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毎日通る道は空が見える方がいい

僕はいま、都心部のオフィスに通う会社員である。
そのオフィスは複数の駅が利用できる便利な場所にあるので、自宅からの通勤経路にはいくつかの選択肢がある。

転職してここに通うことになったとき、はじめは何も考えずに、経路検索で出てきた一番最初のルートで通っていた。
このルートは駅からオフィスまでの道が半分くらい地下道で、雨のときでも便利。地上に出ると建物が立ち並ぶエリアに出る。オフィスももう近い。

何かのきっかけでもう一つのルートで来てみた。こちらは地下道はない。大きな庭園とレジャー施設の近くで、通勤の時間はやや閑散としている。
こっちのルートは、駅の外に出ると広い空が広がっている。人も少ない。やや不便だが、断然こっちが気に入って、それ以来はこのルートで通っている。

東京は空が狭い。ビルとビルの隙間から少し覗く程度で、冬は晴れても日陰ばかり。そしてここでは、多くの人が俯き加減で地下道を歩いている。空の狭さなんか意に介さず、カイシャに向かって前進するロボットのように。

そんなことが気になり出して、自分の居場所ってここじゃないんじゃないか、もう少し自分らしく自然に生きられる方法を真剣に考えようかな、と思いはじめた。

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