「動物好きですか?」 の質問に「ふつうです。」と答えていた私が牛に囲まれ仕事をする中で気付いた事
昨日、トマム産まれトマム育ちのホルスタイン牛の"イリス"が出産しました。
「A Farmer's Diary」では出産直後のイリス親子のほっこりする動画を紹介しています。是非ご覧ください。
私は2017年4月にトマムに着任し現職につきました。
2017年はそれまでゴルフ場だった土地を土壌調査し、耕し、牧草の種を植えて、という準備期間でした。
実際に牛を飼い始めたのは2018年からです。
それから多くの牛の出産に立会いました。
嬉しい事も悲しい事もたくさん経験しました。
この仕事を通して"嬉しかった事"はバラエティーに富んでおり色々なシーンを思い出せます。
一方の"悲しかった事"は圧倒的に牛の出産前後に起こっている事に気付きます。
母は命懸けで子を生み、
子は命懸けでこの世に生まれてくる事。
あたり前だけど、今まで気づけていない事でした。
牛の出産予定日前後はファームチームのみんなソワソワします。
安産だった日はみんな饒舌になります。
悲しい事があった日はみんな言葉少なになります。
牛の出産は私たちにとって特別珍しいイベントではありません。
でも、何度経験してもそこは変わりません。
生まれる事、生きてる事って凄い事だと気づきました。
そうすると、自分が関わったか否かに関係なく、動物全般の捉え方がやっぱり変わりました。
取材の際など、私の経歴(”マーケター@東京”→”牛飼い@北海道”へのコードチェンジ)に興味を持たれるのか、この質問をよく受けます。
「動物が好きなんですか?」
「もちろん(好きです)」
と今では答えます。
こちらは定番質問ではないのですが、
「尊敬する人は?」と聞かれれば
「母です。(父も)」
と答えるんだと思います。
今の仕事は、普遍的でとても大切な事を気づかせてくれます。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
「ファーム星野」は星野リゾート トマム内で展開しております。
是非、現地に遊びに来ていただきたいです。