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石岡に来て一ヶ月が経ちました❗️報告

こんにちは、自転車隊員堀江です! しばらく更新をサボってしまったようですが、けして営業時間外は仕事しませんマンではないです。けして。えぇ。

今回は石岡に来て1ヶ月が経過したので少し自分語りをしたいと思います。退屈だったらスキップして下さい!


いきなり且つ私事ですが、僕にはロードバイクに乗る上で目標があります。

1 富士ヒルでゴールド(富士ヒルクライムは日本一の規模のヒルクライムイベントであり、走破タイム毎にブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナと称号が貰える。)以上獲得 

2ヒルクライムレースで優勝 

3石岡近郊有名峠のKOM(キングオブマウンテンの略・その峠最速レコードを出した証)獲得

はい、そうです。少しでもロードバイクに乗って走った事がある人なら、「この身の程知らずが、、、」と言うであろう目標です。

偏差値40の高校で成績最低な奴が、高3の夏唐突に「俺東大いくぅ!」って言い出すようなものです。ドラ○○桜の再放送に影響されたのでしょう、ご愁傷様。

ここまで達成が容易でない目標を持ったのには、個人的にただ速く、強くなりたいという気持ちが大部分を占めていますがそれだけではありません。

目標というと聞こえは良いですが、石岡に来るまではぼんやり「いつかは、、、」程度の気持ちでした。

しかしこうして石岡に協力隊として引っ越して来て、自転車を駆りながら既に沢山の未知と遭遇し、その中で気持ちは変わっていきました。

訳のわからん虫に追っかけられながら林道を走破した事。退屈過ぎて変な乗り方を試しながら霞ヶ浦一周した事。パンクしてキレそうになりながら峠を登った事。訳のわからんじいさんに話しかけられて1時間位足止めを食った事。それでも1日中走ってたって飽きないなと思った事、、、。

なんか思い返してみるとキレてる場面のが多そうですが、、、笑

そんな中でも自分にとって凄く凄く大事な経験になったと思っているのが、初めて道祖神峠を登った時の事と、初めて大枝レーシング練習会に参加した時の事です。

まず初めて道祖神峠を登った時の話です。

石岡に来るまで、僕は東京と神奈川の県境にある大垂水峠という緩い峠しか登った事がありませんでした。 

それでもなんだか根拠のない自信があって、「俺は生粋のクライマー(登りが得意なタイプ)なんだ!」という謎の信念を持っていました。(ロード乗りの人ならもしかしたら分かってくれるかもしれない笑)

そんな訳で石岡に行ったらガンガン登るぞ〜なんならそこら中でKOMとっちゃうぞ〜と意気込んでいました。

委嘱前に車で市内を案内してもらった際に「良い峠だなぁ」と目を付けていたのが道祖神峠だったので、引っ越しを済ませた翌日、8/30に意気揚々と道祖神峠へ向かいました。

都内にいた時はローラーばかり(ばかりと言う程やってなかったけど、、、笑)で、本当に実走経験が乏しかった僕にとってはアップダウンの多いフルーツラインでまず面食らいました。「これ走った後に登んの、、、?」という感じで。

まぁまぁまぁと自分を誤魔化しながら道祖神峠の登り口に到着。

これだよこれを待ってたんだよと元気に登り出したのも束の間、ぜんっっっっっぜん進まん!!!!という現実とご対面。

始まって1分もしないうちに心拍数はレッドゾーン。心拍数、嘘つかない。

初見で距離も分からないのにいきなりこれかよ、、、と心を折られそう、、いや、1回折れたのかも笑

「あぁ、もう足つくか」

と完全にペダリングを1度止め、クリートを外そうとしました。

しかし惰性で進む数センチの間に、「俺ここに何しに来たんだっけ?」と空っぽの状態でふと考えました。(さぁ、スローモーションでドラマチックに想像しましょう☺️)

協力隊として石岡を走っておきたかったからとか、颯爽と登れるイメージだったのにかっこわりぃとか、こんなん登れなくて何が富士ヒルゴールドだよとか、一瞬の内に色々な事が思い浮かんだ記憶があります。

でも、答えは単純で「登りたいから来た」んです。

これが誰かに強制されてやっている事だったら、恐らくここで僕は足をついていたと思います。

けれど、僕は自分自身の意思でここに来ました。きっかけはたまたまだったにしろ、自分の意思で協力隊をやっていくと決めました。

それが開幕一発目の峠でもういいやってなったら、この先何も達成出来ないんじゃないか?自分でやり出して、すぐ投げ出す人間が何か達成する事なんて出来ないんじゃないか?

気付けば、惰性が無くなりスピードが0キロになった瞬間に再びペダルを回し始めていました。

相変わらず進まないです。スピードなんて6〜7キロとかになってたと思います。鼻水めっちゃ出てたと思います。

それでも、呼吸とペダリングを合わせようとしたりなんとなく登り方を思い出しながら、「そうだダンシング」などと少しでも先に進むにはどうしたら良いかを考えながら登って行きました。

距離にしたら3キロもない登りなのですが、その時の僕には尋常じゃ無く長く感じました。

思い出すだけで心臓が苦しくなる位、限界に近い状態で走っていました。

我慢を続けて少しずつ進んで、もう何分かかったかも覚えていませんが、文字通りどうにかこうにか登り切りました。

そのまま笠間市の方へ下りながら、ようやく思考力が回復してきた段階で「よう登りきったな」と実感しました。

全くもって大した事ではないし、もう最後の方は単に意地になっていただけだったような気もしますが、最後まで自分で自分を裏切らなかった事実が、少しだけ自信になりました。

この経験を通じて、「自分はクライマーかは分からないけど、登りが好きなのは間違いない」という確信を得ることが出来ました。

そして同時に、「もっと速く登れる様になりたい」と強く思いました。

また協力隊が期間限定である事。その事が、時間は有限である事を改めて考えさせてくれました。

なんとなくじゃない、いつかじゃない、やる。という強い気持ちで事に当たらなければ、到底達成出来ない目標なのだと、道祖神は教えてくれました。

加えて僕自身良い歳です。 勿論自分より歳上で速い人はいくらでもいますが、大きな大会で結果を残す人達はやはり30〜34、5までには結果を残している印象があります。

ロードバイクは生涯スポーツと呼ばれてはいるものの、競技として結果を残すレベルにまで自分を引き上げようと思ったら、ある程度年齢というものはネックになってくるはずです。

これら全てを鑑みて、僕は協力隊任期中に上記3つの目標達成を目指す事にしました。

これは単純に自分で達成したいという他に、これらの目標を達成できれば多少なりとも「サイクリストとしての僕」という存在に箔がつくのではないかという思いもあります。

作成するコースにも説得力が生まれるし、レースに出る事で人脈も広がるだろうし、動画の注目度も上がるだろうし、協力隊としても間違いなくプラスになると思います。

峠1つ登るだけでこれだけの事を考えさせてくれるんです。自転車って素晴らしいですね。(無理がある)


そしてもう一つとても大事な経験、大枝レーシングチームの練習会に初参加した時の話です。

例によってローラー練習中心だった僕にとって、都内にいた時は集団走行とは無縁でした。

たまに走った荒川サイクリングロードで、車列を組んで走る人達を見る度に羨ましく思ったものです。

しかし遂にこの僕にも、協力隊のご縁によって大枝レーシングチームの練習会に出てみるか?というお誘いがありました。勿論参加させてもらう事に。

憧れていた集団走行が出来るという嬉しい気持ちと、大会で優勝経験もある人達についていけるのか?という不安が同居したまま初練習日を迎えました。

結果は以前Facebookの方にも書きましたが、殆どついていくことが出来ずでした。

しかしそんな結果だったにも関わらず、終わった時は楽しい気持ちで一杯でした。勿論ついていけなかった事は悔しかったのですが、「速い人は本当に速いんだな!」という感動・感嘆と、「これからこんな人達と一緒に走って行けるのか!」というなんだか夢を見ているかの様な気持ちが勝っていました。

それと何より、しつこいようですが人と一緒に走るロードバイクはこんなに面白いのか!という驚きが強かったです。

それまで僕はレースなどを見ていても、集団で走るメリットが少ないヒルクライムが速かったり、タイムトライアルが得意なような1人で強い選手に強く惹きつけられていました。

だから無理をしてでも1人で速くなろうとしていたし、1人で練習した方が速くなるんだろうと思っていました。

しかし練習会に参加してみて、この考えは完全に間違っていたと思い知らされたのです。

トレーニングというのは限界の一歩先までいくことが重要で、1人だとそこまで自分を追い込む事は難しかったりします。

ところが集団で走ってみると(前が速い人前提かもしれませんが)、「ついていけついていけ!」と自分で自分を叱咤する声と「ついてこれるならついてこい!」と前を走る人の背中から声がするようで、限界の一歩先どころか二歩、三歩先の力が不思議と出せたんです。ま、途中で千切れたんですけど、、、笑

この感覚は、集団走行をして初めて得る事が出来ました。

追いつきたい背中はいつか追い越したい背中へと、そして今度は自分が追いつきたいと思われる存在へと。

この日ロードレースが何故団体競技なのか、教えてもらえた気がしました。


というわけで、石岡に来てからの1ヶ月を簡単に振り返ってみました。

本当に毎日が新鮮で、刺激が絶えない日々です。

これも協力してくれる市役所の方々あっての事。感謝の心を忘れずに、また気持ちを引き締めて新しい明日へ臨みます。

読んでくれた方はありがとうございました!それではまた。


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