おむすびチャンネルはいまのインターネットに欠けているアットホームな空気を持っている

おむすびチャンネルは1月下旬からサービスを開始したばかりのライブ配信プラットフォームです。ナスチャさんはおむすびチャンネルのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)です。以下は要約です。

これまでにもライブ配信プラットフォームは数多く存在しましたが、思いやりのある、暖かいコミュニティ作りに心を砕いて、細かいところまで作りこんである点がおむすびチャンネルの特徴です。

いまは日本語を学習する外国人が配信者となっています。視聴者は海外に興味を持つ日本人です。

現在は配信、視聴、コメント、投げ銭という単純な機能しか実装していませんが、ゆくゆくはもっとコミュニティを意識した機能も導入してゆく予定です。

おむすびチャンネルは広告モデルではありません。サブスク(会費)制にしている理由はみんなに気持ちよく使ってほしいという願いがあるからです。

日本語は習得が難しい言語である関係で、日本語を勉強しはじめたばかりの外国人の日本語はどうしてもたどたどしくなります。そのとき辛辣なコメントをされると心が折れてしまいます。

おむすびチャンネルは、そういう配信者も暖かく受け止める雰囲気が既に確立しています。実際、たどたどしい日本語の配信者ほど、視聴者が「がんばって!」と応援し、人気が出る傾向があります。すでに他人へのやさしさや心遣いがすごく感じられるコミュニティが出来上がっています。

おむすびチャンネルは視聴者数を競う、あるいは配信者の日本語の上手さを競うような場所ではないです。あくまでも配信者と、それを応援する視聴者のつながりを大事にしています。

へんな競争心を煽らないよう、おむすびチャンネルでは配信者がお互いの配信を見ることができない状態にしてあります。なぜなら他の配信者を見てしまうとどうしても他人と自分を比べてしまうからです。

おむすびチャンネルは創造的で知的な配信者が多いです。文学、歴史、音楽、建築、クッキングなど話題も豊富だし、オンラインツアーのように外から配信するケースもあります。

特定の配信者にすでに常連のファンがついています。

他のライブ配信プラットフォームに比べると視聴者数やユーザー数は少ないですが、それは設計上、そうなるようにしてあるからです。その代わりアットホームな雰囲気を作ることを目指しています。


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僕の感想は、おむすびチャンネルは現在のインターネットに欠けている大事なものを持っているということです。

我々は日頃からツイッターやヤフー掲示板などで見られる、ごつごつしたノリを(インターネットとは、そういうものだから、しょうがない)と受け容れがちです。

しかしインターネットの黎明期には、ネットはかならずしもそういう処ではありませんでした。われわれは、どこかでボタンを掛け間違えてしまったのです。

インターネットがそういうところになってしまった一因は無料、匿名制にあると思います。広告モデルを採用したことでフォロワー数や閲覧数を競わざるを得なくなり、おのずと尖った言動や煽りが安直にページビューを集める手法として定着することになったのです。

それは「インターネットのチープ化」を招き、いまではネットのコンテンツも低俗な地上波と大して差異はなくなってしまっていると思います。

扇動が上手いだけの薄っぺらなインフルエンサーだけが得をするインターネットというのは深刻に壊れていると感じざるを得ません。

その意味でおむすびチャンネルはそのような低俗、安直な風潮に真っ向から挑戦していると感じます。

ナスチャさんのTwitter:
https://twitter.com/nastyaminskjp

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