【1】オンザコートルールを振り返る ~比較的好評だった2016-18~

B.LEAGUEには試合をよりエキサイティングなものにするオンザコートルール(外国籍選手出場枠)が存在する。2020‐21SEASONから変更になるため要チェックだ。オンザコートルールの改正は3回目。B.LEAGUE発足後2年ごとに変更されている状態である。外国籍選手が日本のリーグでプレーするわけなので当然、日本人が出れる枠が少なくなる。だからといってオンザコートルールが存在しなければお世辞でもレベルが高いとは言えない日本のバスケットボールが低水準のままプロリーグが興行され、日本人の強化に繋がらない。日本人の枠を減らしながらも、質の高い選手と敵であれ味方であれ同じコートに立つことに意味がある

コートにどれだけ外国籍選手を立たせるかには議論が絶えない。これに関してはオンザコートルールが存在する限り永久に続くのは間違いなく、誰もが納得するルールなどありえない。

オンザコートルールの詳細は色々な手法を用いて確認することができるのでここでは割愛し個人的な意見を述べさせてもらう。

2016-18SEASON

各チーム申請制とはいえ実質1-2-1-2 or 2-1-1-2。B.LEAGUEが発足するときNBLのルールに合わされることは目に見えていたから予想通りだ。少し驚いたのは申請制であること。これにより対戦するチーム同士で異なるオンザコートになる場合がある。これは面白い。この場合日本人と外国籍のマッチアップが見れるのだ。

このルールでは基本的に各チームはF/Cと3人契約する。誰かがファールトラブルになったときにインサイドが手薄にならないようするためだ。インサイドの日本人を戦力として考えられるチームはガードの外国籍を連れてくる選択肢がある。A東京や広島がその例といえる。特にNBAでプレー経験のあるディアンテ・ギャレット(A東京)は開幕直後のB.LEAGUEを大いに盛り上げてくれた。彼の名はずっと語り継がれるはずだ。ただ残念なのはインサイドの日本人を戦力に考えるチームが少なく、ガードの外国籍がほぼB.LEAGUEにいなかった。A東京は資金が豊富なので連れてくることは可能だが、2017-18以降はルカ・パヴィチェヴィッチHCの意向によりガードの外国籍と契約していない。ルカHCはガードを外国籍に任せると怪我をした時のチームへの影響が大きいことをあげる。確かに司令塔が変わればチームが変わると言っても過言ではない。そのためA東京は、ガードは日本人を育成しながら起用していくシステムを取り入れている。

高評価の理由

2018-20に比べて2016-18のオンザコートルールは好評だったと言える。これは観客だけでなく各チームもだ。2018-20のデメリットについては2018‐20のオンザコートルール振り返りで触れる。

一番は日本人をビッグマンのプレータイムが確保されていたことだ。on1が20分間あるので帰化選手がいなければその時間帯は4番ポジションを日本人が任される。試合に出なければ成長はできない。そして日本人ビッグマンの強化に繋げようというわけだ。

問題点

良い点として日本人ビッグマンのプレータイムが20分確保されているとあげた。しかしこれは同時に問題点でもある。それは選手のコンディションに関わらず20分出場が確定しているようなものであることだ。日本にビッグマンは多くない。実力のある選手は一握りだ。なので大抵のチームに日本人ビッグマンは1人しかいない。つまり1人が20分調子が良くても悪くても出続けなければならないということになる。選手としてはうまくいかないときは一度ベンチに下がって切り替えてもう一度出場したいはずだ。しかし替えがきかなければ出るしかないのだ。そういう事情のチームで交代するのはよっぽど酷いときやファールトラブルになったときくらいか。また、レベルの高くない日本人同士がマッチアップしてほんとに成長に繋がるのかという声も一部にあるのも実情だ。

個人的に嫌だった点は日本人ビッグマンと特定の外国籍選手が出る時間帯とプレータイムが決まってしまっていることだった。先ほど述べたように日本人ビッグマンはon1の20分間だ。特定の外国籍選手というのはSFの選手を指す。on1の時間帯ではインサイドを主戦場にする外国籍2人で回すのが一般的。サイズ的、フィジカル的にon1でSF出すチームは多くない。そうするとon2しか出番がないということだ。必然的にプレータイムがは20分ぴったりで2つのクォーターのみ。せっかく海外から能力のある選手が来てくれているのにこのように縛り付けるのがいいルールとは思えなかった。そんなのは各チームの方針次第だろと言ってしまえばそれまでだが...

始めに述べたが各チームF/Cの外国籍3人と契約するためGの外国籍はほぼ見れないのも残念な点だ。これは2018-20のオンザコートルールでも共通しているが。だからといって韓国のように身長制限なんか大失敗するのは目に見えている(韓国のオンザコートルールについても今度触れたいと思う)。

まとめ

やはり日本人ビッグマンのプレータイムが確保されていること、外国籍選手がコートを占めすぎないことが好評のポイント言える。しかし、繰り返しになるがこのルールではガードの外国籍は来ないに等しい。個人的にはガードの外国籍選手が来ることがB.LEAGUE、そして日本代表の強化に繋がると考えている。なのでこのルールに戻すべきと主張はしない。加えて言えば納得できるオンザコートルールが存在してないので支持したいルールがない。このような理由からそのときに制定されているオンザコートルールを思いっきり楽しもうと思っている。



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