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なぜ、「何かしんどい」のか?エネルギーと呼吸との関係

朝夕がめっきり涼しく秋めいてきました。

過ごしやすい季節ではありますが、ここにきて夏の疲れがどっと出てきている方も多いのではないでしょうか?

今年は例年とは違い、マスク着用生活によるストレスも疲れに加算されていると感じています。

長時間のマスク着用は低酸素状態となり、体内でエネルギーをつくりにくい状態になるからです。

今回のnoteでは
・酸素がエネルギーの生成や免疫にどう影響するのか?
・知っておくべき酸素を活用するメカニズム
・呼吸に関するおすすめ著書


などをご紹介しますので、興味のある人はぜひ最後までお読みください。

低酸素が免疫力とエネルギーを下げて病気の原因になる

免疫学の権威である福田稔・安保徹著「免疫を高めて病気を治す最強辞典」マキノ出版には、

低体温・低酸素が免疫力を下げて様々な症状や病気の原因になる

ことについて詳しく書いてあります。

「低酸素」にスポットを当ててみると、低酸素状態は、体内に取り入れた酸素でエネルギーを生成している「ミトコンドリア系」の働きが低下して、つくられるエネルギーの量が減ります。

(低体温になるとミトコンドリアの働きが低下するので、体温も大事!)

ミトコンドリアで生成されるエネルギーの量が減ると、

細胞が弱る

筋肉や神経の働きがわるくなり、
からだを動かすエネルギーが低下

血流や代謝力、免疫力の低下
リンパ球の割合が減り、ウイルスへの抵抗力が弱くなる

倦怠感や疲労感、肩こりなどの症状がでる

病気などに繋がる

こんな感じの流れになります。

つまり、酸素はミトコンドリアでエネルギーがつくられるために大切な役割を果たしているのです。

では、

「たくさんの酸素を取り込めばいいのか?」

と思うかもしれませんが、ちょっと待って!

実は細胞の中にあるミトコンドリアに酸素が運ばれるためには血中の二酸化炭素の量も大事になってくるのです。

酸素を有効活用するには二酸化炭素の量が鍵となる

「トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法」パトリック・マキューン著/かんき出版には「体が活用できる酸素活用量は二酸化炭素が決める」という項があり、

たいていの人は、二酸化炭素は酸素を使った後に出るゴミのようなものだと教わっただろう。しかし、それは間違っている。二酸化炭素は血中の酸素が体内に取り込まれる量を決めるという重要な役割を果たしているのだ。

と書いてあります。

血液中の酸素はヘモグロビンと結合した「酸素ヘモグロビン」として存在しているのですが、酸素がヘモグロビンから離れないと細胞や筋肉などの組織に酸素は運ばれません。

ここで二酸化炭素の出番です。

酸素がヘモグロビンから離れる時に必要なものが「二酸化炭素」だからです。

つまり、血中の二酸化炭素の量が酸素を細胞や筋肉などに届けられるかを決定する環境条件になってくるのです。

この二酸化炭素の働きを100年以上前に発見したのが生理学者のクリスティアン・ボーアで、「ボーア効果」と呼ばれています。

日本においても、古武術の世界ではどんな激しい動きをしていても息を切らさず「息を残す」ことがすべての動作において大事とされています。

ですから、少なくとも戦国時代の頃にはボーア効果をサムライ達はたくみに使っていたと想像できます。

マスク着用生活で二酸化炭素が過剰に排出か?

マスク着用生活が続くと、低酸素状態になりやすいだけでなく、息苦しくて二酸化炭素をひんぱんに排出することが多くなります。

そのため、血中の二酸化炭素の量が減少。

すると先ほど書いたように、細胞や筋肉などの組織に酸素が運ばれにくくなり、エネルギーが作られにくくなります。

また、東洋医学には経絡(けいらく)といって、生きるために必要な「気」「血」「水」などが通る道が全身にあります。

経絡は

肺経→大腸経→胃経→脾経→心経→小腸経→膀胱経→腎経→
心包経→三焦経→胆経→肝経

とう順番で肺が入り口。

呼吸に異常があると全身に影響が及ぶことがここからもお分りいただけますよね。

すると、
「何かしんどいな〜」
とエネルギー不足の感じがしてきます。

呼吸のレベルを計るBOLTスコア

では、あなたの呼吸が正常なのか知りたくなってきますよね?

それを知るには「トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法」で紹介しているBOLTスコアを使うとあなたの呼吸レベルが分ります。

BOLTスコアとはかんたんに説明すると、
「どれだけ息を止めていられるか」
であなたの呼吸レベルを計る方法です。

こちらのブログに詳しく書いてありますのでご参照ください。

呼吸が浅く呼吸回数が多い人は息を止めていられる時間が短くなり、それは血中の二酸化炭素濃度が低いことを示すのでこのBOLTスコアはあなたの呼吸レベルを手軽に計ることができます。

まずは鼻呼吸を心がけよう

そこで、具体的にどのようなことに気をつければいいのかというと、まずは鼻呼吸を心がけて少しずつ静かに呼吸ができるようになるよう心がけるといいと思います。

主なマスクの役割はあくまでも飛沫感染を防ぐのに有効で、一般的な不織布マスクの編み目の穴はウイルスよりはるかに大きく、ウイルスの侵入は防げないことは医学的にも知られているところです。

なので、ソーシャルディスタンスが保てる場合は鼻だけでも出して鼻呼吸をすることをおすすめします。

9割以上の人が知らない「鼻呼吸の効果」については前に私のnoteに書きましたので、こちらの記事も参考にしてください。

さらに呼吸について学びたいのなら、「トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法」に詳しい内容が丁寧に書いてありますので、ぜひ読んでみてください。

読みごたえのある素晴らしい本ですよ。

また、私の治療院ではボーア効果の理論を利用して、呼吸を正常化する治療やセルフケアの指導もしていますので、私のセッションを受けてみたい方はぜひご来院お待ちしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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