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趙紫陽 資本主義を発展させよ 1993/07/01

宗鳳鳴《趙紫陽軟禁中的談話》開放出版社,2007年,104-106

1993年7月1日   趙紫陽は言った。「社会主義の現行制度と社会主義道路(社会主義への歩み方の意味か)との間には、区別(区分)があっていい。過去には先験的公式が作ったミイラ化した制度によったのであり、とくに公有制だが、実行したところは、公有化の程度が生産力の水準を超えており、生産力は極大まで破壊されることになり、貧困が作り出された。(そして)我々を社会主義からますます遠ざけてしまった。これはつまり社会主義道路に背を向けたものだった。」
「マルクスはもともと無産階級(プロレタリア)革命は資本主義の発達した国家で発生(爆発)すると仮定していたが、そうではなくて資本主義が未発達の国家で発生した。実際の(客観的)発展は遅れた国家で起きたので、無産階級はまず政権を取ってしまった。(このとき趙は語気を強め、かつ慎重に述べた)この革命で勝利を得た国家は、その国の経済発展の自然規律に従うべきであった。自身の国情に即して生産力を高めるべきであった。しかし段階を超えようとして、公有化を実行した。その結果、結果は得られず崩壊瓦解した。中国の十年余りの改革を見ると、経済成長は私有経済の発展にともなっており、国有経済が効率を欠いていて生産力を高められないことは証明されている。」
「過去中国の改革は改革理論を明確に提出していない。改革者は決して意気盛んではない。むしろ反改革者が古い論点を利用してひっくり返し、ときに改革を後戻りさえさせている。現在の問題は所有制理論の突破にある。(ここで趙の表現は激しさを増した)ソ連はひっくり返ってしまった。中国は大国で、改革にかくも多くの年を重ねた。一組の社会主義改革の理論を提出することは完全にできるし、その資格がある。ほかの社会主義国家はやろうとしてもできない。「中国経済の改革の理論は、まさに中国共産党指導のもと、資本主義を発展させ、共同富裕に向かうものである。」これは確かに大きな課題である。」

#趙紫陽 #資本主義 #社会主義 #共同富裕   #マルクス


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