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長崎きまぐれ案内 その2 海

長崎に足掛け20年ほど住んでいた。

長崎の成り立ち、特に江戸時代の出島という国内唯一の海外からの玄関口という特徴と明治維新後の出島というオンリーワンの地位を失って後に取って代わったのが石炭であったことを以前書いた。

https://note.com/hiroshi_m1121/n/n697348441206

今回は海について書こうと思う。いずれもきまぐれで思いついたときに書いたモノだ。

10代の頃は阪神間に住んでいた。海側といえば南の方角であり六甲山といえば北の方角であり分かりやすかった。初めての道を歩いていてもたいていは下り坂は南へ向いており海の方へ向かう。神戸で上り坂があれば北へ向かうといわば反射的に判断していた。

長崎は全く違う。周りを海に囲まれている。長崎の中心地から考えてみる。西に行けば東シナ海、北に行けば大村湾、東に行けば橘湾で更に先は有明海。南に行けばこれまた東シナ海。どの方角に行っても海に行き着く。住み始めの地元に不案内の頃は方向感覚が無い上にすぐ分かる様な目印がない。海が見えてもどの方角に向かっているのかわずかに太陽の位置で判断するしか無かった。

長崎市市内だけではない。長崎県自体が海に囲まれている。国内都道府県で北海道に次ぎ長崎県は海岸線の長さを持ち4千km以上ある。県内には島が多い。長崎市の西には五島列島があり、福岡の西に壱岐、北に対馬がある。出島の前に江戸時代唯一の海外への玄関口だった平戸のある平戸島も県北西部にある。九州本土でも北部にある福島はLPGガス基地があるのだが陸路で行くには佐賀県の伊万里を通って行く。

とにかく海に囲まれているのが長崎県の特徴だ。

長崎市に話を戻す。どこへ向けて行ってもどの方向に進んでも海に行き着く。ということは海から昇る朝日も海へ沈む夕日も見ることが出来る。登る朝日を見るなら市街地からならながさき出島道路を通って茂木あたりに行けばよい。沈む夕日を見るなら国道202号線を西海市へ北上するラインでどこでも。特にこの道路はフランスの国旗にちなんだ3色の橋がかかっている。これは明治時代に外海町に赴任したド・ロ神父の故郷がフランスだったことにちなんでいるそうで「沈黙」を書いた遠藤周作の記念館もある。

長崎市を含め長崎県はサンライズもサンセットもドライブコースとして魅力がある。

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