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中医学 秋の養生①

秋のお彼岸が過ぎ、夜風が何とも物寂しい季節。ついこの前までギラギラの夏だったのに朝晩の空気の冷たさに季節の移り変わりを感じます。中医学ではこの時期を「容平」といい万物は成熟して結実し、容(かたち)が定まることを意味します。植物が実を結び、収穫を迎える季節です。溢れていた陽の気が少なくなり、冬に向けて陰の気が増えてきます。夏の開放的なエネルギーを少しずつ冬に備えて体の中に収めて行くべく早寝早起き、心穏やかに過ごすのがよいでしょう。空気が乾いてくるので花がドライフラワーになるように人間の体も皮膚や喉、腸までも乾燥します。水分を含んだ野菜や果物を取り辛すぎるものや刺激物はなるべく控えたほうが潤いを保てるでしょう。食物に旬があるように体、五臓六腑にも季節によって担当があります。秋は肺と大腸が頑張ってお仕事をします。肺と大腸は表裏一体です。この時期のヨガは肺と大腸の経絡を意識的に活性化するような動きを入れます。季節を感じながらヨガをするとより深まるし充実した時間になりますよね。

中医学を学んでいるとあらためて人間も自然界と同様に季節に合わせた暮らし方をする事でより毎日を大切に感じられ、そして健全に生きられるような気がします。今の若い世代は知らない、私の世代でギリギリ記憶の片隅に残ってるのではないかと思うおばあちゃんの知恵はまさにこの中医学の養生法。とても奥が深いので誰にでもわかりやすいようにシェアしていきたいと思います。


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