見出し画像

イギリスの天候・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第10話>

地図で見ると、ロンドンの緯度は北海道よりもはるかに北。樺太くらい。でもメキシコ湾流のおかげで、気候は割りと温暖です。

夏はとても快適。気温は20~25℃くらいです。
周りは緑、緑、緑。 天気も良くて、とてもすがすがしい。
ちなみに、借りている我が家には、扇風機もエアコンもありません。今夜は寝苦しいからちょっと窓を開けとこうかという日は、1年のうちで1週間程度です。

 緯度が高いため、日も長いですよ。夏時間制度のせいもあるけれど、暗くなるのは夜9時過ぎ。やろうと思えば、夕方5時に仕事を終わってから、ゴルフコースを回ることもできます。
会社のイギリス人はみんな定時でさっさと帰宅し、スポーツをしたり、パブのテラス席で仲間とおしゃべりしながらビールを飲んだり、家族と屋外でパーティーをしたり と夏を楽しんでいます。

一方、日本人駐在員は というと...
夕方7時を過ぎても、まだ太陽は空高くにあり、周りはさんさんと明るいので、まだまだ仕事をしなくっちゃ と感じて、相変わらず遅くまで残業しているのです。

9月を過ぎると一気に寒くなり、9月下旬には家の暖房を入れます。
木々の葉は色づいてとても美しく、落ち着いた雰囲気。 

11月には、年間の最低気温を示します。
ただ、気温が零下になることはあまりなく、朝は1~2℃ 昼は3~4℃ と一日中ほぼ一定の温度。しかも、毎日しとしと雨 という天気が3月までず~~~と続くのです。
気温がすごく下がって雪でも降れば、それはそれで楽しいのですが、とにかく陰鬱な寒々とした天候がだらだらと続きます。

その昔、夏目漱石はロンドン留学時代に うつ病になったそうです。人間関係が原因みたいですが、冬のこの天候も関係しているのではないかと思えてきます。

11月から3月まで、同じ気温がずーと続くのに、2月になると庭の水仙がちゃんと地面から芽を出し、ぐんぐん伸びてきます。
本当に感心します。とっても不思議!
水仙は、芽を出す時期になったことをどうやって知るのでしょう。気温はほとんど一定だし...土の中にいるので日照時間の変化を感じることもできないはずだし...
一度、植物の専門家に聞いてみたいものです。(と言って、知り合いに植物学者はいないのですが…) 

いずれにしろ、水仙が芽を出すと、もうすぐ春がやってきます!
憂鬱な冬が終わり、快適な春が始まります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?