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ASOのコンバージョンレート最適化とは?

■ このnoteは何?
こんにちは!Repro Growth Marketer の稲田宙人(@HirotoInada)です。
このnoteは 連載ASO解説記事 "3 minutes ASO" の3本目の記事になります。

前回「ASOのキーワード最適化とは?」ではそもそものASOにおけるキーワード最適化の概念・重要性から実際の対策ステップに関してお話しました。
本noteではASOを構成するSEOとCROのうち、CRO(コンバージョンレート最適化)に関して解説していきます。
まだ、前回の記事を読んでいない方は先にそちらを読まれることをオススメします!

コンテンツ構成は以下になります。それでは早速いってみましょう〜!

1.コンバージョンレート最適化とは

ASOは見つけてもらいやすくする施策(SEO)とダウンロードされる可能性を高める施策(CRO)の2つから構成されますが、今回は図で囲っている部分がお話の対象になります。

スライド1

該当箇所が分かったところで、まずはそもそものコンバージョンレート最適化の概念から説明します!

■ コンバージョンレート最適化とは
・ユーザーの目に映るアプリストアの各要素を変更することで検索後のDL率を上げるプロセス
・ユーザーがアプリを発見してからDLされる可能性を高めることを目的とする

上記で説明している通り、コンバージョンレート最適化はユーザーがストアでアプリを発見してから目に触れる全ての要素が改善対象となります。
キーワード最適化により、検索結果で表示される回数が増加していても、ストアページの要素が魅力的でなければユーザーはダウンロードしてくれません。

また、コンバージョンレート最適化はオーガニック経由ユーザーだけがその効果対象ではありません。
どういうことかと言うと、広告経由のユーザーも効果対象になります。これはTwitterなどのSNSでアプリ広告をクリックしても最終的にはアプリストアページに遷移することに起因します。

これがASOがオーガニックのDL数を増加させるだけでなく、広告経由ユーザーのDL率を押し上げることで、全体的なCPIが低下するロジックです。

流入数を増やすだけでなく、その後のDL率を上げる取り組みが重要である理由がお分かりいただけましたでしょうか??

2.CVRに影響を与える要素

コンバージョンレート最適化の概念と重要性をお伝えしたところで、各OSで実際にDL率(CVR)に影響を与える要素を見ていきましょう。

iOS

スライド3

冒頭でお伝えした通り、アプリストア内でユーザーの目に触れる全ての要素が改善の対象になります。
後ほど詳しく説明しますが、特にスクリーンショットはストアページ遷移率・DL率共に影響を与える要素になります。
この他に、アップデート記録を記載するアップデート文(What's new)やアプリのサイズもDL率に影響を与える要素となっています。

■ 用語解説
ストアページ遷移率(CTR):
検索結果一覧からストアページに遷移する割合

DL率(CVR):
アプリがDLされる割合で以下の2種類が存在
①検索結果一覧から直接DLされる場合
②ストアページ遷移後にDLされる場合

Android

スライド4

AndroidにおいてもiOSと変わらず上図の要素が改善対象になります。

一点、今年3月下旬にプレビュー動画の仕様変更があったため、以下で簡単に説明します。

■ Androidのプレビュー動画
従来:動画再生にはストアからYouTubeに遷移が必要
現在:ストア内で再生が可能になりタップしなくても自動で再生がされるように

CVRへの影響度

スライド2

Source:StoreMaven

各OSの改善対象を説明したところで、どの要素から優先的に改善していくべきかに関して説明します!
上図は各OSでCVRに影響を与える度合いを示しています。
ご覧頂くと分かる通り、テキスト要素(タイトル・説明文)よりもビジュアル要素(スクリーンショット・アイコン)の方がCVRに大きな影響を与える傾向があります。

勿論、全ての要素を継続的に改善検証を行うのが大事ですが、まずはスクリーンショットなどのビジュアル要素の検証を行なっていくことをオススメします!

3.CROのステップ

スライド5

続いてコンバージョンレート最適化の検証ステップに関して解説します。
文字数の都合上詳細を解説はできないため、今回はそれぞれのステップの概要のみを説明します。(各ステップの詳細に関してはまた別の機会に解説しますね!)

コンバージョンレート最適化には6つのステップがあります。
キーワード最適化とも似たステップになりますが、まずは現状分析から始まり、仮説に基づいて検証を実施し改善のための検証を継続的に繰り返していく形になります。

■ コンバージョンレート最適化の6ステップ
①:調査・現状分析
・競合分析
・市場のトレンド
・現状の自社アプリのパフォーマンス

②:仮説立て
・なぜその仮説を検証するべきなのか
・どうしてその検証が成功するといえるのか

③:ベースとなる検証プランの作成
・調査と仮説に基づく検証軸の作成

④:複数検証プランの作成
・ベースの検証プランを軸としてABテストを実施するプランを作成する

⑤:テスト実施
・ABテストを実施する
・テストを終了する条件を先に設定しておくこと
・何をもってABテストの勝敗が決まるとするのか

⑥:効果計測・分析
・テストの結果を判断する
・仮説を検証し何が原因でその結果になったのかを分析する

このうち④:複数検証プランの作成に関しては以下の2点に留意をすることで、良質な検証を行うことができます。

■ 複数検証プラン作成で重要な点
①:プラン間の違いが明確であること
②:調査と仮説に基づいていること

4.どれくらいCVRを上げれば良いのか

ここまでコンバージョンレート最適化の改善要素とプロセスに関して説明してきましたが、「じゃあ実際どの水準を目指せばいいの??」と気になる方も多いと思います。
最後に平均的なCVRに関して触れて終わりましょう!

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Source:Average App Conversion Rate per Category [2020]

上図はiOSAppStoreにおけるインプレッションからDLされる割合をカテゴリ別に表した図です。(US Store)
全カテゴリ平均のDL率は3.72%となっており、最も高いのはファイナンスカテゴリの9.9%最も低いのはニュースカテゴリの0.4%となっています。
まずはこの水準を目指すことで競合よりもDLされる可能性が上がると言えます。

■ 用語解説
インプレッション数(IMP):
そのアプリがストア上で表示された回数を意味する

プロダクトページ閲覧数(PV):
アプリの詳細ページに遷移した数を意味する


■ 最後に
今回はコンバージョンレート最適化の重要性と最適化のステップに関しての基礎をお伝えしました。

このnoteを読んで少しでもASOに関して興味を持ってもらえたら嬉しいです!

次回は『キーワード・スクリーンショットのリジェクトとは』に関してお伝えします!
また次の "3minutes ASO" でお会いしましょう!

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