見出し画像

ゆるグルテンフリー生活のススメ(1/3)

みなさん、こんにちは。
このブログを読んで下さるあなたは、たぶんグルテンフリーに関心をお持ちだと思います。まず最初に、わたしがなぜグルテンフリーをお勧めするのか、説明したいと思います。

慢性疾患の原因はストレスだけ?

現代はストレス社会といわれています。最近は新型コロナウイルス感染症のおかげで、ストレスはさらに増えていますよね。ストレスは、いろいろな病気との関係が指摘されています。例えば、過敏性腸症候群(IBS)。日本人の7人に1人がかかっているこの病気の原因はわかっていませんが、ストレスが症状を悪化させる要因といわれています。また心の風邪といわれるうつ病。一生の間に3~7%の人がかかるこの病気も、ストレスが原因の一つとのこと。

うつ男性
別のブログで紹介しましたが、海外では過敏性腸症候群(IBS)と診断された人の30%がグルテン過敏症だったという研究結果もあります¹⁾。また、うつ病とグルテンの関係を指摘した研究報告もあります²⁾。わたしたちの身近な病気や、病気とまでは言えない不調の中に、グルテンが関係しているものがあります。
グルテンフリーをダイエット法として考えるのも、もちろんOKです。グルテンフリー生活を続けると、結果的にダイエットになります。それに加えてグルテンを摂らないことで、慢性的な体の不調から解放されることも、ぜひ、知ってもらいたいのです。

そもそもグルテンフリーって、なに?

グルテンは、小麦などに含まれるたんぱく質です。グルテンフリーとは、文字通り、グルテンを摂らないことです。では、小麦にグルテンはどれくらい入っているのでしょうか。小麦粉(薄力粉)100gに含まれる栄養素は、多い順に炭水化物75.8g、たんぱく質8.3g、脂質1.5gとなっています³⁾。小麦に含まれるたんぱく質の85%がグルテンなので、小麦粉100gには、グルテンが約7g含まれることになります。食品でいうと、トースト1枚で4g、カップ麺1食で5gくらいになります。

食パンとカップめん

グルテンフリーという言葉が生まれたのは、セリアック病という病気がきっかけです。セリアック病の患者さんは、食べものに含まれるグルテンを異物と認識して、これを排除するために免疫が働き、消化中のグルテンが存在する自分の小腸の細胞を攻撃し、破壊してしまう病気です。誤って体内に入った病原菌を攻撃するのと同じように、グルテンを攻撃するのです。根本的な治療法はなく、一生の間、グルテンを含まない食事を摂る必要があります。セリアック病の患者さんのための食事が、グルテンフリー食なのです(セリアック病については、こちらを見てください)。

セリアック病以外にも、さまざまな悪影響が…

わたしはセリアック病ではないから、グルテンは関係ない、グルテンフリーにする理由はない、と思わないでください。グルテンをはじめとする小麦のたんぱく質は、体にさまざまな悪影響を及ぼすことが、最近わかってきました。ただ、食べたらすぐに死ぬというレベルではなく、じわじわと、わたしたちの体に不調を起こすのです。セリアック病患者の多い北米、ヨーロッパ、オセアニアではたくさんの研究論文が出ていますが、日本ではあまり注目されていません。
どのような影響があるのかは、こちらのブログを見てください。

小麦を使っていない食品を探すのが大変!

グルテンフリーに挑戦してみよう、と思ったとき、最初に困るのが、食べるものがない!ということではないでしようか。パン、麺類、菓子類はほとんど小麦が使われていますし、加工食品や調味料には、小麦が入っています。とくに問題になるのは、しょうゆです。

ダイエット女性

グルテンフリーのメニューを考えたとき、和食が思い浮かびますよね。でも、しょうゆを使っていない和食なんて、ほとんどありません。小麦を使っていないグルテンフリーしょうゆもありますが、そこまでできない…、ということになります。
そこで、お勧めしたいのが、ゆるグルテンフリーです。セリアック病でないなら、グルテンを完全に抜く必要はありません。毎日の生活の中で、可能な限り減らす、ということで十分なのです。
それから最後に一言。しょうゆは原材料として小麦を使っていますが、製品のしょうゆには、グルテンは残っていません。このあたりの詳しい説明は、次回にしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よかったら、スキ♡ボタンと、フォローをよろしくお願いします。

参考文献
1) Carlo Catassi et.al., Non-Celiac Gluten Sensitivity: The New Frontier of Gluten Related Disorders, Nutrients 5 (10) 3839–3853 (2013)
2) Anitra Carr, Depressed mood associated with gluten sensitivity - resolution of symptoms with a gluten-free diet, N Z Med J. 125 (1366) 81-82 (2012)
3) 薄力粉1等、日本食品標準成分表2015年版(七訂)(2015)より計算

まとめ

・身近な病気や、病気とまでは言えない不調の中に、グルテンが関係しているものがある。
・グルテンは小麦などに含まれるたんぱく質。トースト1枚で4g、カップ麺1食で5g入っている。
・グルテンをはじめとする小麦のたんぱく質は、体にさまざまな悪影響を及ぼす。
・グルテンをできるだけ抜く、ゆるグルテンフリーをおススメします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?