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『カチカチ山』を終えて

先日、三股文化会館にて。

劇団ヒロシ軍『カチカチ山』の公演を終えました。ほんと、こんな状況のなか、公演をさせていただいた三股町、会館の皆様、劇団こふく劇場の永山さん、この公演に関わってくれた皆様、本当にありがとうございました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!皆様に楽しんでいただけたら、もう幸いです。元気になったとか言ってもらえた日にゃ、最高です!

去年、北九州でやった『カチカチ山』を今年、再演出来るとは思ってもいませんでした。

去年、永山さんが『これをやってみたらどう?』と太宰治が70年以上前に書いたお伽草紙の中の『カチカチ山』を紹介してくれました。僕はこれを読んだときに劇団ヒロシ軍かと思いました。何故なら、いつも劇団ヒロシ軍がやる題材が不器用な男が女に惚れて勝手に空回りして振り回されながらも想いを伝える内容だったからです。

醜男がタヌキ、美少女がウサギ。もう、まるで劇団ヒロシ軍のために書き下ろしてくれたみたいじゃないか。

ですが、去年の北九州公演では、いろいろあって心身ともに疲弊に疲弊を重ね(言い訳がましいですが)セリフが全く入らないわ、喉をおもいっきり潰すわ、何もかもぐちゃぐちゃで、永山さんにも、公演に関わってくれた人たちにもたくさん迷惑をかけてしまいました。

『ほんとに何もかも自分が甘かった』

ただそれだけです。いろんな人たちからたくさんお叱りを受けて、もう演劇辞めて逃げようかと思いました。

が、根が骨太の頑丈な身体であったから十日もたたぬうちに全快し、食欲も色欲も何かも元通りになってはいました。

やめなければ、いつかまたリベンジが出来る。ただそれだけを信じて、どんなに打ちのめされても這いつくばってやって参りました。

だから、ずっと『カチカチ山』の再演がしたかった。再挑戦がしたかった。

それが叶いました。ありがとう。

喉も潰さず、セリフも入って(役者としては当然のことですが)、全力でやりきれたんじゃないかなぁと思います。

めちゃくちゃ大変な作品だけど、めちゃくちゃやりがいのある、めちゃくちゃ大好きな作品になりました。

こんな状況下でも僕らはみんなを楽しませたいんだなぁと。
笑わせて楽しませて盛り上げて、しぶとく生きていきたいんだなぁって。

ありがとう、三股。
また来るぜ、三股。

そして、この『カチカチ山』でツアーまわりたいな。それくらい面白い作品になったなぁと言いきれるぜ!

サンクスフォーエバー!

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荒木宏志(劇団ヒロシ軍)
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