地政学入門#6 ロシアとウクライナ

<講義からの学び>
①ロシアとウクライナは起源が同じ兄弟国家:
ロシアもウクライナも起源はキエフ(現在のウクライナの首都の名前)。ポーランドの影響を受けたウクライナと、モンゴル帝国の影響を受けたロシアとで徐々に思想が異なっていった。
②ロシアにおけるウクライナの重要性:
ウクライナはソ連の穀倉地帯。ウクライナのクリミア半島には黒海に面してセヴァストポリ軍港(不凍港)がある。ロシアにとって、不凍港は軍事的にも貿易拠点としても重要な意味を持つ。
③ロシアとウクライナの確執:
ソ連時代にスターリンはウクライナ民族主義を恐れて人工的な飢饉を引き起こした(ホロドモール)。ウクライナはカトリック、ロシアはギリシア正教という相違もある。ウクライナの中に親ロシア派(東部、クリミア半島含む)と親西欧派(西部)が混在する。
④ウクライナ紛争の経緯:
ソ連時代、ウクライナ出身のフルシチョフがクリミアをウクライナ領としたが、その後のソ連崩壊によりクリミアがウクライナ共和国領に。ロシア軍は黒海の軍港を租借する形となった。ここでクリントン民主党政権がウクライナの民主化運動を支援、NATO加盟(ロシア軍の排斥)を画策した結果、ロシアとの対立、新西欧派と新ロシア派の対立が激化。
⇒クリミアの議会による住民投票、ロシアのクリミア併合へと発展。

<私の気づき>
・地政学の観点からロシアとウクライナの関係を見ると最近のニュースで話題になった出来事がすべてつながっていることが理解できた。新西欧派政権とつながった民主党バイデンのウクライナゲートと、共和党トランプのロシアゲートがここでつながるのか、と非常に興味深かった。日本は周りを海に囲まれているため港の重要性に気付かないが、不凍港を確保することが難しいロシアにとっては経済制裁を受けようが何だろうがセヴァストポリ軍港を死守したかったのだという背景がよく理解できた。

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