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『ライフシフト 100年時代の人生戦略』

人生100年時代」という言葉に疑問を持ったことはありませんか?
実はこれ、「生まれた年代で全然意味が変わってくる」んです。
一番影響を受けるのは20代以下の若い人です。若い人ほど気にして欲しい。まずは序章(20ページほど)だけでもチラ読みすることをおすすめします。

要点

1945年生まれ(ジャック)、1971年生まれ(ジミー)、1998年生まれ(ジェーン)、寿命が異なる3人のシナリオを具体例として紹介
 ※自分に近い年代のシナリオを自分事として読める。(私ならジミー)
②教育→仕事→引退の3ステージ(一斉行進)の時代から、マルチステージの時代に変化した
レクリエーション(娯楽)からリ・クリエーション(再創造)

わたしが実践すること(◉済み、○今後)

生涯を通じて「変身」を続ける覚悟を持つ。
を勉強する。
変身資産(自己理解、多様性に富んだ人的ネットワーク、など)が重要であることを若い人に伝える
パラレルキャリアを目指す。実験する。
「やりたいこと」探し実践をnoteへアウトプットする。

読むきっかけ

見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』で紹介されている本の中で「読むことに決めた」本の1冊です。

気になったところ(序文、序章 100年ライフ)

・この先、多くの変化が日本人を待っている
 →日本はその変化に耐えられるのだろうか?日本人は変化に弱い気がしている。

引退年齢が70〜80歳になり、長い期間働くようになるのである。多くの人は、思っていたより20年も長く働かなくてはならないと想像しただけでぞっとするだろう。
 →働くことはしんどいこと、やりたくないことって概念を変えたい。少なくとも自分はそうであるようになりたい。今は違うけど…

生涯を通じて「変身」を続ける覚悟を持たなくてはならない。
 →私の場合は覚悟というよりは、そうしたい(願望)。変化の激しい世の中になることにワクワクしてさえいる。

・40〜50代の人は、スキルの価値が瞬く間に変わる時代に対し、新しいスキルの取得に力を注がなくてはならない。

人的ネットワークを広げて、自分とはまったく違うタイプのロールモデルを見つけ、新しい生き方の選択肢を知ることが大切になる。
 →今やってる。楽しい。

100歳まで生きるとして、勤労時代に毎年所得の10%を貯蓄し、引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたい場合、80代まで働く必要がある。

・労働市場が急速に変化するなかで、70代、80代まで働くようになれば、手持ちの知識に磨きをかけるだけでは最後まで生産性を保てない時間を取って、学び直しとスキルの再取得に投資する必要がある。

70歳、80歳、100歳になった自分がいまの自分をどう見るか?

・私たちは、自分がどのような人間か、自分の人生をどのように組み立てたいか、自分のアイデンティティと価値観を人生にどのように反映させるかを一人ひとり考えなくてはならない。

気になったところ(第1章 長い生涯)

・ピリオド平均寿命とコーホート平均寿命。本書は、医療の進歩が続くことを考慮に入れたコーホート平均寿命を使っている。
 ※関連して、政府がピリオド平均寿命で将来を予測していると危険だと指摘している。

気になったところ(第2章 過去の資金計画)

1971年生まれで85歳寿命の場合、65歳で引退し、老後の生活資金は最終所得の50%とした場合、毎年所得の17.2%を貯蓄する必要がある。
 →無理無理。

長く生きられるということは長く働かなくてはいけないことである。果たしてこれは恩恵なのか厄災なのか?

・3ステージの生き方に沿って長い勤労生活を送るものと決めつけていると気が滅入る未来図に見えてしまう。

気になったところ(第3章 雇用の未来)

・工業化以前の社会では主に家庭が生産活動の場になっていて、仕事と私生活がブレンドされていた。その後、仕事と余暇が明確に分離されるようになった。将来、その境界線が崩れワークとライフが再統合されるだろう。

・仕事の未来。AIで代替できない人間のみの能力として、①複雑な問題解決の能力②対人関係と状況適応の能力、がある。
 →私の強みの「回復志向(問題解決)」と「適応性」大活躍の予感!…予感だけじゃなくて行動が大事だね。

・人間と機械が協業することで生産性が高まる活動は今後増えていく。一人ひとりがプログラムした機械を職場に持っていく時代が来るかもしれない。

・長い期間働く若者は、生涯を通じてより多くの変化を経験し、より多くの不確実性に直面する。必要になるのは、もっと柔軟性をもって、将来に方向転換と再投資をする覚悟をもっておくことだ。

気になったところ(第4章 見えない「資産」)

・よい人生を生きたければ、有形と無形の両方の資産を充実させ、両方のバランスを取り、相乗効果を生み出す必要がある。

・人生に満足している人に共通する際立った要素の一つは、生涯を通じて深く強力な人間関係を築いていることだ。

・幸福を支える柱は2つある。1つは愛、もう1つは愛をないがしろにせずに済む生き方だ。
 →愛も勉強しないとな…

・国の平均所得と国民の平均的な幸福度の間に直接の関係は見られない。

無形資産の3つのカテゴリー
 ①生産性資産
 所得を増やすのに役立つ要素。スキルや知識など。
 ②活力資産
 肉体的・精神的な健康と幸福。健康、友人関係、パートナーやその他の家族との良好な関係など。
 ③変身資産
 大きな変化の過程で変身できること。自己理解、多様性に富んだ人的ネットワーク、新しい経験に対して開かれた姿勢をもっていることなど。変身資産は旧来の3ステージの人生ではあまり必要とされなかったが、マルチステージの人生では非常に重要になる。
 →自己理解や人的ネットワークって、今自分がやってることだな。若い世代にもこれを伝えていきたい。

・100年ライフが当たり前になれば生涯を通じて新しいスキルと専門技能を獲得し続けることが一般的になる。
 →まだまだ時間がかかりそう。

・AI等のテクノロジーが進歩した時代に、教育と学習と研修がキャリアを後押しする3つの方法。
 ①新しいアイデアと創造性をはぐくむのを助ける。
 ②人間ならではのスキルと共感能力を発揮できるようにする。
 ③思考の柔軟性と敏捷性など、あらゆる分野で通用する汎用スキルをはぐくむ。

一つの分野の専門技能を習得するだけでは、長い勤労人生を通して生産性を維持できない。どのような専門技能もいずれ時代遅れになる可能性が高い。専門分野を変更しなくてはならないケースが増える。

経験学習の価値が高まる。暗黙知の重要性が高まる。

・自分の知識を最大限生かしたければ、自分のもっている知識やスキルに合った職場を慎重に選ぶことが重要だ。

強力な人間関係を築いてる人は、ほかの人の知識を容易に取り込み、自身の生産性を向上させ、イノベーションを促進できる。

・長く働く時代にキャリア全体を貫く重要な要素の一つが「評判」である。ただし、自分で完全にコントロールすることはできない。

・変身資産を積極的に築こうとする人がほかの人と違うのは、単に情報を加えるだけでなく、自己認識と世界の見方を変更することだ。その結果として、自分についての理解が広く深くなり、いくつもの要求と不確実性に対処する能力が高まる

・大規模で多様性に富んだ人的ネットワークの中で、憧れをいだくことができ、変身のお手本にできそうな人が見つかるだろう。
・職探しで重要なのは、なにを知っているかではなく、誰を知っているか。

気になったところ(第5章 新しいシナリオ)

余暇の時間をレクリエーション(娯楽)ではなく、リ・クリエーション(再創造)するために使う

・ジミーの起業家型のシナリオでは本職の傍ら4年間も起業の準備をしている。起業は一朝一夕でできるものではない。
 →ドラッカーの言うセカンドキャリアへの助走が必要ということ。
  そういやドラッカーも変身的なこと言ってたな。(創生)

・100年ライフでは企業の階段を上るだけでなく下る(あえて以前の役職より低い地位に就く)決断をする人が増えてくる。若い人たちと交わり、コーチングをしたり、ロールモデルになったりできる。若い人から学ぶことも多い。
 →私も若い人から学ぶことは多いです。上に行くより下にいた方が楽しいな。(そもそも私じゃ上に行けないでしょうが)

気になったところ(第6章 新しいステージ)

100年ライフではエイジとステージが切り離される。以前は特定の年齢層に特有だった要素が幅広い年齢層で見られるようになる。マルチステージの人生では、これまで若者の特徴とされていた性質を生涯通して保ち続けなくてはならない。その要素とは、若さと柔軟性、遊びと即興、未知の世界に前向きな姿勢である。

エクスプローラーとは・・・
・探検者
他人の人生の物語に触れることにより、自分の人生の物語が揺さぶられる
 →私が所属するコミュニティでも他人の人生を聞くイベントがあります。まさにこれだ!素晴らしいイベントだと再認識しました。
・すでに自分のアイデンティティを明確にしていて、自分の強みと好みを深く理解している人には回り道となる。

インディペンデント・プロデューサーとは・・・
・自分の職を生み出す人、起業家に近いが考え方が別物
・プロトタイピング

ポートフォリオ・ワーカーとは・・・
・異なる種類の活動を同時にやる
 →要はパラレルキャリアだと思う。でもエクスプローラーもインディペンデント・プロデューサーもパラレルキャリアでできる。なので、パラレルキャリアで100年時代に対応できると理解しました。

・ポートフォリオ・ワーカーへの移行に成功する人は、早い段階で準備に取りかかり、フルタイムの職に就いているうちに、小規模なプロジェクトを通じて実験を始める。興味をもてそうなプロジェクトを試しに実行し、自分がなりたいポートフォリオ・ワーカーのロールモデルを見つけ、社内中心の人的ネットワークを社外の多様なネットワークに変えていく。

広い領域でアピールできるスキルと業績を築くことは、ポートフォリオ・ワーカーのステージへの準備として不可欠だ。

・ステージの移行のプロセスはズレを感じることからはじまる
 →急に「私がやりたいのこれだっけ?」とか思うアレですね。よくあります。

ありうる自己像が現状の自分の姿より魅力的に見えはじめることが出発点になる。そのギャップを認識することで背中が押される。

気になったところ(第7章 新しいお金の考え方)

気になったところ(第8章 新しい時間の使い方)

気になったところ(第9章 未来の人間関係)

・なし(この辺は前の章の詳細が書かれているだけの印象)

気になったところ(終章 変革への課題)

・重要なのは、あとで変化を突きつけられるのではなく、いま変化を予期して行動することだ。
 →そう。行動するのは「今」です。

・自分が生まれた社会の伝統に従うのではなく、自らの価値観や希望に沿った生き方ができるようになれば、それ以上の「長寿の贈り物」はおそらくないだろう。
・本書では、どのような未来が待っているかを論じてきた。しかし、「私は何者か?」「私はどのように生きるべきか?」という問いに答えられるのは、結局のところは本人しかいない。

・100年以上にわたって生産的に生きる人生を設計するうえでは、計画と実験が重要になる。
 →実験は進めたい。

昔のように特定のロールモデルに従っていればいい時代ではなくなり、ありうる自己像の選択肢が大きく広がる時代には、実験を通じて、なにが自分にとってうまくいくのか、自分がなにを楽しく感じ、なにに価値を見出すのか、なにが自分という人間と共鳴するのかを知る必要がある。
 →今実践している「価値観探し」「好きなこと探し」が100年時代にも対応できそう。この辺もnoteにアウトプットしていこう。

・企業の課題
 ①無形の資産に目を向ける
 ②移行を支援する
 ③マルチステージの人生を前提にする
 ④仕事と家庭の関係の変化を理解する
 ⑤年齢を基準にするのをやめる
 ⑥実験を容認・評価する

・政府の課題
 →100年ライフに対する政府の課題も具体的に取り上げられている。だけど日本の場合、言葉先行で何もやっていない気がするのは気のせい?

・2100年までに地球温暖化が深刻な状況になると考える人たちもいる。2100年は遠い先の話に思えるが、私たちが実際に触れて愛する人たち(子供、孫)が生きているうちに経験する問題なのだ。

100年ライフという新しい現実に適合しない企業の方針や政府の規制の元で長く生きるしかないのか?希望はないのか?
 変化の担い手は企業でも政府でもない。担い手は私たちだ
 長寿化の試練とチャンスを前にして、個人や夫婦、家族、友人グループが実験し、既存のやり方を壊し、それを再構築し、意見を交わし、議論を戦わせ、苛立ちを覚える必要がある。

感想など

・私の強み(適応性、内省)が生きる時代になります。ちょっとワクワクしました。
・約400ページもあるせいか、若干説明がくどい感じはしました。


読書期間 2020/09/15-2020/10/03
初版発行 2016/11/03


最後までお読みいただき、本当にありがとうございます! 楽しく、読みやすいnoteになるように今後もがんばっていきます。