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ドル円150円台へ~12月はドル安ユーロ高に?!SOX下落続く…

ドル円相場、下落トレンド転換か?

ファンダメンタルズ的には、ドル金利の一段の低下がドル売りを誘ったという見方ができますが、ドル円チャートはテクニカル的にも11/15の156.74円を高値に上値が重くなっていて、私が好んで使っているMACDラインも明らかに下方向への軌道を明確にしていたことから11/21からドル円ショートポジションを継続しているんですが、このパターンだと今回のフェーズで結構な下落となりそう。今日は一時151円を割り込む局面も。

ドル円日足 一目均衡表とMACD

下段の黄色い◯がMACDのゴールデン、デッドクロス局面、青のMACDラインが横ばいの時はもみ合いで騙しが多いのですが、方向を明確にし始めるとトレンドが大きく出ます。一目均衡表の基準線をロウソク足実体が下回ってきましたね。まだ転換線とのデッドクロスとはなっていませんし、遅行線も実体の上を推移しているため、罫線分析では強い下落トレンド転換とは言えないのですが、最初のシグナルが点灯したところ、という感じ。まずは9/16の139.57円起点の上昇トレンドに対しての38.2%押し150.18円がターゲット、ここで一旦下げ止まったとしても、再下落なら半値押しの148.15円はありそう。何なら全戻しの140円割れも想定しています。一気にはいかないでしょうけれど。
※ただし、利下げサイクルにあるとはいえ米金利がリーマンショック後夜コロナショック後のようにゼロ金利近傍まで下がるということはありません。現在の中立金利が2.9%、利下げは政策金利3%程度までで終わる可能性があることを考えると、どこまでも円高に行くという話ではありません。日米金利差縮小で円高のトレンドに入ったとしても、今後ドル円の下値はせいぜい130円前後でしょうか。

11月FOMC議事録とカシュカリ総裁発言、米金利一段の低下

昨晩は11月FOMC議事録が公表されました。

11月FOMC会合では、
・当局者が今後の利下げに対する慎重なアプローチを幅広く支持
・インフレ率が高止まりする場合は利下げを休止
・景気や労働市場が悪化した場合、利下げを加速できるとの指摘も
・中立金利が明確でない(上昇している可能性?)

う~ん議事録は想定内の内容ではあったものの、利下げを急がないスタンスや中立金利が明確でない=最終着地点はまだわからないと言った主旨で決して金利低下をもたらす内容ではなかったように見えますが、同時刻から米金利は明らかに低下しています。

ドル円15分足と日米金利差(2年)

実は議事録公表前にミネアポリス連銀総裁のカシュカリ氏がTV番組で「12月に0.25%の利下げを検討するのは妥当だ」と述べたことが報じられており、12月利下げスキップ観測も台頭する中、12月利下げ織り込みが上昇した、ということが材料となったようです。

「(12月の利下げは)依然として合理的な検討事項だ」
「現時点で分かっていることを踏まえ、12月の0.25%利下げをなお検討している。これは合理的な議論だ」

カシュカリ総裁といえばFRBボウマン理事に次ぐタカ派として知られています。タカ派のカシュカリさんが12月利下げが合理的と言っているんだから、12月は利下げが実施されるのだろう、という織り込みが進んだと見られます。

CME FedWatch

CME FedWatchを確認すると12月0.25%利下げ織り込みは66.5%まで上昇。

米金利は一段の低下です。

米国債利回り

こうしてみると、11月5日の大統領選挙に向けて「トランプ優位」の世論調査が出始めたところから米金利上昇が加速していましたが、実際にトランプ氏が勝利を収めレッドスィープとなったあたりから米金利上昇は一服、トランプ閣僚人事で財務長官にベッセント氏が指名されると米金利は急低下。要するに「噂で買って事実で売る」展開。12月FOMCでは来年の利下げ見通しが4回から2~3回へと減らされるタカ派会合となると見られますが、概ねこれも市場に織り込まれているのではないかと考えれば、11/13につけた高値を超える金利上昇はないのでは、、、と思うのですがどうでしょう。

12月は「ドル安:ユーロ高」となりやすいシーズナリティが

コモディティにはシーズナリティ(季節要因)が強く出ますが、通貨市場にもこうしたクセが強く出る「月」があります。12月はユーロが上がりやすく、ドルが売られやすいのです。その理由は明確ではありませんが、過去20年の騰落率を平均化したものが下記チャートです。

ドルインデックス過去20年のシーズナリティ

12月にドルが売られやすい傾向がありますね。
こちらはユーロです。

ユーロ先物のシーズナリティ過去20年

これ、よく見ると12月だけでなく6月にも同じ動きとなっていますね。欧米の中間決算(6月)や本決算(12月)にはポジションの反対売買が出やすい時期なので、ファンダメンタルズなどを無視した「逆流」が起きやすいと、水上紀之氏が番組ご出演時にお話されていたことを記憶しております。

というわけで、来週から12月、すでにこの動きが出始めている可能性が高い。通貨インデックスを俯瞰してみると、これまで一強だったドルが下落を始め、ユーロがリバウンド。ユーロだけではありませんね。トランプ次期大統領に関税強化を宣告されたカナダドル以外の主要国通貨は軒並み反発上昇に転じています。円も!

通貨インデックス比較

154.51円ドル円ショート継続。
NZドル円90.35円ショート継続。

ポンドドル1.2628ドルショートは1.2618で買い戻しました・・・。
短期目線でユーロドルを1.05193でロング参戦。

NZは11月RBNZ会合で0.5%利下げ決定

・10月も0.5%の利下げを実施、2会合連続で0.5%利下げ
・NZドルと短期金利は、一部の市場関係者が0.75%の利下げを予想していたため、中銀の決定直後に上昇したが、その後、総裁のハト派的なコメントを受けて上昇分をやや削った。
・OCRの見通しについては来年第2・四半期に3.8%、第4・四半期に3.6%に低下すると見込み、8月時点の予想より大幅な利下げを示唆した。

0.75%の大幅利下げを見込む向きがあったことから、発表直後は買い戻しが優勢となり0.5%利下げにも関わらずNZドルが上昇しましたが、利下げは来年も続くということで、上昇トレンドに転換ということはないでしょう。ただし、12月はドル安傾向が強いこともありやや反発基調に入る可能性はあるかも。ということでNZドル新規売りも考えたのですが、反発がありそうなので待つことにします。

NZドル/ドル日足 利下げでも上昇

政策金利は豪州の4.35%を一気に下回ってきました。

主要国政策金利推移

SOX指数下落、NVIDIA下落続く、懸念される日経平均への影響

今夜もダウ平均は上昇、連日で史上最高値を更新しそうですし、米株市場全般が弱いわけではありませんので暴落リスクは考えにくいのですが、やはり気持ち悪いのが半導体指数の下げ。

SOX指数日足

200SMAと90SMAはデッドクロスするか?
半導体セクターの弱さの背景はやはりNVIDIA、決算以降手仕舞い売りが続いているようです。

NVIDIA

日本株市場は中間配当の再投資7兆円思惑が下値を支えていますが、円高と半導体セクター下落で下押し圧力が強まると考えられます。日本株市場に掉尾の一振はなさそう、、、今のところ。12月日銀の利上げがあればさらに状況は悪化しそう。円高となってきたし日銀は12月利上げは見送るでしょうか…。だといいですが。

NOTE

こういう見方もあるのか・・・

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