見出し画像

世界で戦うビジネスマンランナー「柳田 主税(やなだ ちから)さん」2019/09/02

今回は僕が日頃からお世話になっている株式会社ChiMa Sports Promotion Japan 代表の柳田 主税(やなだ ちから)さんについて書きたい。
今こうしてケニアにいながらnoteを書いているが、それを可能にしているのも柳田さんのサポートがあってのことだと実感している。


普段選手がメディアに出る際は、その取り組みがフォーカスされて取り上げられることが多いが、その一方でサポートに尽力してくださる方々の存在がクローズアップされることは少ない。
僕たち選手が活動していく上では、そのような方々はなくてはならない存在だ。

今回はそんな普段お世話になっている方について少しでも皆さんに知ってもらえたらと思い、書いていきたいと思う。

(ケニアの小学校を訪問した際に現地の子どもたちに紹介してもらっている様子)


柳田さんが現在手掛かけている事業としては、

・ケニア、エチオピア人選手を日本の高校、大学、実業団チームへ招聘
・国内のマラソンレースに海外選手を招聘
・日本人選手の海外合宿のコーディネート
(ケニア、エチオピア、オランダなど)
・日本人選手の海外レース派遣のサポート
・ケニア、エチオピア人選手をモデルにした、各メーカーの商品プロモーションや研究用データの取得、企業のCSR活動のサポート

など様々な活動を行っている。
これらはまだほんの一部で、詳しい話や今後の展望などは本人にお問い合わせ頂けたら幸いだ。

現在滞在しているケニアでも、柳田さんと一緒にいると、多くのケニア人選手が声をかけてきた。
この異国の地でも存在感をみせる柳田さんの背中が、実際よりも大きくみえたのは気のせいではないだろう。

マラソンの生きる化神とも言えるエリウド・キプチョゲを筆頭に、元世界記録保持者ウィルソン・キプサング、パトリック・マカウなど、マラソン世界歴代10傑の中で柳田さんが面識のない選手はほとんどいないのではないかというくらい交遊関係が広く、滞在中も彼らとコンタクトをとって会いに出掛けていた。

「Hi, Chikara」

と声をかけられ、フレンドリーに話す様子から、彼らと柳田さんの信頼関係が揺るぎないものだということが感じられた。

(今年のロンドンマラソンの時の写真 本人SNSより引用)


以前noteでも投稿したが、現在僕が所属しているヨーロッパのスポーツマネジメント会社 Volare Sports も柳田さんに仲介してもらい、無事契約することができた。現在取り組んでいる活動は柳田さんがいなければ選択肢にも入っていないので、視野を広げるきっかけをくれたことには本当に感謝している。

これまで情報が出ていなかったところを開拓し、選手に新たな選択肢を与えてくれる柳田さんの存在を多くのひとに知ってもらいたいと思うし、そこから挑戦していく選手が今後増えていってほしいと個人的には思う。

(今回のケニア滞在での様子)


ただ、そんな柳田さんも最初から陸上関係の仕事をしていたわけではなく、僕が初めて出会ったのは6,7年前でまだ彼が大企業で働く傍ら、市民ランナーとして活動している時だった。
(現在のフルマラソンPBは2時間35分)

出会ったときの印象では、

すごく陸上が好きな人なんだな
海外に駐在して仕事をしているのはカッコいいな

といった漠然としたものだった。


当時は、在籍していた企業でアジア地域のマーケットを担当されており、日本人は自分ひとりで周りは全員外国人の中、採用から営業、マーケティング、経理など全てを管理しながら働いていたそうだ。
中でもインドに駐在されているときは、外気温が40度前後で治安も悪いため、ホテルのジムのトレッドミルで毎日90分のトレーニングに励んでいた。
連日仕事に追われながらも、朝にランニングの時間を確保し、トレーニングする。
ストイックという言葉がふさわしい人物なのは今も変わりはない。

普通ならその環境で走ろうという気力が沸かないと思うが、そういう人物でなければ、文化や人種の違う外国で仕事をしていくことはできないのかもしれない。

(インド駐在時の様子 本人SNSから引用
駐在期間はトレッドミルのみで月間630kmを記録し、滞在先ホテルのジムのトレッドミルを2台動作不能にしているそうです…)

また、サラリーマンとして仕事をしつつ、市民ランナーとしてマラソンに出場していた柳田さんが、どのようにして世界的なランナーと交遊関係を持つようになったのかは多くの人が気になるところだと思う。

最初のきっかけが、
インド駐在中に、休暇を利用してケニアに訪れたときだそうだ。
面識もなかった当時の世界記録保持者ウィルソン・キプサングに会いに行くという一般人なら到底試みないことを実行したのである。

いや、それは無理だろう
行ったこともない国にひとりで、しかも会える確証もないのに…

と思うのが普通なのではないか。
(僕もそう思います……)

でも、普通のことをしていては、普通の結果しか出せない。
これはアスリートもビジネスマンも同じことであるというのは想像に難くない。

ケニアのキャンプ地に行った柳田さんは、無事キプサングと出会うことができ、話をすることができた。(約束の待ち合わせから6時間待ったそうですが…)
しかし、いきなり会ったこともない日本人が来ても不審がられるのは目に見えている。
そこで海外でのビジネス経験も豊富な柳田さんは、事業家でもあるキプサングに対して、自分が実行できる彼のメリットになるようなプランをいくつか提案した。
企業で培った経験と自分の強みを生かして、まず信頼を得る、これらのことを実行していったのである。


キプサングが以前ケニアで国会議員選挙に出馬した際も柳田さんは駆け付けていて、連日ほぼ不眠不休でサポートをしていた。残念ながらキプサングは落選という結果になってしまったが、柳田さんとキプサングの信頼関係はかなり強固なものになったのは間違いない。
キプサングが日本好きを公言しているのも柳田さんの影響が大きいのではないだろうか。

(日本のテレビに出演したときのキプサングと柳田さん 本人SNSより引用)


ほかにも語り出したらキリのないエピソードがたくさん出てくる。本を1冊出版したほうがいいかと思うくらいに話題に事欠かない。

柳田さんをみていると、

物怖じせず、まず行動すること
決めたことはやりきること
地道なことをコツコツと積み上げること

これらのことを徹底しているから、人を驚かせるようなことができているのだと思う。
アスリートも試合での結果がよく取り上げられるが、その影で日々地道なトレーニングの繰り返しをしている。
分野は違えど、本質的には変わらないことを背中でみせてくれる柳田さんにはいつも刺激をもらっている。


とりあえず先月の走行距離は柳田さんのほうが僕よりも走っており、どちらがプロランナーかわからないので、今月は引き続きケニアでしっかりトレーニングしたいと思う…

【参考記事】
https://mg.runtrip.jp/archives/7403#_=_

(自ら事業を展開する傍ら、海外レースで現地の選手とゴール前まで競り合いをみせる柳田さん)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?