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BtoBマーケティングの肝は、顧客が学びたい時に学べる環境を用意すること

マーケティングは世間から嫌われている。

広告やマーケティング業界にいると、マーケターかっこいいみたいなイメージで語られがちですが、
世の中一般的には、マーケティングや、マーケターは嫌われ仕事だと考えたほうが正しいと思います。

リタゲで追っかけ続け、見たくもない広告を見せつけ続けられるとそうなりますよね。
友人からは、デジタル広告の仕事をしていると言うと、「あれ邪魔だよね」と言われることも、数多くあります。

また、電通が不祥事を起こせば、びっくりするぐらい世間から叩かれます。それほどマーケティングは嫌われているのです。

本題に入る前に簡単に自己紹介をすると、私は株式会社ハートラスという、企業のマーケティングのインハウス化を支援している会社で働いています。

今までは私は広告営業をしたり、去年はある化粧品メーカーに対してマーケティングコンサルとしてインハウス支援を行っていました。

今年からは、自社のマーケティングチームの立ち上げを任され、BtoBマーケターとしての第一歩を踏み出しました。

まずはお客さんに嫌われないような施策を打っていきたいと思い、施策を考えるようにしています。
しかし気がついたら、顧客(見込み客)視点を忘れ、どうしても企業視点で考えてしまう。

そんな時に、高広さん(@mediologic)の『インバウンドマーケティング』という本に出会い、またその本をアップデートした高広さんのウェビナー【 INBOUND MKTG 2012 > 2020 】を受講する機会があり、とても勉強になったので、自分なりの気づきを書いてみたいと思い、今回記事にしました。

また最近、個人的にTwitterを再開したのですが、Twitter上には顧客視点を忘れ、企業視点でのコミュニケーションをノウハウとして語っているBtoBマーケターの方も少なからずいらっしゃいました。
自戒を込めてnoteに書くことで、少しでもインバウンディな施策の重要性を届け、マーケティングが愛される世の中に少しでも近づけたら嬉しいです。

インバウンドマーケティングとはなにか

「インバウンドマーケティング」とは、Brian Halligan、Dharmesh Shah そして David Meerman Scottという、HubSpot という企業の創業者とボードメンバーによって流布された言葉であり、これまでの広告媒体の枠を購入したり、業界イベントに積極的に出ていくという「Outbound (外側に向かう)」マーケティングに対して、見込み客のほうから近寄ってきてくれるような「Inbound (内側に向かう)」マーケティングを指す。 引用元:https://www.advertimes.com/20120620/article72186/

インバウンドマーケティングとは、自分たちがコンタクトしたいお客さんにとって役に立つコンテンツを提供し、見込み客に見つけられやすくするというマーケティングの考え方です。

高広さんは『インバウンドマーケティングは、単なる手法にとどまらず、人々の生活の変化に合わせ、人々のために嫌われないためのマーケティングを行おうというマインドセットである』と強調されておりました。

ブログやebookを作るからインバウンドマーケティングであるとか、広告だからアウトバウンドであるとか、そういった単純なことではなく、それは果たしてお客さんに求められるコンテンツなのかどうか、それはお客さん視点に立ったチャネルで届けているのかどうか、それを常に自分に問いかけ続け、施策に落とし込む態度がインバウンドマーケティングであると自分は理解しました。

ちなみに「インバウンドマーケティング」という言葉を世界的に流布したHubSpot社は、「それはインバウンディなのか?」という言葉が社内で共通言語としてあるらしく、社員同士で「その施策はインバウンディだね」とか「それはアウトバウンディだよ」といったやり取りがあるみたいです。

この記事では、インバウンドマーケティングな施策をインバウンディ、その対義語としてアウトバウンディという言葉を使っていきたいと思います。

アウトバウンディな施策の例

では、ここからインバウンディな施策の逆の、アウトバウンディな施策を考えてみることで、インバウンドマーケティングの認識を深めていきたいと思います。

事例1:セミナー参加者への温度感を考慮しないコミュニケーション

これは私の実体験です。
あるWEBセミナーを申込み、視聴しました。WEBセミナー自体は、事例も豊富で、とても勉強になり、個人的な満足度も高く、視聴してよかったと思いました。

しかし、視聴した次の日、その会社から電話がかかってきて、「セミナーの感想を教えて下さい」「貴社の課題はなんですか?」などと質問攻めに会い、閉口した経験があります。
その会社としては、セミナー視聴をした直後のモチベーションの上がっているユーザーを一人でも多く刈り取りたいと考え、電話をかけたのでしょう。
でも自分としては、学びを求め、たまたま時間も空いていたのでWEBセミナーに気軽に申し込んだだけでした。
温度感の違いに困惑をし、その結果、その会社のWEBセミナーに申込むのを躊躇するようになってしまいました。
企業視点のアウトバウンディな施策は、見込み顧客を失う可能性を持っているのです。

事例2:ユーザー行動データの誤った使い方

これは、噂で聞いた話なのですが、
ある人が、以前ホワイトペーパーをダウンロードしたことのあるA社の料金ページを見ました。
すると、A社のインサイドセールスから電話がかかってきて、「先程、料金ページ見ていらっしゃいましたよね?」と言われたそうです。

確かにMAツールだと、リードユーザーがどのページをいつ見たのか、把握することができます。
それ自体は顧客の興味度合いやニーズを知るのに有効な情報です。
しかし、その情報を元に電話をかけてしまうと、見込み顧客からすると恐怖に感じてしまいます。
その有効なツールを、自社のためだけに使うのか、顧客のために使うのかによって、顧客の印象は全く異なるのです。
もし電話ではなく、メールで費用比較の情報が送られてきていたら、「ちょうど欲しかった情報だ」と印象が良くなってたかもしれません。

2つのアウトバウンディな事例を記載しましたが、これは極端な例で、「そんなことはしないよ」と思う方もいると思います。
しかし、自社の施策が、目先のKPIに追われ、企業視点の施策になっていないかという視点はぜひ常に自省してみてはいかがでしょうか?

私も気を抜くと、企業視点に傾いてしまうことがどうしてもあります。

Self-educating buyersにどう寄り添うか

では、どのように顧客に役に立つコンテンツを提供して、インバウンディな施策ができるのでしょうか。

その一つとして、Self-educating buyersにどう寄り添うかという視点が大事だと、高広さんのセミナーを視聴し、気付かされました。

Self-educating buyersとは

米国のマーケティングエージェンシーのファンダーであるTom Martinが、「今の時代はお客さんを教育し、説得する時代ではなく、お客さん側が購買前に自らを教育し、学んでいくのだ」ということを1ワードで表した言葉です。 引用元:https://www.mediologic.com/entry/self-educating-buyers/

実際、BtoBビジネスの際に、営業担当者と接触する前に顧客側ではその意思決定プロセスの57%を済ませているというデータもあります。それくらい、情報収集の主導権をお客さんが握っているのです。

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参照元:
https://www.cebglobal.com/content/dam/cebglobal/us/EN/best-practices-decision-support/marketing-communications/pdfs/CEB-Mktg-B2B-Digital-Evolution.pdf


自ら学ぶお客さん(Self-educating buyers)に対して、学びたい時に学べる環境をいかに提供できるのか、そのために学びを後押しするコンテンツを企業側が提供し続けていくことがマーケティングとして大切なのです。

イメージとしては「教育」とか「育成」とかいった、企業が上、お客さんが下という関わりかたではなく、「後押し」というような、お客さんと企業が同じ目線にいるイメージで、お客さんにコンテンツを提供していくのが大事だと思います。

「それはインバウンディなのかどうか」をチームの共通言語にしたい

このセミナーを視聴し、インバウンドマーケティングを一人でも多くのマーケターが実行していけば、マーケティングやマーケターという仕事が、世の中から好かれるものに近づくという感覚が掴めました。
まずは、自社のマーケティングチームの中で、インバウンディという態度を共有し、「これはインバウンディなのか」を施策を議論する上での共通言語にしていきたいと思います。

まずは自社のマーケティングを嫌われないものにし、その態度を少しづつ周りに広めていけるような、そういうきっかけを作っていければと思い、その決意としてこのnoteを書きました。

高広さんのセミナーでは、マーケティングの歴史や、もっと深い考え方、具体的な手法、施策に関しても様々高広さんから教えていただきました。
この記事では、セミナーのほんの一部分の、しかも私の拙い理解として記載しています。

なので興味を持った方はぜひ、高広さんの著書「インバウンドマーケティング」をお読みください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
ぜひ、Twitterのフォローをしていただけるとめちゃめちゃ嬉しいです。

今後も様々な学びを投稿していこうと思っています。

Twitterアカウント:https://twitter.com/hirokinohigashi

引き続きよろしくお願いいたします。


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株式会社ハートラス(http://heartlass.co.jp)で事業会社のインハウス支援を行っています丨自社のBtoBマーケター業務丨マーケティングコンサルタントとしてCRM分析や広告プランニング丨1990年生まれ丨Jリーグ好き