンプラットフォームであれば、各プレイヤーが利を追求すればするほど、ネットワーク効果が高まりプラットフォームの価値が高まる。

#キャンプ #マーケットプレイス

2013年創業。米国におけるキャンプ地の利用権をオンライン上で買取できるマーケットプレイスを運営している。キャンプ地は公的に「キャンプ地」とされている箇所以外にも、Airbnbのように個人オーナーが自己所有内をキャンプ場として貸し出すことも可能だ。

同社によれば米国における土地は全体の60%は私有地となっているという。同社プラットフォームには、現在約30万以上ものキャンプ地のリスティングが私有地オーナーからあり、これは米国最大級になる。

キャンプ場としてのホスピタリティは、確かにキャンプ場の方が勝るだろう。しかし、airbnbがプロのホスピタリティを備えてなくとも、顧客には大きなニーズがあることを証明した。

どんなサービスにおいてもプロほどのホスピタリティはなくとも、他の側面で顧客のJob To Be Doneは充足できるということは自明だ。

例えば、日本でも「地方創生」の文脈ので、この手のサービスは成り立つかもしれない。地方民はよく「何もない」というが、地方の良さは「何もない」ことだ。何もないからこその価値がそこにはある。それをサービスに組み合わせれば、大きなビジネスチャンスはどこにでもある。

#D2C #インナーウェア

LivelyはVictoria’s SecretのエグゼクティブだったMichelle Cordeiro Grant(ミシェル・コルデロ・グラント)氏が2015年に設立したブランドで、これまでに1500万ドル(約16億円)を調達していた。
Livelyは、オンラインと、シカゴとニューヨークにある2つの実店舗でインナーウェアを販売している。ランジェリーやスポーツカジュアルウェアを販売する競合の新興企業には、ThirdLove、AdoreMe、TomboyX、Outdoor Voicesなどがある。

D2Cの世界的なムーブメントは止まらない。

マスマーケティングでは届かない、届けることのできない、顧客を心の底から想う気持ちを伝えられる。だからこそ、新興企業が盛り上がるし、大手企業もそこに期待する。

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