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アプリデベロッパーコンソール:入門編

■ はじめに
こんにちは!Repro Growth Marketer の稲田宙人(@HirotoInada)です。
このnoteは 連載ASO解説記事 "3 minutes ASO" の7本目の記事になります。

今回は「アプリデベロッパーコンソール」の入門編です。開発者寄りの仕様になっている為、取っ付きにくいイメージがあるデベロッパーコンソールですが、取得できるデータはASOのみならずアプリの成長に非常に役に立つものが満載です。

入門編にあたる本noteでは、iOS・Androidそれぞれのデベロッパーコンソールの機能概要に関してです。それぞれの機能の活用方法の詳細は別noteでお伝えできればです!

コンテンツ構成は以下になります。それでは早速いってみましょう〜!

1. デベロッパーコンソールとは

まずはそもそも「デベロッパーコンソール」とは? という方向けに簡単な説明です。

■ デベロッパーコンソール
アプリのリリース管理やストア情報を変更するために各プラットフォームが提供する管理画面

実際にAppleとAndroidが提供するデベロッパーコンソールの説明文は以下のようになっています。

■  iOS:App Store Connect
WebやiOSからApp Store Connectを使用し、Appを簡単にApp Storeにアップロード、提出、管理することができます。この一連のツールによって、売上報告の表示、Appアナリティクスへのアクセス、TestFlightによるAppのテストのためのユーザーの招待など、さまざまなことを行うことができます。
■  Android:Google Play Console
Google Play Console を使ってアプリやゲームを公開し、Google Play でのビジネスの拡大を図ります。アプリの品質向上、ユーザー エンゲージメントの獲得、収益の確保などを実現するためのさまざまな機能をご活用ください。

ご覧頂くと分かる通り、かなり開発寄りの文脈になっており、これのどこがASOに役に立つんだという感じだと思うのですが、以下2つの観点から重要だと考えます。

①:量的データ(インプレッション数・DL数 etc)をファーストパーティで取得できるのはデベロッパーコンソールのみ
②:質的データ(クラッシュ数・ANR etc)を把握することで量的データの変動要因を分析可能

では、実際にそれぞれのデベロッパーコンソールにどのような機能があるかを見ていきましょう。

2. App Store Connect

まずは、iOSのデベロッパーコンソール「App Store Connect」からです。
AppStoreConnectでは大別して以下3つの機能が提供されており、この中でもASOで特に使用する機会が多いのが「マイApp」と「Appアナリティクス」の2つです。

■ 機能一覧
①マイApp
②Appアナリティクス
③売上とトレンド

以下それぞれ詳しく見ていきましょう。

①マイApp
まずは「マイApp」からです。
ここでは、アプリのリリース関係を中心に管理することができます。
ASO観点では、タイトルやサブタイトルなどのストアの情報を変更するのに使用します。また、「アクティビティ」タブからはレビューに返信することができるので、使用する機会が多くなる機能です。
その他、Testflightのテスター管理などもこの画面で行うことができます。

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②Appアナリティクス
次に「Appアナリティクス」です。ASO関連では最も使われるべき機能ですが、意外と使いこなしている方は少ないです笑

ここでは、ASOに関する指標(インプレッション数・DL数 etc)だけでなく、流入後の指標(セッション数・アクティブなデバイス数)なども数値を取得することができます。
下の画像では、例としてソースタイプ別に表示をしてるのですが、Appアナリティクスではディメンションで指標を区切って見ることが可能になっています。

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■ ディメンション一例
・デバイス
・OSバージョン
・地域
・テリトリ
・ソースタイプ etc

尚、Appアナリティクスではディメンションを二つまで組み合わせることが可能です。例えば、アメリカのAppStoreの検索経由の数値が見たい場合は、「テリトリ」と「ソースタイプ」の2つを選択することで絞り込んだ結果が表示されます。

また、この他にリテンションレートの推移も閲覧することができるようになっています。こちらに関しては、1つのディメンションのみでの絞り込みになっており、コホートでのリテンション分析が可能です。

Appアナリティクスの詳しい使い方に関してはまた別の機会に解説します。

③売上とトレンド
最後に「売上とトレンド」です。
前述の「Appアナリティクス」がインストール関係の指標がメインの分析機能であったのに対して、こちらは売上関係の指標のみに絞った機能です。
閲覧できる指標としては、都度課金の売上推移やサブスクリプションの継続購入率などがあり、そちらに加えて、事前リリースを採用している場合は予約数や実際のコンバージョン数も確認可能になっています。

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3. Google Play Console

続いてAndroidのデベロッパーコンソール「Google Play Console」です。
Google Play Consoleでは大別して以下8つの機能が提供されており、この中でもASOで特に使用する機会が多いのが「統計情報」と「ストアでの表示」と「ユーザー獲得」と「ユーザーフィードバック」の4つです。

■ 機能一覧
①ダッシュボード
②統計情報
③Android Vitals
④開発ツール
⑤リリース管理
⑥ストアでの表示
⑦ユーザー獲得
⑧ユーザーフィードバック

以下それぞれ詳しく見ていきましょう。

①ダッシュボード
まずは「ダッシュボード」から。ざっくり言えばアプリの健康状態を把握できるダッシュボード機能です。後述の各機能で見れる指標の中でも、新規獲得ユーザー数・アンインストール数・クラッシュ数・評価などの重要な指標がまとまって表示される機能になっています。

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②統計情報
続いて「統計情報」です。これはアプリの各指標を前述のダッシュボードよりも細かく確認できるレポート機能になっており、任意の期間との数値比較が可能になっています。指標は以下の5つに大別されます。

・ユーザー(ユーザー獲得数・ユーザー減少数etc)
・デバイス(アクティブデバイス数・アップデート数etc)
・評価(平均評価・累計平均評価数)
・品質(クラッシュ数・アプリのダウンロードサイズetc)
・事前登録(事前登録数・累計コンバージョン数etc)

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ディメンションで絞り込むことも可能になっており、以下が一例となります。

・Androidのバージョン
・デバイス
・国
・言語
・アプリのバージョン etc

尚、AppStoreConnectとは違い、ディメンションは1つしか絞り込みはできません。
また、指標をソースタイプで絞りたい場合は、この「統計情報」ではなく、後述の「ユーザー獲得」を確認する必要があります。

③Android Vitals
続いて「Android Vitals」です。
アプリの品質面の指標であるクラッシュ数やANR(Application Not Responding)のレポート機能ですが、あまりASOでは使われないので詳細は割愛します。
一点説明をすると、アプリのサイズレポートでは、PeerGroup機能で設定しているアプリ中央値と比較した数字が確認できます。
PeerGroup機能に関してはまた別の記事で解説します。

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④開発ツール
次に「開発ツール」です。
本機能は内部共有用のアプリの配布リンクやAPIの管理が行えるものですが、ASOではほぼ使用されないので詳細は割愛します。

⑤リリース管理
次に「リリース管理」です。
アプリのリリース管理やアプリの署名の編集などが行える機能ですが、こちらもASOではほぼ使用されないので割愛します。

⑥ストアでの表示
次に「ストアでの表示」です。
この機能はASO施策を実際に実施する際に使われる機能になっており、タイトル・簡単な説明文などの各要素の変更をできる他、要素のABテストを実施することができます。
実際の詳しいストア情報の変更方法やABテスト実施方法に関してはまた別の機会に。

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⑦ユーザー獲得
次に「ユーザー獲得」です。
この機能はASO施策の効果を見る上で最も使用される機能になります。
DL数などの指標は、前述の統計情報ではソースタイプ別に数値を見ることができませんが、この「ユーザー獲得」では見ることができます。
また、AndroidではどのキーワードからDLが発生しているかを確認することができるのが大きな特徴です。
この機能の詳しい使い方に関してはまた別の機会に解説します。

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⑧ユーザーフィードバック
最後の機能は「ユーザーフィードバック」です。
ここでは、アプリの評価・レビューの推移の確認及び、レビューの分析を行うことができます。
また、こちらの機能でも、PeerGroupとの比較が可能になっており自社と競合で比較して評価はどのように推移しているかなどを確認できます。

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■ おわりに
猛スピードで駆け抜けてきましたが、今回はアプリデベロッパーコンソールの入門編解説記事でした。
まだ使ったことがない機能にも、便利な使い方が存在するので覚えておくと役にたつんじゃないかと思います!

ASO観点の各機能の詳細な使い方に関しては、また別の機会に解説をしますのでそちらをお楽しみに!

今週の "3 minutes ASO" はここまで!また来週お会いしましょう!

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