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資金調達の振り返り

こちらの発表のとおり、2021年1月29日、オープンエイトは約30億円の資金調達を発表しました。こちらの調達により、累計調達総額は約70億円になります。

なかなか書きにくいところもありますが、これまでnoteで情報発信を続けてきたこともあり、可能な限り、今回の資金調達について振り返りをしてみたいと思います。

資金調達の目的

現在我々は、AIを活用し、誰でも簡単に動画制作から配信分析まで動画が活用できる、Video BRAIN、Insight BRAINというSaaSを提供しています。5G、With/Afterコロナ、DX (Digital Transformation)といったマクロ環境の変化の中、おかげさまで動画を新しく活用したいというお客様からの問い合わせが多く、本格的にVideo BRAINの事業を立ち上げて2年程度ではありますが、足元でユニコーン企業になっているSaaS企業と比較しても遜色ない、高い成長実績を果たしています。

こうした状況を踏まえ、より足元の市場成長を取り込んで大きく事業を拡大する為に、営業・CS・PM・エンジニアなど全方位の採用強化、および機動的なマーケティング戦略を実施する方針であり、こうした成長戦略の裏付けとして、今回の資金調達を実施しました。

投資家の方の出資意欲について

今回我々は、既存株主である未来創生ファンド様(スパークス様)および新規株主としてJPインベストメント様にご出資頂きました。今後の事業運営やIPOなどを見据え、少数の信頼できる経営パートナーとなり得る投資家の方に入って頂いた形です。一方、今回の資金調達にあたり、他の複数の投資家の方とも諸々ディスカッションなどさせて頂きましたが、この年末~年始でも幾つか多額の資金調達が発表されているとおり、個人的には、足元のSaaS、With/Afterコロナ銘柄の株価上昇を受け、ミドル/レイターステージの主要投資家の方の投資意欲は、コロナ前と比べても全く落ちていない印象を受けました。もちろん足元の事業成長や、今後の成長に期待して頂けることが重要となるとは思いますが、スタートアップにとっての資金調達は、引き続きチャンスが大きい環境が続くと感じています。

投資家の方に評価して頂いたと考えているポイント

もちろん、最終的に各投資家の方々がどのような観点を評価して頂いて投資を決めて頂いたか、我々が全てを理解している訳ではありませんが、個人的に今回の資金調達に際して、投資家の方に評価して頂いたと考えている幾つかのポイントを上げてみます。

・今後の市場成長期待についてイメージして頂くことができた
・当該市場の中で、我々の競争優位性をイメージして頂くことができた
・経営チームの強さをイメージして頂くことができた

1点目のポイントは、我々が市場をどう定義し、当該市場が今後どのような広がりがあるかなどについて、成長期待が大きいと思って頂いたというところにあると考えています。前述のとおり、5G、With/Afterコロナ、DXなどのマクロ環境の変化が我々にとってどのようなポテンシャルがあるか、一定ご評価いただけたのではないかと考えています。

2点目は、そうした伸びゆく市場において、競合他社対比で弊社の優位性が高いことにつき、ご評価頂けたのではないかと考えています。ちょうど昨年末に法人向け動画自動生成ソフトの市場レポートがミック研究所から出ており、弊社は2年連続で当該市場のシェアNo.1を獲得しました。

こうしたシェアなどの定量実績に加え、プロダクトの強さ、経営陣や資金などの経営基盤、ブランド力などの定性評価と合わせ、総合的に一定のご評価を頂けたのではないかと考えています。

最後に、今回の資金調達を通じて、社長の高松や私だけでなく、他の取締役、執行役員など経営メンバーとの議論の時間をしっかりと取って議論した中で、経営チームとしての強さを一定ご評価頂けたのではないかと感じています。

Valuationについて

Valuationも、最終的に各投資家の方がどのようなロジックで弊社をご評価頂いたのかはわかりませんが、我々としての基本的な考え方は、以前に私が挙げた記事の時から変わっていません。ちょうど昨年末のタイミングが、ヤプリさん、プレイドさんなど、比較的大型のSaaS会社の上場が続いたタイミングであり、こうしたマーケット環境の状況も踏まえて、最終的なValuation水準の擦り合わせが為されたと考えています。

最後に

あまり詳細を書けない部分もありますが、今回の資金調達について、経験したこと、感じたことを振り返ってみました。こうした経験などの共有が広がる中で、スタートアップの資金調達環境が適正化されていけば本望です。

最後に、資金調達の目的で書いたとおり、弊社は営業・CS・PM・エンジニアなど全方位で採用を強化しています。人数を徒に増やすのではなく、少数精鋭できちんと責任ある業務をお任せするという方針である為、その分期待するところも一定大きいのですが、今回の資金調達も経て、とても面白いフェーズであると考えていますので、ご関心がある方、是非ご連絡ください!

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