地政学入門#3 アメリカと中国

<講義からの学び>
①ランドパワー対シーパワー:
トランプ(共和党)政権下のアメリカはランドパワー(ナショナリズム)。対する習近平政権下中国はシーパワー。この対立構造によって米中貿易戦争が勃発している状況。これがバイデン(民主党)政権に代わったらシーパワー側(グローバリズム)に振れるので米中蜜月関係が復活してしまうかも。これが日本にとって良いことがどうかは微妙な状況なので大統領選の行方は日本にとっても重要。
②アメリカと中国の関係:
アメリカは中国を侵略した事が無い。このため、中国ももともとはアメリカのことを悪く思っていないし、アメリカは歴史的に見ても中国をマーケットとして重視してきている。このことから、本来的にアメリカと中国の相性は悪くない。
③中国の海上支配拡大:
中国の尖閣諸島、南シナ海侵犯は第一列島線構想に基づく計画的なもの。経済的にはトランプ政権と対立するが、アメリカ駐留軍の撤退を模索しているトランプ政権は中国の東アジア地域の支配拡大にとっては良い政権なのかもしれない。

<私の気づき>
・経済的発展にとってはシーパワー戦略の圧勝。一方でシーパワーは貧富の格差を生み、貧富の格差はランドパワー勢力(共産主義)を勢いづける(徴税と富の再分配)。このせめぎあいの中で各国が歴史の中でシーパワーとランドパワーの間を行き来している構図が大変興味深く、面白く感じた。
・例えばベーシックインカムはランドパワー的発想。最低限の生活を保障(共産主義的、ランドパワー主義的)しつつ、資本主義(シーパワー的)で経済を回す。シーパワーだけでもランドパワーだけでも世界が上手く回らないのだとすると、ベーシックインカムは解決策の一つになり得るのかもしれないと感じた。

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