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【学び#009】バラをチューリップにしないで

『心時代の夜明け』で読んだ、日本の教育の問題点、そこから見えてきた組織の問題点から得た共感と学びです。

ちなみに、この本の初版発行は1998年2月です。いまから23年も前の本ですが、いまでも通じる、つまり日本が変化していないことを感じました。

バラをチューリップにしようとする日本の教育

この本では、子ども達を「花」に例えています。
とすれば、いろんな花があるわけです。バラもいればユリもいる。それは自然なことです。

ところが、日本の教育では
「みんなチューリップです。色は白色です。高さは○○ cm、 葉っぱの形と数はこれこれ…」
と子ども達を統一しようとするのです。よく金太郎飴とも言われますね。

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バラやユリも、白いチューリップに変身してはじめて優秀とされるわけです。
そして、チューリップになれない子供たちは問題児としてはじき出されるのです。

かく言うわが家の子ども達も「チューリップにはなれませんね」と言われました。
この本が出た20年前よりも、現在の方がその線引きがはっきりしている印象はあります。

著者の衛藤さんは言っています。

人間や動物に対するやさしさより、たくさんの数式を覚えているほうが優秀だなんて考えられません。
だから、子どもが学校に行かないからといって「心の病気」だと言う考えに、私は賛成できないのです。

私も同意します。

生き残りのカギは個性のバリエーション

これは大人の社会にも言えます。
このような教育を受けてそのまま大人になってしまうのだから当然ですね。

柔軟性を失った組織は、不確実性の時代には生き残れません

と言われていたのは20年以上前の話です。
最近でもVUCAVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))という言葉とともに言われ続けていることです。

それでもなんとか生き残ってしまいました。「今までこれでうまくやってきた」という気持ちは昔より益々強くなってしまっているかもしれません。

頭が固く伝統を固守する組織の老齢化、弱体化は加速度的に進んでいくことになります。

そのような中、組織運営のキーワードは「変化」です。

大切なことは、組織内の人材それぞれの個性のバリエーションです。いろいろな思考をする人材が、顧客の気持ちを汲んで意見を闘わすことにより統合されていく方向性こそが、新しい時代の方向性となるのです。

人間には誰にでもより良い自分になりたいという自己実現欲求があります。これが個性です。

これからは各人の個性を最大限に引き出す時代なのです。

「教育(education)」の語源は、ラテン語の「引き出す(educare)」です。(諸説あり)

学校でも企業でも、個性を引き出して欲しいものです。

まとめ

・日本の教育は、個性的な花の形を全てチューリップに統一しようとするものでした。
・そのような教育を受けて変化に弱い大人、社会になってしまった。
・VUCAな時代に生き残るには、個性を引き出して変化に強くなる必要がある。


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