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コンパッション #2

自社サービスの設計や拡充、またクライアントの会議も入り、メルカリ退職後の期間も休むことなく充実した毎日を過ごすことができている一方で、連日アウトプットが多く、インプットの時間が取れない、インプットとアウトプットのバランスがつい先日まで大学院に通学していた頃と比較して変わってきている、そんな毎日を過ごしています。その移ろいゆく時間において、この本と対話する時間は豊かなものとなっています。

前回ではコンパッションの定義、特にこの本を通じて問われる「エッジステート」について感じたことを書き連ねました。依然読中の段階ではありますが、全体の概念が理解でき始めてきましたので、図示してみたいと思います。このイメージを持つレンズを通じて本書を読み進めていると、我々の何気ない日常に対して活きる知恵を与えてくれる豊かな時間となりました。

コンパッション

【前回までの記事はこちら】

5つの資質

ここからは前述の5つの資質について。
本書ではコンパッション(直訳で慈悲だが少し意味が異なる。詳しくは#1をご参照を)と勇気に満ちた人生を送るために、前述の5つの資質が大切であると定義していて、いずれもポジティブに感じるキーワードに思えるが、作者がこの5つの資質こそがエッジステート(崖の上)となり得ると言っています。

エッジステートとは5つの資質には二面性があり、認知していないうちに質が低下していることがしばしば起きる。そしていつの間にかそのまま奈落の下へ転落してしまう。よって5つの資質を持った上で二面性をあるということを理解し、うまく活用しつつ万が一質が低下し始めることに気づくことが重要。

前回も述べましたが、物事には必ず二面性があり、いつしか視野狭窄やアイアスが入ったレンズをもって、自分を貶めていないか、それが起きるということを知っていて、いま自分がエッジステートに立っていることに気づくことができれば、コンパッションと勇気に満ちた日々を送ることができる。

利他性と病的な利他性

ここからは5つの資質について少しずつ感想を。
まず利他性と病的な利他性。利他性とは、

自己の損失を顧みずに他者の利益を図るような行動のこと。

近年「与えられる前に与えよう」というスローガンもあり、自分を犠牲にして他者に尽くすことが美学だと教えられてきました。実際、ここ数年、社会に貢献をしたいという意欲が高く、給与は二の次であるという大学生に会います。霞を食べて活きるわけにはいきませんし、また利他的な行動を取っているつもりでも、他者の役に立っていなければ場合によっては他者を傷つけ、そして自分のほうが優位に立っているという思い込み、社会に対しても同様に社会のためになっていないのに自分の自己評価を高める。結果自分にも周囲にも欺瞞となってしまう。即ち病的な利他性は周囲を傷つけ、自分を結果的に傷つけることに繋がります。

利他性の質を上げるには

利他性の質を下げないためには以下留意点があると述べています。

現実を見据えた謙虚さが少しあれば、承認や感謝されることへの欲求を抑えることができる

まずは利他性は病的になることがあると理解した上で、

社会全体が我々へ利他性を求めていないか?
謙虚にものごとを理解しているか?
貢献する相手より優位になっていないか?
ただ助けていないか?再現性を持つ状態に修復できているか?

上記のようなマインドが必要。

まとめ

全体像は理解でき始めているが、まだまだようやく半分程度。事例含め理解の深度を深めていきたい。



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