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正しい怒りを持つこと

最近自分の中で沸々と湧いている怒りを感じる。現在の仕事に従事している中で、自分があるべきだと思っている姿と現実のギャップに対する怒りだ。このことを通じて怒りとは何かが満たされていない時に生じる感情だということに改めて気づいた。

怒っている人に対して大人気ないとか言う人がいるが、あなたは大人になった結果として現状を変えることを諦めてしまっているだけなのではないだろうか。怒らなくなった大人が世の中をつまらなくし、進歩を止めているのではないか。例えばコムデギャルソンのデザイナー川久保玲は無難な服装に対する個性の抑圧について怒りを述べている。

新しいものを創造していくには「怒り」という要素が必要なのではないか。ただし、それは特定の人に対するものではなく、世の中の常識と呼ばれている考え方に対してだ。
当たり前だと思われているものを疑い、問題提起する。怒りとは「非常に強い違和感」という言葉に言い換えても良いのかもしれない。違和感が自分の中の閾値を超えると「怒り」に変わるはずだ。怒りを感じるくらい1つのテーマに取り組んでいる人を見た時、それは本当にその人が達成したいと思っているという真剣さが伝わるはずだ。

怒れる人は、時として常識人にとって狂っていると思われる行動をするかもしれない。しかしそれは常識人と見ている世界が違うからだ。現状に対する認知が異なるのだ。狂った人が世の中を変えると言うが、狂っていると見られている人は世の中の少し違って見えているのだ。その違った見え方を現実に反映することで新たな常識が生まれる。

例えば30年前にはインターネットで色んなものが調べられ、買えるなんて狂ってると言われただろう。しかし、それが実現すると信じた人たち、そうなっていない現状に怒りを感じた人たちがその状況を変えてきた。30年前、スマートフォンを皆が握り締めている現在を誰が予想しただろうか。スティーブ・ジョブズは現実歪曲フィールドを持っていたと言われるが、彼の強い思いは、人の認知を歪め、狂った状態に周りの人も巻き込んでいった。

怒れるくらい強い思いを持てることがあれば、それはその人の原動力になる。正しい怒りを持つことが社会を前進させていくことにつながる。

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