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戦術と戦略の違いは・・・距離感。歴史から学んだそれぞれの特徴と注意点。

戦術と戦術、
2つの違いって何だろう?

30代の頃、司馬遼太郎の本で、
ピタッと当てはまるものに出会いました。

戦術と戦略の違いは・・・「距離感」。

近場(現場)で使うのは「戦術」
高く広く遠目から使うのは「戦略」

その2つにはそれぞれの特徴があります。
※下記は、歴史を使った大雑把な説明です。ご了承下さい。

例えば、
宮本武蔵を「戦術」
豊臣秀吉や徳川家康を「戦略」として比較します。

宮本武蔵は、関ヶ原の戦いに参戦後、数々の戦いに無敗、
クライマックスは、佐々木小次郎との巌流島での戦いと、
痛快で面白いです。
しかし、なぜ戦いに明け暮れたのか、
吉川英治著の小説からはその理由がわかりません。

一方、豊臣秀吉や徳川家康を読んでみると、
武蔵の様な痛快さはありませんが、
戦国時代から続く争乱を治め、
多くの国々をまとめなければならないという理由が見えてきます。

双方の比較から、以下の特徴が見えてきます。

戦術的な話は、
面白いが、そうなった理由は分からない。

戦略的な話は、
面白みに欠けるが、そうなった理由は分かる。

さて、双方の距離感における特徴を使い分けると
事業の組み立てや説明がし易くなりました。

例えば、弊社が運営しているコンドミニアムホテルリエッタ中山。

2013年頃、沖縄県を上から見てみました。

弊社がある名護市の問題点は、ホテルの少なさでした。
その為、那覇市からの移動や渋滞などで時間がとれず、
素通り観光だと言われておりました。

しかし、多くの観光施設と自然に囲まれた名護市に宿泊すれば、
お客様は渋滞もなく、効率的な観光が可能であり、満足度も上がります。
つまり、問題解決の重心は、ホテルでした。

これが高い位置からみた弊社の「戦略的理由」となります。

次に、戦術です。

ホテルを建設するにあたり、同じようなタイプだと競争が発生します。
他のホテルと勝負しなくてもよい仕組みを考えた結果、
(広いお部屋・一室単価など)
ホテルとコンドミニアムの間に位置する「リエッタ中山」が誕生しました。

上記の歴史における特徴のように、
戦術的な建築現場は、とても楽しく、刺激的な毎日でした。
そして、戦略的なホテルの問題点については、多くの方々の共感を得ました。

最後に、戦略・戦術における距離感は、人それぞれ異なります。
私も時期や状況によって臨機応変に変化させています。

また、高すぎると現場が見えなくなるし、
現場だけだと、周りが見えなくなります。

戦略と戦術のバランスを大切にしております。

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