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感染再拡大の早期検知にむけた実験的試み in デンマーク

一時期、デンマークは国民当たりの感染者数で欧州のトップを独走していたことがありましたが、それは過去の話。

今や誰もマスクをせず、すっかりBefore コロナの生活に戻っているのにも関わらず、国民当たりの感染者数は日本を下回る規模になりました。

国民100万人/1日あたりの新規感染者数(7日間移動平均)

出典:Our World in Data - Daily new confirmed COVID-19 cases per million people 7-day rolling average


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もともとデンマークは、無料で何回でもPCR検査・抗原検査を受けられるよう、非常に大規模な検査場を展開していました。

ですが感染の収まりを受け、市内の抗原検査場は全て閉鎖、PCR検査も必要最小限に縮小して、現在は日本と同じぐらいの規模です。

国民1,000人あたりの1日あたりの検査件数(7日間移動平均)

出典: Our World in Data - Daily new COVID-19 tests per 1,000 people 7-day rolling average

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ただ、デンマークの検査件数が少なくなると、感染再拡大の早期検知ができなくなってしまうことが懸念されているよう。

そこでデンマーク国立血清学研究所(SSI)は、感染拡大を検知するための実験的なプログラムを展開することを発表しました。

具体的には、献血をしている人たちから無作為に10,000人を選び、1ヶ月にわたり1週間ごとの自宅セルフ検査を行なってもらうという実験。


実は、SSIは昨年の11月から献血された血液の中の抗体量を調べることで、どのくらいコロナ感染が広がっているかを統計的に把握するという実験をしていました。(以前👇のnoteで紹介したことがあります)

もしかしたら、その実験を一歩進めて、献血データからコロナ感染の広がりを早期検知できないか実証実験をしようとしているのではないかなぁ🤔(あくまでも勝手な憶測です〜)

SSIのニュースリリースを見ると将来的にはインフルエンザのような病気の流行を検知するのにも活用できる可能性も言及していました。

なかなか面白い試みかもしれませんね!

ちなみにSSIのニュースリリースはこちらです。自宅での検査のデモビデオも視聴できますヨ (デンマーク語だけど・・・)


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