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スタイリストがインテリア業界のセミナーで話したこと

いよいよ僕が登壇する番!と立ち上がろうとした瞬間、スタッフの方が言いました「先に大塚久美子社長のお話を…」

7月の末、インテリア業界のセミナーに登壇してきました。

当日は大塚家具の大塚久美子社長もサプライズでいらっしゃっていて大変緊張いたしました。なんせ最前列に座られていたので興味を持って聞いてくださっているか気になってしまって時々チラ見したりして。まだまだ修行が足りません。

 
まず、そもそもなぜスタイリストの僕がインテリア業界のセミナーに呼ばれたのか、というところからお話する必要がありますね。

きっかけは、昨年行ったインテリアとのコラボ展示でした。

昨秋、ルームデコさんの幕張新都心店にてインテリアとファッションのコラボで展示をさせて頂いたんです。

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「大人の女性のドレスルーム」というテーマで、ショップの商品とファッションを合わせて展示して、よりリアルな空間を作ろうという試みです。

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映画評論家の有村昆さん、鉄オタぶりが人気のホリプロ南田マネージャさん、インテリアコーディネーターの荒井詩万さんらと登壇させて頂いた証拠写真です。一応左から2番目ね。シルバニアとのコラボ部屋もあったのでショコラうさぎちゃんも居るのですが、表ではもちろん誰も見ていない登壇の待機中までも「ショコラうさぎちゃん」を徹底するプロ意識はぜひ昨今のアイドルにも見習って頂きたいところでありました。

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部屋の住人は「28歳、ブランドのPRを担当する女性」という設定を作り、仕事やイベントで着るアイテムとプライベートの遊びのアイテムをそれぞれ揃えてディスプレイさせていただきました。メリハリを意識したつもりです。

これが顧客の話題を呼び、回遊型にしたことで大変盛り上がったとのこと。僕としても嬉しい限りなのですが、このプレス発表会の日にひょんな出会いがありまして。

ビジネスファッションについて熱心に質問してくる男性がいたのです。僕も嬉しくなってお答えしていると、ふいに

「来年の夏イベントでセミナーお願いしようかな!」

とひと言。
ぜひお願いします!とは言ったものの、こんな簡単に決まるの?本当に?とちょっと狐につままれるような感じでしたが、実はこの方が一般社団法人の理事長さんだったんです。

しかし、その後も展示会に招待して頂いたりやり取りを重ねる中であれよあれよと言う間に本決まりしてしまいました。人生どこで何が起こるか分かりませんね。

 
前置きが長くなりましたが、それから半年ちょっとが過ぎ、遂にリアルに登壇する日がやってきました。

会場は三河安城のとある企業さんのホール。東洋ファニチャーリサーチ様主催の「夢を語る会」がこの日の舞台です。

会場に着いてシミュレーションをしようかなと思ったら想定外の事態が

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いや演壇スタイルって聞いてないですよ。往年のダチョウ倶楽部並みに。さらに大塚社長の来場もこのタイミングで知り、心拍数が一気に上がります。そんなことをSNSに投稿したら観衆を羊だと思えとかキャベツだと思えなんてコメントを頂きましたが、そんな無反応な場所でやってると思ったら逆に緊張するでしょうが。

そんなこんなをしているうちに会がスタート。

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国内外から多くの方が集まっているようです。

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会はプロゴルファーであり日本ゴルフ協会会長の倉本昌弘さんの話からスタート。さすが倉本さんトークも上手い。プロの世界は才能と才能のぶつかり合いだから短所に目を向けず長所を伸ばせ!と言うお話はすごく響きました。

そして会は進み、いよいよ僕の番!と立ち上がろうとした瞬間、スタッフの方がやってきて「先に大塚社長のお話を…」とおっしゃる。これはドッキリグランプリでしょうか。

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しかし、これが思わぬ展開に。大塚社長が僕が話そうとしていたテーマに近いことをお話になってくださったのです。感謝。

そしていよいよ神崎登壇です。

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今回、僕は「今インテリア業界に必要なファッションマインド」というタイトルでお話をさせて頂きました。

これはまさにコラボ展示以降に感じたことで。
それから意識的にインテリアショップやインテリア関係の展示会を見るようにしましたが、圧倒的に家具エリアが「お洒落じゃない」のです。

展示会は品物が置いてあるだけ、ディスプレイしてるとしても自由研究の発表かと見まごうようなところが少なくない。雑貨ブランドは結構お洒落なのに。

ショップも基本的にはアイテムが置いてあるだけで、申し訳程度に雑貨がディスプレイされてる感じが多い。正直勿体ないと思ったんです。ファッションも使ってもっとリアリティのある空間を作れば購買イメージも湧くというもの。

例えば、イケアなんかはその辺先行しています。
日本の一部屋は狭いので、ローカライズして日本サイズの部屋をいくつも作って「イケアの家具を日本でどう置くか」を示したり、実際にインタビューして内装に活かす徹底ぶり。ディスプレイもシーンに合わせて生活をイメージさせるアイテムを揃えている。それが好調の理由であることは間違いないでしょう。

先日ディオールがパリにインテリア旗艦店を出したそうですが、

今ファッションブランドがインテリアを拡充することに熱心です。それは「ずっとブランドを感じていてほしい」からに他なりません。生活全般に関わることが出来ればそれだけロイヤルティも高まる。そうやって顧客の生活を自ブランド一色に染めていきたいのです。

それをやれば良いわけですよね、インテリア業界も。ファッションサイドから来るのかインテリアサイドから来るのかの違いだけで、やろうとしてることは同じです。そうやって協業の可能性というかシナジーが生まれればいいと僕は考えています。

結局、今単一の業態でやっていこうとしたら相当の資金力があるかニッチで1番じゃないと無理なんですよ。正直どちらも簡単に出来るものではない。でも、持ってるリソースに違うものを加えて魅せ方を変えることならどこでも誰でも出来る。そのパートナーとして、ファッションが最適だと思うわけです。

僕個人としては、ファッションの要素をプラスすることで改善できることがまだまだ沢山あると考えていて。今取り組んでいることで言っても、ゲームだってよりリアリティが生まれるし、企業で働く人がお洒落になれば業績にも好影響が出てくる。インテリア業界にもまた貢献できればなと思っています。

 
終演後、久美子社長と少しお話できましたが、僕のような門外漢にもとても丁寧に対応してくださりとても素敵な方でございました。個人的にも大塚家具の新たな展開が楽しみになりました。

そして最後に、巻きが入った中で見事に時間内に収めましたが、決して計算ではなくペースが早かっただけということを、ここに告白します。まぁ、結果オーライということにいたしとうございます。

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