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待つ間…

昨日は、伯母…なんだが姉みたいな「みっこちゃん」の手術だった。
15回の抗がん剤をやり抜いて、左乳房の切除の日。
3時間、待っている間、誰ともろくに喋らずにただぼんやりしていた。

時々、何羽かわからない千羽鶴を折ってみたり、文庫本を開いてみたりした。

待つ…。

どんなに誰かを想っていても、結局人は無力で、待つこととか、過ぎ去る時間とか、ただじっと、またその人を想って、願って、祈っての繰り返しで、ああ、なんだか人生のうまくいかなかった部分ばかりを思い出す。

3時間後、みっこちゃんは戻ってきた。医師から予定通り無事に終了した旨を聞き、「ああ、よかった」と何度も一人で言った気がする。

麻酔からまだ抜け出せないみっこちゃんに「おかえり」と声をかけた。

明るい未来が見えるって、こういうことを言うんだなと、初めて実感した。



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