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トランプ劇場でドル金利上昇加速、長期金利6%予想も

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またもトランプ砲、米長期金利さらなる上昇でドル高加速

CNNの報道で米長期金利がさらに上昇しています。
「トランプ政権は新たな関税導入を可能にするため、国家経済非常事態宣言を検討」

米短期金利は横ばいですが、長期金利上昇が止まりません。

米国債利回り

ドルはこの長期金利上昇に反応し全面高です。ドルだけが上昇、他通貨は軒並み売られています。

通貨インデックス比較

週明け1/6(月)はワシントン・ポストがトランプ側近の話として、他国への関税は一部重要品目に限定されるというような報道があって、インフレ懸念が後退し米金利が低下する局面がありましたが、これをすぐさまトランプ本人がSNSで否定。今度は「全面的な関税を導入」する法的根拠とするため国家経済の緊急事態を宣言することを検討、とCNNが真逆の報道。事情に詳しい関係者談、ということですが今回はトランプ氏から否定コメントが発せられていません。あくまで検討という話ですが、報道によると国家経済非常事態宣言により、国際緊急経済権限法(IEEPA)を利用した新たな関税措置を打ち出すことが可能になるのだとか。

全面的に関税をかけていくということになるなら、懸念されるのはインフレです。他国に高い輸入関税をかけるということはすなわち、輸入品ですからその新たな関税分の負担は米国民が担うことになるわけです。まだ検討段階とはいえ、マーケットはこれに過剰に反応しています。

さらなる米金利高で米株はさらに下落のリスク?!

金利高は株式市場に逆風です。今夜1/8(水)の米株市場も全面安スタートです。

世界の株価 1/8(水)23:44時点

特にダウ平均、ラッセル2000のチャートは良くないですね。

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

S&P500はこの史上最高値圏でヘッドアンドショルダーを形成しているようにも見えます。黄色の点線、ちょうど90SMAがサポートする水準ですが、ここを割り込むと調整が大きくなりそうです。

S&P500

あくまで割り込めば、という話で現状でチャートが崩れているわけではありませんが長期金利が4.71%の長期金利が更に上がっていくようだと、リスクは高まります。

再び米長期金利が5%どころか6%に乗せるという予想も出てきていますね。

米短期金利は横ばいも、下値を切り上げてきたドル円

トランプ劇場が開幕してしまって、突発的な値動きが常態化し始めていますが、今週の最重要イベントは労働関連指標、週末金曜の雇用統計です。トランプ政策報道での金利の上下動はあくまで思惑ですが、FRB,中央銀行の金融政策判断の2つの重要な使命はインフレの安定と雇用の最大化です。CPI,PCEや雇用統計などの経済指標動向が金利政策を占いますのでコチラが本質ですよね。今夜はADP雇用統計が発表されました。

■12月ADP雇用統計
結果+12.2万人(予想:+14万人、11月:+14.6万人)

またウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「見通しが予想通りであれば、2025年の利下げを支持する」と発言したことで、短期金利が急低下、ドル円が売られる局面もありました。

ドル円15分足と日米金利差(2年)

ただ、新規失業保険申請件数は予想下回りました。
こちらは「良い数字」だったんですよね。あまりドルが下がらないのは、いうほど指標が悪くないということでしょう。長期金利が上昇を続けていることもありますが。

■先週分新規失業保険申請件数
結果 20.1万件(予想:21.5万件、前回:21.1万件)

結果、ドル円相場は今日レンジ上限を上回ってきていますね。
158円が上値抵抗でしたが、158.50円まで上昇してきました。

ドル円日足

ポンドの下落が大きかったワケ

今夜はトランプ劇場でドル全面高なのですが、特にポンドの売りが大きくなっています。これはポンドドル日足チャート

ポンドドル日足

背景は英国債の売りにあるようです。

根強いインフレ、特に賃金上昇圧力が強いことと財政問題が市場に嫌気されていると見られます。債券売りですから金利は上がりますね。このところ米国金利が上昇していますので主要国金利も上昇圧力が強いのですが、特に英国金利の上昇が著しい。米長期金利を上回る上昇です。

主要国長期債利回り

金利高でもポンド買いにならない。
この場合、債券売り、ポンド売りですから「英国売り」の様相となっていると言えるでしょう。これは足下のユーロや円も同様のことが言えるのですが。ただ、ドイツ株や英国株などは通貨安が支えているのか、下値は固く大きく下げていません。これは日本株もそうですね。逆にいうと、これだけの金利高、ドル高でも株が崩れない米国が異質だとも言えます。

英国は去年24年7月に総選挙が実施され、キア・スターマー氏が首相となりました。このスターマー氏をイーロン・マスク氏が非難していることも話題です。「スターマーは票と引き換えに、集団レイプに深く加担していた」というのです。

こうした政権運営リスクも英国への不信につながっている可能性も否めません。もちろんスターマー首相は反発しています。

ドル買いするなら対ポンドがいいかな。
まだノーポジです。

NOTE

中国が景気テコ入れ策として、量的緩和策から金利に軸足を移すという報道が数日前にありましたが、やはり金利安による元安、資本流出を懸念しているんですね。

長いデフレを経験してきた日本の金利は上昇基調にあり、デフレを克服氏インフレの時代に入ったことを示していますが、中国の金利は下落が続いており、30年金利がとうとう逆転したことも話題です。
これは中国が長期デフレ時代に入っただろうことを示しているように思います。俯瞰してみると今後に中国ではなく日本への投資が増えるだろうことから日本円がどこまでも下がるとも考えにくいのですが、現在のところはまだ円売り圧力が強いですね、、、米金利が強すぎるせいですが。

日本と中国の超長期金利推移

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