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コロナウイルス感染者数シミュレーション(2) 実際の感染者数推定

残念ながら、4月1日、2日、3日の感染者公表数は前回のシミュレーションカーブにぴったり乗ってきました。実際の感染ピークである可能性が高くなりました。3月14日付近に発生し5月12日付近で収束する(シグモイドのプラトーに達する)ピークです。問題は、何故、周辺国で感染が収束に向かいつつある3月中旬、日本でも第1ピーク(図左肩)が収束していたのに新たな感染ピークが発生したのかです。欧米の感染ピークとは同期しているので、渡航制限に伴う帰国ラッシュが一因かもしれません。

それはさておき、公表死亡者数を信頼出来る数字として、感染者公表数のシミュレーションから実際の感染者数を推定すると、致死率2%と仮定した場合は公表数の2.8倍、致死率1%と仮定した場合は公表数の5.4倍になりました。感染者の20%程度が発症するという報告が正しければ、致死率1%〜2%は妥当な数字と考えられます。
現時点での公表数を3000人とすると、致死率2%仮定と1%仮定の実感染者数推定は、それぞれ、8400人(人口10万人あたり6.6人)と16200人(人口10万人あたり12.8人)になります。
これは累計なので、感染を広げる人数は、ここから回復者数と死亡者数を引くことになります。また入院患者は感染を広げないと仮定すると、潜在的なスプレッダーは人口10万人あたり多くて10人程度です。そのため、シミュレーションの数字が正しいと仮定すると、これまでの移動制限が機能し、かつ、1万人規模のイベントが開催されない限り、感染ピークは5月末に一旦収束すると推測されます。

東京都ですでに飽和状態にある特定感染症指定医療機関のベッド数が心配でしたが、アパホテルが軽症者の受け入れを表明する等、協力の輪が広がっています。アパホテルさんありがとうございます。出張出来るようになったら、またぜひ利用させて頂きます。

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