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移動すること、 写真と生活すること

西荻の書店で写真をご覧いただきながらお話をします。
聞き手は、写真家で『りんご通信』(赤々舎) 編集長でもある髙橋健太郎さん。これ以降しばらく報告会のような予定はありませんので、ご興味のある方はぜひこの機会に足を運んでください。
写真を見ながらウクライナの取材報告に加え、移動するということ、写真で生活すること、などを髙橋さんと話す予定です。身を構えず、お気軽にどうぞ。

『戦時下のウクライナを巡った50日』
7月14日(木) 19:00開場19:30開始
旅の本屋のまど(西荻窪駅から300m)
入場料1000円


ロシアによるウクライナ侵攻が始まった直後、私はルーマニア経由でウクライナへ入国した。一旦帰国したものの、再び訪れ、過ごした期間は計50日間。これが長いのか短いのか、私にはわからない。この国で、恐怖に怯えながら過ごす人々はすでに3ヶ月以上、耐えている。それどころか2014年の紛争から8年間もの間、恐怖に耐えて きた人もいる。東アジアという遠い異国から来た人間に、たった50日では全てはわからない。せめて、そのわからなさを記録したいと思う。

陸路で国境を超え、初めて訪れる街。暗闇のなか、激戦地の東へ向かう寝台車。ホームを降りた瞬間、聴こえてくる砲撃音。広大な土地を、地雷に怯えながら歩みを進めること。そんな途方も無い状況で、記録すること。目を背けたくなるような凄惨な光景と、出会った人々の言葉。一刻も早く忘れ去りたいような、でも絶対に忘れてはいけないような感覚が残る。

私は、画面では伝わってこない感触のようなものを求めて、できる限り、多くの街や村を巡った。今回の報告会では、戦争の渦中で過ごした日々の記録を、現地で撮影した写真とともに、お伝えしたいと思います。




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