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円売りよりポンド売り?英国債務危機再来か、ポンド下落はトレンドが明白

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今夜、カーター元大統領葬儀で米市場休場、米株は下げ止まるか

今日1/9(木)は米市場休場です。為替は動いていますが参加者は少なく小動き。休場前1/8(水)は米長期金利が一段高となったことから米国株が大きく下落してスタートしましたが、休みを前にショートの買い戻しも入ったのか、引けてみればダウ平均やS&P500は小幅にプラス圏に浮上して取引を終えています。それとも米国株市場は高金利に耐性がついたのか、しかし長期金利が再び5%台に乗せる事があれば、本当に耐えられるのか。

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

専門家の方々に話を伺うと、結局は企業業績が重要で好業績が持続するなら株価上昇は続くというのが株価を読む上の基本で、米企業の25年業績予想は悪くないんですよね。S&P500指数全体の2025年の1株あたり利益(EPS)の伸び率は、市場予想を平均すると前年比+10%前後あるため、売りが続かないという背景もありそうです。金利高持続でこの前提である予想が崩れれば話は変わってきますが。

日本株市場、結局日経平均は4万円の壁突破が課題

日本株は独自の上げ材料が乏しい中、日経平均は結局レンジ内に叩き落されています。

日経平均日足

今日はバイデン米政権がNVIDIAなどの企業によるAIチップ輸出の規制を強化する計画との報道で、米通常取引終了後の時間外取引でエヌビディアやアドバンストなどが下落した流れを東京市場が引き継いだということのようです。米ラズベガスでのCES開催で半導体セクターが息を吹き返していたところに水を差すニュースです。

NVIDIAの1/7の下落はジェンスン・ファンCEOのCES基調講演終了後に降ってきた売りによるものですが、岡崎良介氏に聞くと個別株オプションでNVIDIAが圧倒的な売買がなされていることに起因しているもののようです。ポジション状況からはまだもう一押しある可能性も。

NVIDIA日足

また、トランプ次期大統領が国家経済非常事態宣言を検討しているなどの報道からトランプ政権での関税交渉は厳しいものになる=インフレ再燃リスクがあると警戒されていることも株式市場の上値を抑えると思われますが、今日は三井商船、川崎汽船などの船舶銘柄が弱かったのはその影響ではないか、との指摘もあります。自動車関連銘柄も軟調でしたね。

一報で関税付加の影響がないところに物色がシフトしているという指摘もあり、このところは東証グーロス市場250がしっかりです。今日マザーズ市場ですね。下値が固く200SMAを超えてくるようなら上値が軽くなりそう。

東証グロース250日足

トランプリスクのあるセクターを避け、内需、小型などに資金シフトが出始めているということかもしれません。

為替市場はドル高基調も、ドル円上昇は緩やか

ドル円相場は1/8(水)にこのところの小さなレンジを上に抜けて上昇トレンドが加速するかに思われましたが、投機筋が一斉に円キャリーを仕掛けてきているというムードではありません。今日1/9(木)は株式市場の軟調もあってか、むしろ円高気味に推移しました。

ドル円日足

ただ、投機筋が円キャリーに動いていないというわけではなさそうです。12/31時点の最新のIMM通貨建玉ポジションを確認すると、通貨先物市場で投機筋はやや円売りに傾いています。8443枚の円ネットショート。

FOREX WATCHER

1月はNISA年初一括投資勢が出てきます。彼らが2025年の成長枠投資分を一括で米株買いするとドル需要が強まりますので、ドル買いが優勢となりますが、このところの日本市場での中値のドル高はこうした実需もあるでしょうか。

投機筋の関心はユーロやポンドへ

160円が接近してくると日本の通貨当局から牽制発言が出るドル円をやるより、トレンドがもっと明確なポンドを売るほうが安心感があるというのが円キャリーが今ひとつ盛り上がらない背景にありそうです。

ポンド/ドル日足 トレンドが明白

■英国債利回り上昇の中でのポンド売りは資本逃避の兆候の可能性

~この動きは、2022年にトラス元首相の下で見られた英市場メルトダウンと比較されている。当時のような規模の危機を防ぐために市場構造は強化されているが、政府の債務負担増大は再び投資家の懸念材料となった。

~オプション市場を見る限り、ポンドの混乱は続く可能性がある。向こう1週間のドル、ユーロに対するポンド下落をヘッジするコストは昨年11月の米選挙以来の高水準となっている。
~センチメントのバロメーターであるリスク・リバーサルによると、トレーダーはポンドに対し過去2年で最も弱気だ。

今日1.2353ドルでポンドドルを売り参戦。
月足を見ておきましょう。
2022年9月がトラスショック、この時の安値までは落ちないと思いますが。

ポンドドル 四半期足

この記事ではトラスショックよりも1976年の債務危機を彷彿させるとの記述があります。上記四半期足チャートで確認すると黄色の矢印のあたりが該当期間。ポンドドルの水準が今より高いため、ボラティリティも大きいということもありますが、70年代債務危機時のポンド下落の凄まじさが確認できますね。それを見れば現在の債務警戒でのポンド下落はまだ始まったばかりとも言えます。

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