ドル金利再上昇でドル高へ~中国緩和材料の豪ドル上昇剥落、RBAスタンス変化で
中国緩和報道だけでは上昇続かず、豪ドルはRBA会合受け急反落
今日、豪州準備銀行RBAは市場の予想通り、政策金利を に据え置きました。金利の据え置きは予想通りでサプライズではありませんでしたが、やはりこのところの景気減速を受け、RBAはタカ派色を弱めました。これが豪ドル売りにつながりましたね。
RBAは持続的にインフレ率が2.5%の目標に向かって推移しているという自信を強めていることが示されました。つまり、引き締めのフェーズの終わりが近いということですね。RBAは「何事も排除しない」という表現を削除、次の金利引き下げの可能性があることを示唆していると受け止められたと見られます。また、最近の経済活動に関するデータはまちまちであることを認め、「全体的には予想よりも弱い」とも述べています。ということはそろそろ緩和する?!
通貨スワップ市場では、2月18日のRBA会合で0.25%の利下げが行われる可能性が63%まで上昇。(声明発表前は50%未満)2025年末までに合計3回の利下げが行われるとの織り込みとなってきました。25年末の金利は現在の4.35%から3.60%に引き下げられる、との予想です。
中国景気テコ入れ策の思惑での豪ドル上昇は続かなかった。
豪ドル/ドルは下落のトレンドから抜け出せていません。
日本株市場は中国関連銘柄が買われるも円安への反応鈍く…
日本株市場では日本製鉄などの鉄鋼株、中国市場の需要が大きい資生堂、サイゼリヤ、TOTOなど中国関連銘柄が物色されましたが実際に金融緩和、財政支出の規模感が確認できるのは来年ですので、期待と思惑だけで下落トレンドが続いてきた中国関連株の上昇が持続できるかは疑問。
また、来週の日銀での利上げ見送り観測の台頭で円安基調を強めている側面もありますが、円安というサポートにも全体相場は盛り上がらず。
円安再開?ドル金利再上昇で、ドル高の側面も
来週の12月日銀会合では利上げが見送られる可能性、という観測が強まっているのと同時に、米金利が再び上昇基調を強めていることもドル高につながっています。今週に入って米金利の反発が大きい。
明日11日(水)は米11月CPI消費者物価指数が発表されます。
・「消費者物価指数(CPI)」(前月比)前回 +0.2% 予想+0.2%
(前年比) 前回+2.6% 予想+2.7%
・「CPIコア指数」 (前月比) 前回+0.3% 予想+0.3%
(前年比) 前回+3.3% 予想+3.3%
11月CPI予想は、前年比が2.6%から2.7%へとやや強含む予想。
FRBの物価目標は2%ですので、ターゲットまで下がりきらないうちに、反発上昇するのはあまり好ましいことではありません。コアCPIでみると3.3%で変わらずという予想ですが、インフレ目標にはまだ道半ばですね。トランプ2.0もあり、インフレへの警戒が再燃しつつあります。
ということで、雇用統計の失業率の悪化を受け12月の利下げはほぼ確定的になったように見えますが、明日のCPIでインフレ再燃が確認できるような強い数字が出ると、12月は利下げしても来年2025年の利下げはかなり緩慢なものになるだろう、という織り込みが始まっているのかもしれません。
12月はドル安、ユーロ高のシーズナリティがあるのですが、やはり今年は不発か、、、。ドル高再燃しちゃってますね。
ユーロドル1.05179ドルロングは損切り・・・
ドル円を150.41円ロングは継続。