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私に似ているし似ていない人

インターネット上で、ことあるごとに同一人物だと間違えられる友達がいる。

相互フォローで、同じ服を着ていたり、同じ映画を観ていたり、同じ旅先に行っていたりしているのをそれぞれツイートしているくせに、メンションはほとんどし合わないので、片方が片方のサブアカウントなのだと思ってしまう人がいるのだ。私がボーイズラブをベースにした、女性の多いコミュニティのオタクであるのに対し、彼女はSFや「ガールズアンドパンツァー」など比較的男性の多いコミュニティのオタクで、しかもかなりインターネットバトルをするタイプでもあるため、私に遠慮している、と本人が言っていた。私も彼女ほどではないが、たまにインターネットバトルをすることがあるし、決してお行儀のいいツイートをしているわけではないのだから、気にしなくていいのにとは思う。私は彼女の、納得いかないことや美学に反することに対して好戦的なところは好きだ(まあ確かに、リツイートすると私まで好戦的に見られすぎるので、控えているところはあるかもしれない)。

この間一人で作業用のスペースを開催したら彼女が参加してくれたので、ついスピーカーに招き、そのまま二人でだらだらとしゃべってしまった。スペースでしゃべるのとかあんまり好きじゃなさそうと勝手に思っていたので、想定外で、嬉しかった。二人の出会いのきっかけを、スペースしながら振り返った。

初対面で新宿三丁目のもつ焼き屋に行き、さらに一緒に銭湯に入ったあと、彼女の家に泊まりもしたよと指摘されてかなり驚いた。でも確かに彼女の家のそばの銭湯に行ったのは私も記憶していて、ということは、彼女の家に泊まったのも間違いないだろう。

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