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頭丸めた女が裸になって海に入っていく

駅に着くと、人はまばらで、ここからバイロンベイまで行く列車に乗り込んだ。

バイロンベイ近くの駅に着き、そこからバスに乗って移動した。

宿はどこだろう。
まだ、わからない。
何泊泊まろう。
誰か教えてくれ。

音楽が鳴ってる方へ、バンドマンを探してた。
路上パフォーマンスをしている人達がいてバイロンベイの夜は賑やかだ。

綺麗な弧を描く浜に大きな波が、ある一定の間隔をもって打ち寄せていく。
風がそうさせるんだろうか。
浜ではサーフィンをする人達が波を待ってる。

灯台が見えてきた。
ここはオーストラリアで一番東にある灯台。

僕は岩場を降り、オーストラリアの最東端まで歩く。

バッパーの裏に歩いて行けるビーチがあって、そこに同じ部屋で一緒になったカナダ出身でアデレード大学で学んでいる若者達と行った。
バイロンベイの浜を裸足で歩く。

夕暮れ、犬が波打ち際のにおいを嗅いでる。
サーフボードを自転車に担がせ、女は遠く水平線の向こうの雲を見てる。

スケボーを脇に抱えてる兄ちゃん。
水色のフォルクスワーゲンに乗ったヨーロピアンの若者が旅の疲れを癒しに海を見てる。

頭丸めた女が裸になって海に入ってく。

「今宵は寂しいことを忘れて歌いましょう」と言わんばかりに美しい。

浜に居合わせた流浪のミュージシャン達が奏でる音楽に揺れてる。

灯台のライトが夜空を照らす。
月は今最高に輝いている。
海に、あの日鎌倉で見たかのような月への階段が出てた。

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