己の宿命を忘れた蝶

冬空の下  たった一匹で狂ったように羽を動かし

本来の生きる目的を見失って


その永遠の輪廻から お前は はぐれてしまったのか

それとも自ら絶ちきったのか

己の中の熱を自ら外に出すことはなく ただ飛び回る


何をすればよいのか分からず

どうしたら生きられるのか どうしたら死ねるのか 何も分からず




変わってゆく景色 変わってゆく感覚





飛び疲れた蝶は


生き疲れた蝶は



今私の指の上 黙ってこっちをみている



"お前は、幸せだったか?"


答えによっては


私はこの蝶を一瞬で潰そうと思う。

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