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マテリアルズインフォマティクスの世界 / MI-6のプロダクト「miHub」の魅力とは?

みなさんこんにちは!
MI-6株式会社のプロダクトマネージャー、平下と申します。

わたしたちMI-6は、情報科学技術を活用して材料の開発を行う“マテリアルズ・インフォマティクス”という分野において、「miHub」というデータ駆動型材料開発のSaaSを運営している会社です!
日本の素材分野における技術躍進に貢献すべく、日々システム開発に取り組んでいます!!

……とは言ってみましたが、一般的なソフトウェアエンジニアのほとんどの方にとって”マテリアルズ・インフォマティクス”という言葉自体、聞き馴染みが無いかと思います。
そこで、今回は弊社で「miHub」のテックリードとしてプロジェクトに取り組んでいるエンジニア・伊藤へのインタビューを通じて、少しでも弊社の携わっている業界や仕事内容についてイメージしやすくなり、興味を持っていただけると嬉しく思います。

インタビュアー:MI-6 プロダクトマネージャー 平下
インタビュイー:MI-6 ソフトウェアエンジニア 伊藤

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まず、「miHub」ってどんなソフトウェアなんでしょうか?

ひとことで言えば、材料研究者向けの解析ソフトウェアですね。
従来材料開発の現場では、成果を出すプロセスにおいてどうしても実験者自身の「勘と経験」に頼らざるをえない部分が多くありました。
ですが我々の開発している「miHub」を使用することで、「勘と経験」といった属人的で画一化しにくい手段ではなく、明確に数値化されたデータに基づいて材料開発を行うことができるようになるんです。詳しくお話しすると、「miHub」にはベイズ最適化というアルゴリズムを採用しているのですが、実験者の方がある実験結果のデータを「miHub」にアップロードすると、次にどういった数値の組み合わせで実験を行うべきかを示すパラメータがそのアルゴリズムによって導き出されるんですね。

伊藤さん自身は「miHub」開発プロジェクトの中でどのような役割を担当しているんですか?

プロダクトの開発方針の議論から、実際の実装まで幅広く携わっています。また現在は、弊社の従業員だけでなく他社からプロジェクトにジョインして下さっている、いわゆる複業エンジニアの方もかなり増えてきていますので、そういった複業エンジニアのマネジメントや、新たなエンジニアの採用も私が担当しています。

伊藤さんのキャリアについても教えていただけますか?

大学・大学院時代にコンピュータサイエンスおよびバイオインフォマティクスを専攻していたこともあり、卒業後はバイオ業界の企業に入社しました。もともと生き物には興味があったので、バイオ業界で働くのは楽しかったですね。バイオの世界は他の分野と比べても生成される実験データの量が圧倒的に多くて、それらを解析するというところに技術的な面白さも感じていました。その頃得た経験は、今私が携わっている材料分野での仕事にもつながっている部分があると思います。
結局新卒で入社した企業には4年半在籍しましたが、自分のキャリアをバイオ業界だけに限定したくないとの思いから退職しました。しばらくの間企業には所属せずに、自分で開発したWEBサービスを公開したりしていたんですが、そのうちにWEBエンジニアとしてスカウトをいただくようになり、いくつかのスタートアップに業務委託で関わらせていただく機会がだんだん増えていったんです。

MI-6とのはじめての接点はどのようにして?

MI-6へのジョインも、まずは業務委託という形でした。Wantedly経由で声をかけていただいたのがきっかけです。
もともとバイオ業界という比較的近い分野にはいたので、MI-6が取り組んでいるMI(マテリアルズ・インフォマティクス)については聞いたこともあって、なんとなく面白そう、という印象はありました。ただ、材料開発についての知識や経験は全く無かったので、未経験のMIという分野に自分が関わっていくことに対する不安もありましたね。
MI-6のメンバーとの最初の面談で正直にその不安をぶつけたところ、そもそもMIに詳しい人は現時点では日本にほとんど存在しないんだという話をされました。それで逆に、これは未開の分野への挑戦に自分が関われる大きなチャンスではないかと感じたのを覚えています。また、ターゲットとする市場は国内だけでも100兆円という非常に大きな規模の産業であるということ聞いて、プロダクトが成功した時のインパクトが大きい世界だというところに魅力を感じました。
というのもかつて私がいたバイオ業界は、非常に面白い分野ではありましたが、唯一、他国に比べ日本の競争力が低いという点に弱みを感じていたんです。特に私が専門にしていたゲノム解析の分野だけで見ると、日本は中国・アメリカ・ヨーロッパ等にはどうしても敵わないという印象があり、当時は悔しく思っていましたね。その点、材料業界では日本のプレゼンスが高いという話を聞いて、この分野に挑んでみたいという気持ちが高まり、業務委託を受けることを決めました。

業務委託から、正社員としてジョインしようと思った理由は何でしたか?

エンジニアとして事業に関わる中で、よりこの業界やMI-6の行っている事業、特に「miHub」というプロダクトへの期待が高まっていったのが一番の理由ですね。
ジョインした当初MI-6はまだスタートアップしたばかりで、材料開発の受託解析・コンサルティング事業しかなかったんですが、SaaS・RaaS(弊社のロボティクス事業)の開発事業が動き出してからは、データの生成から活用に至るまでより幅広いフェーズで材料研究の現場に関われているという実感が出てきました。それが、材料業界全体に貢献できているという、自分の中でのある種「手応え」にもなっていったんですね。

資金面においても、正直いうと最初は報酬すらちゃんと支払われるのかどうか心配でしたが(実際はそんなことありませんよ!(笑))、NEDO(※新エネルギーや技術開発を行う企業への助成事業等を行う国立研究開発法人)からの開発助成金の支給や投資家の方々からの資金調達の実施等もあり、大変ありがたいことにますます事業を加速することのできる状況が整っていきました。

そうして、ついに「miHub」のクローズド版をリリースすることができ、誰もがよく知る大手企業様を始めとする、たくさんのお客様にMI-6のプロダクトを活用いただけるまでになったことも、プロダクトへの思い入れが強まるきっかけになりましたね。

MI-6ではどのようなメンバーと一緒に仕事を進めているのでしょうか?

この会社には、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーがいます。
仕事をする上で必要となる専門性は「マテリアル」「データサイエンス」「ソフトウェア」「ロボティクス」「事業開発」等のように幅広く、たとえばこの内「マテリアル」ひとつ取って見ても、有機材料・無機材料・金属材料・複合材料とさらに細分化されます。最も理想的なのはそれらすべての分野に精通していることですが、当然そんなスーパーマンみたいな人材がいるはずありませんよね。だからこそ、お互いの専門性を補完し合いながら働くことが必要になってきます。

そんな相互補完を実現するため、MI-6ではメンバー間でお互いを「リスペクト」するという価値観をとても大切にしています。私自身について言うと、先程も少しお話したように「マテリアル」のバックグラウンドがないことに弱みを感じていましたが、社内には「マテリアル」畑育ちの精鋭がたくさんいますので、助けられながら開発を進めることができています。逆に私が得意とするソフトウェアについて詳しくないメンバーが困っている時に、私から教える場面もあります。

では、今後はどのような人と一緒に働きたいですか?

先程述べたとおり弊社では「リスペクト」という理念を特に大事にしていますので、その価値観に共感いただける方と一緒に働けたらうれしいですね。ソフトウェアエンジニアについては材料業界の専門性はなくても良いと考えていますので、未経験でも新しい分野にチャレンジしたいという前向きな想いがある方は、ぜひお話しましょう!
「miHub」は日本の強みである素材産業に大きなインパクトを与えることができるプロダクトなので、社会に貢献するようなコードを書きたいと思っているエンジニアには特にオススメです。

ありがとうございました!

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MI-6ではマテリアルインフォマティクスの世界を変えたい、miHubを一緒に開発してくれるエンジニアを絶賛募集しています!


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